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Yamareco

記録ID: 422051
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波

届いた!大佐飛山!

2014年03月28日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
12:27
距離
17.4km
登り
1,378m
下り
1,380m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

4:30 登山開始
5:07 登山道合流
5:48 三石山
6:24 サル山
7:00 山藤山〜アイゼン〜7:10
7:56 黒滝山〜8:06
8:30 西村山
9:30 大長山
10:34 大佐飛山〜昼食〜11:13
12:12 大長山〜12:18
13:14 西村山
13:48 黒滝山
14:18 スノーシュー〜14:28
14:44 山藤山
15:22 サル山
15:49 三石山
16:38 分岐点
16:44 林道
16:51 駐車場着
天候 風もなく、大汗をかかないほどの気持ちいい陽気。
空は快晴でした。
過去天気図(気象庁) 2014年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
16:46 自宅発 - 20:35 駐車スペース着 144km

近隣にはなんの設備もありません。
山中も一切トイレもなにもありません。
コース状況/
危険箇所等
まず「新登山口」までは車で到達できるようになっています。
ただし一部雪が残っているのでノーマルタイヤでは厳しいです。

新登山口を利用できるのですが、
そこより一つ東(先)へ進んだ階段から登り、
そこよりもずっと東へ進んだ「黒滝山登山口」へ下山しました。

理由はとても長くなり、且つわかりにくく、
伝えたところでなんの意味もないので割愛します。
新登山口から一つ遠く離れた林業用(?)の階段からスタート。
(下山時に撮影)
新登山口から一つ遠く離れた林業用(?)の階段からスタート。
(下山時に撮影)
この急な斜面がしばらく続きます。
一番キツかった!
(下山時に撮影)
この急な斜面がしばらく続きます。
一番キツかった!
(下山時に撮影)
40分ほどで登山道に合流。
まだまっくら。
久々にヘッデンつけて歩きました。
40分ほどで登山道に合流。
まだまっくら。
久々にヘッデンつけて歩きました。
ようやく明るくなってきました。
ようやく明るくなってきました。
登山道合流地点から雪がグズグズなのでスノーシュー装備。
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登山道合流地点から雪がグズグズなのでスノーシュー装備。
左側が雪庇になっている細い尾根道が、
以降何度も何度も現れます。
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左側が雪庇になっている細い尾根道が、
以降何度も何度も現れます。
最初のピーク、三石山に到着。
先は長い。
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最初のピーク、三石山に到着。
先は長い。
気がつくと太陽もこんなに高くあがり、
力を与えてくれていました。
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気がつくと太陽もこんなに高くあがり、
力を与えてくれていました。
不思議な形をしたツリーホール。
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不思議な形をしたツリーホール。
サル山に到着。
山藤山に到着。
途中にあるはずの那須連山展望地がよくわからず。
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山藤山に到着。
途中にあるはずの那須連山展望地がよくわからず。
ここでスノーシューからアイゼンに変更。
もう少し前からでもよかったのですが、
なかなかきっかけがなく。

雪が締まってきました。
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ここでスノーシューからアイゼンに変更。
もう少し前からでもよかったのですが、
なかなかきっかけがなく。

雪が締まってきました。
進む先は青い空が広がっています。
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進む先は青い空が広がっています。
すでにいくつかのピークを越えてきました。
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すでにいくつかのピークを越えてきました。
前半一番の山場、黒滝山への急登が始まります。
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前半一番の山場、黒滝山への急登が始まります。
ここまでがまず長い…

この先、山名板と握りこぶしの間の道を、
写真奥へ向かって歩きます。
ここが一番の迷いポイント。
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ここまでがまず長い…

この先、山名板と握りこぶしの間の道を、
写真奥へ向かって歩きます。
ここが一番の迷いポイント。
大きな雪庇が崩れ落ちていました。
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大きな雪庇が崩れ落ちていました。
高原〜日光方面は残念ながら霞んでいてよく見えません。
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高原〜日光方面は残念ながら霞んでいてよく見えません。
西村山に到着!
あと二つ!!が長い…
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西村山に到着!
あと二つ!!が長い…
那須連山も霞んでいてよく見えません。
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那須連山も霞んでいてよく見えません。
中央の大長山を目指します。
遠いな〜
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中央の大長山を目指します。
遠いな〜
そしてようやくここまで来ました。
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そしてようやくここまで来ました。
待ちに待った天空回廊!!
疲れも一気に吹き飛びます!!

この後、また大きく疲れるのですがw
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待ちに待った天空回廊!!
疲れも一気に吹き飛びます!!

この後、また大きく疲れるのですがw
鉄の塊はここにデポ。
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鉄の塊はここにデポ。
いやぁ、本当に気持ちいい回廊。
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いやぁ、本当に気持ちいい回廊。
そしてようやく捉えた大佐飛山。
もう目前です!
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そしてようやく捉えた大佐飛山。
もう目前です!
最後の気力を振り絞って、
登る、登る。
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最後の気力を振り絞って、
登る、登る。
念願の山頂に到達することが出来ました!
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念願の山頂に到達することが出来ました!
さて帰りもこの道を歩かなければならないのね…
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さて帰りもこの道を歩かなければならないのね…
結構登り返しが多いのでキツいです。
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結構登り返しが多いのでキツいです。
大佐飛山&天空回廊の見納め。
がんばれました!ありがとう!
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大佐飛山&天空回廊の見納め。
がんばれました!ありがとう!
そうこうしているうちに那須方面もクッキリ♪
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そうこうしているうちに那須方面もクッキリ♪
黒滝山からまた登山口まで一気に下ります。
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黒滝山からまた登山口まで一気に下ります。
謎の分岐点で林道へ下山。
謎の分岐点で林道へ下山。
階段が設置されていますが、かなり急なので要注意。
階段が設置されていますが、かなり急なので要注意。
黒滝山登山口に無事下山♪
ここから10分弱舗装道路を歩き、車に戻ります。
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黒滝山登山口に無事下山♪
ここから10分弱舗装道路を歩き、車に戻ります。

感想

「栃木で一番遠い山」とか、
「天国への階段」とか、

そう表現される大佐飛山(おおさびやま)。
きっと名前すら知らないで登山人生を終えていく人も少なくない、と思うほどマイナーな山です。

昨年のこの時期から機会を伺っていたのですが、
なかなか踏ん切りがつかずに未挑戦で終わってしまいました。

というのも、残雪期のホンのひとときしか登山者を受け入れてくれない厳しい山なのです。

少し早いと雪が深すぎて届かない、少し遅いと完全に藪に閉ざされてしまう。
行動時間も10〜13時間ととても長いので、どうしてもビビってしまいます。

今年も無理かなと思い始めていた矢先、可能日と天候がマッチしてしまいました。
前回の山歩きから実に6週間、こんなに間が空いたのも初めてなのですが、
ブランク明けで歩けるのか??その大きな不安の中、ダメもとで挑戦してきました。



真っ暗闇の中、ヘッデンを灯し登山道でない急斜面を登り上げます。
この時点で「うわ、久々の山歩きキツい!」とへこたれていました。

正規の登山道にぶつかると、いきなり踏み抜き地獄です。
標高が低いので、あまり固くならないのですかね?すぐにスノーシューを装備。

そのまま三石山→サル山→山藤山と進むに連れ、だんだんと足元の雪が締まってきました。
山藤山でアイゼンに装備変更。めちゃくちゃ軽いw
もっふもふの雪山遊びをしている場合を除くと、スノーシューは単なる修行ですねww

山藤山から黒滝山まではかなり急斜面を登っていきます。
トラロープが張り巡らされていますが、なんとも掴みにくい高さなので利用せず。

そして黒滝山に到着です。
ここまでで十分長い…山頂にて道具を全部おろしてしっかりと休憩を取りました。
やっぱりブランクが思いっきり響いているようです。
ですが、コースタイム的には想定内なので先を目指します。

黒滝山頂がおそらく一番の迷いポイントでしょう。
来た道をそのまま直進してしまいそうな雰囲気としっかりとしたトレースがついてしまっていますが、
90度右に曲がります。
山頂表記の看板と三角点の方へ進み出せれば、すぐにピンクテープが目に入ると思います。
そこからはいい間隔で目印があるので進む先はわかるでしょう。

そしてこの先、西村山、大長山、大佐飛山とアップダウンが激しいです。
復路も相当体力が必要ですので注意してください。
難所や迷いそうな箇所はありません。明瞭トレース様々でした。

大長山のピークを越えると…「越えるとすぐ!」と知っているだけに心がはやりますが、
落ち着かせながらピーク撮影をします。
ホンの数十mほど先へ進むと、ようやく来ました!天空回廊!

大長山から大佐飛山の間、約1時間半は、遮るものが何もない永遠に続きそうな雪道が広がっているのです。
両サイドこそ樹林帯なのですが、本当に気持ちいいほど尾根道の真ん中だけがぽっかり整っていました。
「なぜ!?」と疑問すら湧いてしまうほどの奇跡的なこのルート。

ここまで長い時間大変な思いをしてきましたが、アメとムチ、いやそれ以上。
リセットボタンを押してしまったかのような錯覚、嬉しさのあまり疲れもどこかにいってしまいました!


まあまたどっと疲れるアップダウンなのですがw

天空回廊まで行って雪質を確認、必要性を感じなかったらスノーシューはデポしようと決めていたのですが、
どうやら同じ考えのグループがあり、便乗してそこにデポ。
というか人がいたのがとても嬉しい!ずっと孤独との戦いでもあったので♪

ゴール地点が見えてから、なかなか到達出来ない距離と登りきったと思ったら大きく下るの繰り返し。
最後の30分で先行者を捕まえました♪なんと2時頃から!!
お先にと追い抜き、念願の大佐飛山に登頂することが出来ました!

すぐ後から先ほど追い抜いた益子から来た3人組もゴール♪
お互いに記念撮影と昼食休憩。
なんとコーヒーをご馳走になってしまいました。
百名山をクリアし、現在は関東百名山を頑張っているそう。無事にクリアしてくださいね〜♪



今来た長い長い天空回廊を戻るわけですが、まったく下山感がないほど登りが多いw
デポ品を回収し、長い長いアップダウンを繰り返しながら黒滝山まで来ました。

その頃から、太陽に温められた雪がドンドンとけて踏み抜き地獄と化した登山道。
股までズッポリ踏み抜くと、本当に体力が削り取られてしまいます。
またスノーシューに履き替え踏み抜き対策。

山藤山付近に、明日アタックの3グループほどがテン泊していました。
少しお話して先を急ぎます。

太陽が山の影に消えてしまいそうな中、ようやく車に戻りホッと一息。
なんとか大山行を達成することが出来ました♪

やっぱりブランク明けでする内容ではないと深く反省。
次に大きな山行をする時に活かそうと思います。


なお、この山に関してはヤマレコユーザーのShaminekoさんの記事を読んで出かけました。
2013年の残雪期
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-277026.html
今シーズンの記事
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-417125.html

詳しい解説が本当にありがたく、不安要素を一つ一つ消してくれました。
リンクも快諾していただけたのでご紹介いたします♪

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コメント

お疲れ様でした〜
終日好天に恵まれて最高でしたね
自分の目で見ないと分からない、大長山の先にイキナリ現れる絶景
とても表現豊かなレコで、思わず読んでいてドキドキしました。

また来年も行きましょうね(笑) 
2014/3/29 20:55
>Shamineko師匠!
コメントありがとうございます(^O^)

そうですよね!いくらShaminekoさんのレコで写真は見ていても、
これは自分で体感しないと伝わらないですね。

こちらは日が暮れる前に下山出来るかドキドキでしたよww

来年はどうかわかりませんが…
またいつか再訪したいですね(^-^)
2014/3/29 22:02
綺麗な写真ばかり
天空回廊、本当に素敵です!
復帰第一段は天国に近い山だったんですね。

ブランク空けとは思えない、健脚ぶりにびっくりです。
お疲れ様でした!
これからのレコも楽しみにしています
2014/3/30 12:34
ゲスト
頑張ってますね!!
これからの残雪期は踏み抜きがあるんで大変ですよね。
本当に体力消耗しますし 、なかなか前に進まないし 、汗 はかくし…

大長山から大佐飛山の間の回廊は最高に良さそうですね!!
恐らく丹沢や奥多摩に見られるような防火帯ではないでしょうか?
(山火事の時、この空間で延焼を食い止める役割も兼ねているのでは?)

残雪期の良さは春の日差しと暖かな空気、雪の冷気を感じながらの雰囲気が良いですよね!!
2014/3/30 13:55
>satomi-さん
復帰第一弾は、残念ながら自分自身が天国に近かったですw
ブランク明けでなかったらまだ…2時間は縮められるのではないかな〜?

まあタイムが全てではないので、無事に歩ききって、
結果は楽しくて大満足だったのでよしとしましょう♪
2014/3/30 17:48
>atomさん
あれだけ山の奥の奥の、最深部に防火帯を切り開くって…w
どんだけの労力ですかw!?

普段は背を越すほどの藪地獄らしいので、山火事になったら大惨事でしょう。

その藪が、奇跡的に尾根部分のみに広がり、
ほんのひと時だけ雪が完全に覆ってくれるので、
信じられないほどの奇跡ルートが出来上がるんです。

寒すぎず汗だくにもならないこの時期、楽しめる場所はいっぱい!
残雪期を楽しみましょう♪
2014/3/30 17:53
山での出会い大切にしたいですね〜
nosterさん、こんばんは。

お会いした方に「ヤマレコやってます?」って中々言い出せない小心者なんですが、今回の大佐飛行きで、このようなお繋がりが出来るとスゴク嬉しいですね。
山藤山のテント泊は私達5名のパーティーと、お一人で来られていたモンベルのテントの方でして、結局この方は大佐飛を断念された様子でした。
折角テント泊までされたし、お若そうな方だったのに・・・残念ですね。

又、何処かの山でお会いできればいいな〜と思っています。今後とも宜しくお願い致します。
2014/3/30 21:43
>aracyanさん
そのようですね。
ソロの方とはじっくりお話したのですが、
その時点で「もう無理だ〜」と嘆いていました(^_^;)

みなさん、結構な量の荷物をあそこまで担ぎ上げてきたわけですよね!?
そっちの方がしんどいので、自分は軽量で長距離派。
たまにテン泊しても質素すぎる夕食ですw
あのように賑やかな宴を開けるパーティーって素敵だと思いました♪

これからもいい山歩きを続けましょう(^O^)
またどこかで♪
2014/3/30 22:08
素晴らしい回廊
「残雪期にだけ歩ける山」と噂程度には知っていましたが、正に天空の回廊ですね!
しかも本当に素晴らしい
経験を積んで、いつか歩いてみたいです
しかしnosterさんで12時間・・・恐ろしいです
2014/4/1 19:56
>sadacoさん
先日はお疲れさまでした♪
sadacoさんの足なら全く問題なしで行けるんじゃないですか!?
今季はもう厳しいと思いますが、
来季、是非天空回廊をご自身の目で確かめてください(^^)♪
2014/4/3 13:54
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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