鍋尻山から高室山へ縦走周回
- GPS
- 09:09
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,551m
- 下り
- 1,551m
コースタイム
- 山行
- 7:29
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 9:07
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
★山女原から鍋尻山へのルートのうち、岳の地蔵からダケノ峠までの間が不鮮明です。地形図を確認しながら進む必要があります。 ★ザラノ〜アサハギ谷〜保月集落跡のルートは、登山道はなく、ルートファインディングが必要です。 |
写真
感想
<プロローグ>
鈴鹿北部には、霊仙山を除くと800m前後の低山が並んでいて、その中でも鍋尻山(838m)と高室山(818m)は有名である。前者は展望こそないが、春には福寿草が咲き、後者は360度パノラマの展望地である。これまで、鍋尻山には保月から、高室山には佐目から登ったころがあるが、今回は鍋尻山の北側にある山女原登山口から鍋尻山に登り、一旦保月に下りた後、再び尾根に取り付いて地蔵山に登り、尾根沿いに高室山まで歩く。帰りは、未踏のザラノ(808m)というピークを踏み、一旦アサハギ谷に下り、尾根を越えて保月に戻り、再び鍋尻山を越えて山女原に戻るというプランを立ててみた。
<山女原〜鍋尻山>
山女(妛)原は「あけんばら」と読むそうである。そういえば鈴鹿南部の安楽越の西側にも同じ名前の集落があることを思い出した。数軒の家屋が途切れたところに数台が駐車できる空き地があり、ここに車を駐車させてもらった。権現谷に架かる小さな鉄製の橋を渡ると登山口である。取り付きは直ぐにわかるが、いきなりの急登が始まる。ジグザグを切って登っていくが、道ははっきりとしている。宮前分岐からは傾斜は緩やかになる。やがて杉の巨木はあるところにやってくると、その根元に小さな地蔵様が祀ってあった。ここを過ぎると植林帯の中に入っていくが、やがて再び急登になる。ここから道が不鮮明になり、所々にテープがあるものの、あまり当てにならず、地形図を見ながらダケノ峠をめざして登っていく。ダケノ峠は開けたところで陽当たりがよいものの、展望はない。ダケノ峠からは尾根伝いに鍋尻山山頂をめざすが、予想以上に傾斜が急で、しかも地面が粘土質になっていて滑りやすい。地面には滑った跡がいくつも見られる。何度も滑りながらも、何とか山頂に到達した。山頂は小さな広場になっていたが、ここは展望がなく、少し南側に行ったところに展望地がある。
<鍋尻山〜保月集落跡>
鍋尻山南側の展望地からは、東南から南方向への展望が広がっている。烏帽子岳、三国岳、焼尾山、頭陀ヶ原(鉄塔)、御池岳、鈴ヶ岳、茶野、釈迦ヶ岳、天狗堂、御在所岳、イブネ、雨乞岳、綿向山、日本コバと右から左へと並んでいる。ひとしきり展望を楽しんだ後は保月(ほうづき)に下る。ここは登山道が整備されているところで、最初は石灰岩の岩場の中を下るが、すぐに傾斜が緩やかになってくる。山頂から30分ほどで保月集落に着いた。ここは、旧脇ヶ畑村の中心集落であったが、2005年に廃村となった。しかし、現在でも元住民が時々戻ってきては家屋等の手入れをしていることから、それほど荒れ果ててはいない。今日も数人の人々が集まって歓談したり作業したりする姿が見られた。
<保月集落跡〜高室山>
保月集落の南側にある堰堤の右側から尾根に取り付き地蔵山(757m)をめざした。ところが、取り付いた尾根は小ヤブがあり、ちょっと難儀する。やがては地蔵山の北尾根と合流してヤブはなくなった。もうひとつ北側にある尾根に取り付いた方がよかったのかも知れない。尾根を登り切るとP757の地蔵山だが、ここは展望がなかった。山名プレートに「本峰」と書かされているところからすると、東に直ぐのところに東峰があるようだ。地蔵山からは樹林の中の緩やかな下りとなり、120mほどで鞍部となって登り返していく。登り返すとすぐに送電線が通過しており、その通過場所が伐採されていて眺望がきく。さらに緩やかに尾根を登っていくとP735に着いたが、ここは樹林の中で展望はない。この先で左にカーブしてP777に向かう。このピークの手前は自然林の中で新緑がまぶしい。P777も樹林の中で眺望がないのかと思ったところ、少し東に出たところに展望地があった。烏帽子岳、三国岳、焼尾山、御池岳が目の前にあった。P777からは南側にある高室山に向かう。一旦道のない斜面を下ると林道に出たが、その左側に取り付くと間もなく高室山山頂に到着した。
<高室山山頂〜保月集落跡>
高室山山頂は360度広がっている展望地である。北側には、霊仙山がデンと鎮座し、その左奥に伊吹山が見える。右側には幾里山とソノドの稜線が続いている。手前には登ってきた鍋尻山と、これから登るザラノがある。南側は、先ほどの鍋尻山の展望地から見た景色がより近くに見えるように感じられた。高室山に到着時間が遅かったせいか、ほかに登山者は2名しかいなかったが、静かにランチすることができた。ランチ後は再びP777に戻り、ここから北東の方角にあるザラノをめざす。小さなアップダウンがあり、一部にはヤブっぽい箇所があるが、テープがつけられている。ザラノは樹林の中のピークで眺望はなかった。時間も押してきており、小休止して先を急ぐ。P765に向かう途中で尾根を左から巻いて下る箇所があった。P765の先から北尾根を下る。ここは道もテープもない。アサハギ谷に向けて下っていくと、600mくらいのところで作業道(堀道)に出合った。この作業道を下っていくと、間もなくアサハギ谷に出合ったが、予定していたP520(橋のある)より上流に着地した。P520には、車の通過できる権現谷林道が通っていて、この林道を使えば保月に戻れるが、大きく迂回しなければならない。そこで、着地点かから少し林道を上流に進み、最初の谷筋に沿って登り返すことにした。最初は右岸に取り付き、途中で左岸に渡渉して、緩やかに登っていくと、尾根を跨いで保月集落跡になるお寺(照西寺)に着いた。
<保月集落跡〜山女原登山口>
照西寺で小休止した後、再び鍋尻山を越えて、駐車地の山女原まで戻らなければならない。時刻は午後4時に近く、あと1時間半ほどはかかるであろう。しかし、今は日が長いので日没までには十分間に合うであろう。ダケノ峠から岳の地蔵までにルートが不鮮明なことが気がかりだが、GPSの軌跡(往路)を確認しながら下れば問題ない。おかげで特に迷うこともなく、下山することができた。
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