【2K作戦】今年初の2000m級峰、平ヶ岳【乙47.8】
- GPS
- 09:45
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,808m
- 下り
- 1,799m
コースタイム
- 山行
- 7:34
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 8:23
天候 | 晴れ 山頂部分は昼前から曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
下台倉山までは滑りやすいザレた痩せ尾根(滑落注意)、岩場の急登。 そこを乗り越えれば、後は比較的楽。 |
その他周辺情報 | 駒の湯(内湯のみ) |
写真
感想
午後に天気の崩れが必至と言えども、何とか晴れ間が持ちそうなこの週末、今度こそは2000m級の山を歩こうといった時に、その筆頭は先日、新潟県側からアプローチして通行止めのため引き返した平ヶ岳だった。
ギリギリまで天気予報に一喜一憂するのはやめ、覚悟を決めて一路尾瀬の奥へ。
【山行前夜】
新潟からの道の通行規制が解除されていることを知らず、福島県側から。
街灯の少ない真っ暗なグネグネ道は時に上り、時に下る。そして時に霧がかかる。
まだ人里だったが、自損事故を起こしたらしく、破片を道路いっぱいにぶちまけている車があった。
事故防止の第一はスピードを抑えること。そして対向車、先行車が無ければハイビームを。
登山口には舗装されたスペースと非舗装のスペース。最初、車列が歯抜け状態で数台分空いている舗装側にとめようとしたのだが、縁石のせいで絶妙に窮屈な形になっており、闇夜の中、車と車の間に自車を潜り込ませるのは困難と思われた。
そこで非舗装スペースにとめることとしたのだが、昨年長野で落輪した失敗があることから、駐車スペースとの間に変な溝や段差が無いか、窓を開けて念入りに確認したところ、大量の虫が車内に雪崩れ込む。これを追い出すのがこれまた困難。
電気を消せば虫も大人しくしているので諦めて寝るが、後からやってくる車などの光に反応しだしたので窓をちょっとだけ開けておく。その結果、朝起きた時には、ほぼほぼ車内からいなくなっていた。
【山行雑感】
今回は、14時下山では遅く、13時を回るといよいよ天気が危ないという意識の下、所要時間から逆算して午前4時過ぎに出発。
最初はなだらかな山道もすぐに急な岩場の登りになる。この下台倉山手前の急坂の連続が本山行の一番の難関だということは事前に把握していたので、気張らず、一歩ずつ慎重に歩を進める。岩場は段差の大きさだけでなく、風化が進んでザレている箇所があれば、これまた風化で両側が切れ落ちている箇所があったりして、滑落事故が起きることが容易に想像できる。下りの場合は上りの数倍通過が難しいと言える。
下台倉山から暫くは標高1700m台の稜線歩きが暫く続く。途中、水場と称される箇所があるが、いずれも沢の流れ。生水を沢から掬って飲むのはためらわれる。このルートに水場無しと言われるのも、何の処理もせず飲める水場無しということだろう。
それにしてもどこか山水が豊富に湧き出でて、ガブガブ思う存分飲める、そんな山に行きたい。いつぞやの守門岳は良かった。或いは近場で乾徳山にでも行くか。
白沢清水を過ぎると、いよいよ池ノ岳への登り。下台倉山への登り時に見えた長い稜線の締めくくり。しかし、往復20劼旅堋であることは計画時点で誰しも把握済みのこと。片道何時間かかるということは織り込み済みのはずだ。であれば、頻繁に時計を見て「まだ着かない」などとため息を吐くのは無意味で無駄なことだ。無心で歩みを続ければいつか着くの精神で進むべし。予定時間になっても予定地点に到達しないということになってから時間を気にしよう。
このまま晴れ行くかと思われたこの山域も私が山頂に到達すると同時に雲に取り巻かれた。太平洋側と日本海側の狭間の天気はかくも難しい。
湧き上がる雲に若干恐怖を覚えながら、帰路を急ぐが、東京近郊と違って道は狭い。もう下山行動に入っている心のゆとりもあって、基本的に対向者が上りであれ下りであれ道を譲ることにした。
離合が難しい箇所で木道を外れて高層湿原にむやみやたらに足を踏み入れてよいものか悩ましいが、おかげで、「こんにちは」以上の会話を多くの山行者とできたのは幸いだった。
よく登山中に挨拶するか、挨拶を返すか議論になることがあるが、ATMや自動販売機などの機械的な自動音声に返事する人は酔狂でもなければいないわけで、言葉を交わすなら、より人間的な会話をしたい。そういう思いは十分満たされた。
最後は下台倉山からの急降下。本当に危ない所にはトラロープが設置してある。この箇所には真昼の太陽が照り付ける。この分の陽光が山頂部でもう少しあったらなあと思うが、こればかりは仕方がない。いや、雲が出た分暑さが抑えられたと考えれば、真にありがたいことではないか。展望は往路で十分堪能できたわけだし、帰りには朝日の逆光でよく見えなかった山々がよく見えた。
曇った曇ったとつい言ってしまうが、よくよく考えれば十二分に恵まれた山行を与えられたのだと気づかされるのだった。
〜おしまい〜
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