8歳児とゆく花と緑いっぱいの爽快ハイキング・達沢山【山梨百名山】
- GPS
- 05:14
- 距離
- 7.4km
- 登り
- 699m
- 下り
- 690m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
「登山口」のところに4〜5台の駐車スペースがあり、ここに止めた。車は「全面通行止」看板よりもう少し先に進めるが、ところどころ落石が転がっていて車高のない車だと底をけずりそう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備状況は完璧。林道歩きがちょっと長いけど… 炭焼き窯跡の残るあたりが直登でちょいと足に来る ヤマレコの「立沢林道終点」は実際の林道終点とズレた山道の一地点 |
その他周辺情報 | 河口湖のほうに出ると温泉施設はたくさん この日は「開運の湯」をセレクト |
写真
感想
週末、土曜日は雨で動けず息子と科学実験をして過ごす。
日曜日は晴れるってことで、ここでおやまに行くことにした。このところしばらく山歩きから遠ざかっていたので、家族みんながソワソワしていた。
日曜日に動くときは、翌日のことを考えて「軽め」で「早めに帰れる」山にしたい。ということで、山梨百名山のひとつ達沢山を選んだ。
正直なところ、櫛形山や日向山、節刀ケ岳など、登りごたえがあって眺望もある山に登りたいところ。達沢山はどんなレポートを見ても「眺望がない」とばかり書かれている。でもしかたないね、御坂エリアだと帰りやすいしがまんしよう。
中央道を一宮御坂インターでおりて河口湖方面へ御坂みちを進み、細い道に入る。採石場に迷い込むのを防ぐためか、達沢山登山口への道しるべがいたるところにあった。
春日山や滝戸山と同じ、立派な木の「達沢山登山口」看板があり、その手前に車が数台とめられるようになっている。「全面通行止」という看板が道をはさむように立ててあるが、これは「ここから通行止」ということではないらしい。でもいくつかのレビューに「無理だった」みたいなことが書いてあったのでここにとめることにする。
ちょっと長い林道歩きになる、それもこの山に人気がない理由のひとつ。アスファルトぎらいの息子が心配だが、行くしかない。可能なら甲斐百山の京戸山もゲットしよう。
林道を歩き始めるとほどなく、すてきな花の香りが漂ってきた。上を見ると、ハリエンジュ(ニセアカシア)が満開。ほかにもいろいろな木々が花を咲かせている。気温は歩くとやや暑いくらい、吹き抜ける風がひんやりと気持ちいい。これはベストのタイミングだ。
杉林に入ると植生がやや単純になる。ただいたるところに花の終わったヒトリシズカといま最盛期のフタリシズカがあった。息子には区別の付け方をたたきこんでおく。
林道は車で通ろうと思えば通れそう。ただ落石がぽろぽろ落ちていてそのたびごとにどかしていく必要もありそう。レンタカーなのでそんな無理はしたくない。息子はずっと「車でこれるのに」とブーブー言っている。
ブーブーがマックスになったあたりでお茶を飲ませる。すると何に火がついたのか、「パパをおいていく」と走り始めた。ヤマツツジが咲いている。
道が大きくカーブを描き、車両通行止めの看板が立っていた。来ようと思えばここまで来れるらしい、息子はまたブーブー言い出す。
しかし、木々の葉からそそぐやさしい陽の光と谷からの涼しい風、これがあまりにも心地よい。藤の花も地面に散らばっていて美しかった。これなら林道歩きも悪くない。
走っては止まる息子を追いかけていくと、林道が広がってそこで途切れた。さあお待ちかねの山道だ。
道はぐっとせまくなり、右に折れて沢を渡る。そしてまた山方向に向きを変え、山らしい道になった。なおヤマレコのポイント「立沢林道終点」はこのあたりの何もないところに置かれている。
さっきまでの明るい道と一変、ほの暗い森の中を進む。まっすぐ上に進む。いや、ちょっとはジグザグに行ってくれないかな? 快調だった息子の足も鈍ってきた。
と、クリの大木がどーんと登場。数百年生きているご神木、ちょっと失礼してさわらせていただく。
ここで少し大きく九十九折に進み、また直登。ちょっとしんどくなった、と思ったあたりで道が大きく右に曲がり、尾根に出た。
左が達沢山、右がナットウ箱山を経て京戸山。どっちから行こう? と、時間は12時を回っている。息子の正確無比な腹時計が大きく鳴る、もうこれ以上歩きたくないという。
あと少しだからとなだめて達沢山を目指す。息子は景色のいいところを見つけて「ここでごはんにしよう!」という。そんなわけあるか。
少しごつごつした明るい尾根をたどっていくと、ほどなく達沢山山頂に到着。
達沢山にのぼったよ!
数々のレポートにあったように、確かに眺望には恵まれていない。それでも甲府盆地方面がすこしあいていて、塩山の街やフルーツ公園、その奥の山々(小楢山?)が望めた。
明るい陽射しあふれる、よい風の通り抜ける山頂。思っていたより、聞いていたよらずっと素敵な山だ。
お湯を沸かし、ウインナーをゆでる。チーズを食べてとんこつラーメンをつくる。腹ペコな息子さんは夢中である。
さて、ごはんを食べたら京戸山……と思っていたけれど、今回はこれでおりて温泉に行こう。日曜日だから遅くなると中央道は混みまくる、そうならないうちに。
尾根をつたい、降下点から森の中へ。のぼるときはツラかった直線的な道は、おりるときは気にならない。
ご神木にごあいさつして通り過ぎる。このあたりには炭焼き窯の跡がいくつもある。いつまで使われていたんだろう?
のんびりくだって、林道に出る。快適すぎる森林浴。人にもあまり会わない、なかなかの穴場。
道の上でオトシブミを拾い、ニワハンミョウと格闘し、路外にアミガサタケを見つけた。なんだかんだと山の面白さに出あえる。この御坂山塊の山々にはワンランク上の自然があるような気がしている、春日山でクマも見たし。
ふもとにおりてくると、ハリエンジュがまさしく満開で森の一部が白くなっているのが見えた。のぼりの時に気づかなかったけれど、これは甘い香りが満ちるわけだ。
最後にカーブを息子がショートカット直降下をして、登山口到着。
まったく期待していなかったけれど、気持ちよさ満点、眺望もあってコンパクトなボリュームの素敵な山だった。
このあと、河口湖の「開運の湯」に浸かり、シャトレーゼでアイスを買いいちやまマートで買い物をして東京へ。うっかり6時を過ぎてしまい、中央道は渋滞していた。
でも、久々に充実感のある山行になった。チェックポイントすら適当に置かれるくらい人気のない山だけど、この達沢山はもうちょっと評価されてもいいと思った。
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