笹子峠-大沢山-御坂山-黒岳-すずらん群生地-破風山


- GPS
- 32:00
- 距離
- 31.4km
- 登り
- 2,614m
- 下り
- 2,394m
コースタイム
9:20甲斐大和駅
11:27笹子峠
12:27 中尾根ノ頭
13:27カヤノキビラノ頭
13:45大洞山
14:03摺針峠
14:52ボッコノ頭
15:47大沢山(女坂山)
15:56 女坂峠
17:05八丁山
17:16 八丁峠
17:46御坂峠
18:00天下茶屋18:30
19:38御坂山
20:56(旧)御坂峠(ビパーク)
6/1(日)
5:00(旧)御坂峠
6:30峠の入り口まで道間違え再出発
7:22黒岳
7:48すずらん峠
8:30すずらん群生地9:30
10:15破風山10:44
11:40新道峠
13:20大石公園
天候 | 5/31 午前晴れ 昼から雷・雨その後時々にわか雨 6/1 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:大石公園からレトロバスにて河口湖駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
GPS不具合でルートは手書きです。 ■笹子峠~八丁山の間は、ヤブ漕ぎ箇所多数あり |
写真
感想
今回は、初めてのコースを計画した。
歩いたことのない笹子峠から富士御坂黒岳まで。
笹子周辺はよく訪れているが、笹子峠を歩いたことがない。
いつも気になっていた笹子峠から破線ルートの八丁峠までを歩き、
御坂黒岳を目指す。
甲斐大和駅を降りると、大菩薩行のバスに乗るハイカーでいっぱいである。
50人以上はいたと思う。
駅の混雑をすり抜けてまずはコンビニへ。
準備をしながら今買ったお茶500ccを飲み干す。
今日はかなり暑くなる予報で、水の量がやや心配である。
飲料用に2.5L 調理用に0.5L持ってきた。
途中すずらん峠に水場の情報があるが心配である。
天下茶屋に降りれば、自動販売機がある様子なので行って見る予定だ。
今回は長いコースなので、途中ビパークをする計画である。
昨夜寝るときに、始発電車でスタートして一日で歩くことをやめることにした。
二日で歩くことに決めたので、余裕の行程となった。
甲斐大和駅を出発し、集落を抜け笹子峠入口を目指す。
林道歩きは日が当たるところが多く、早くも汗だくである。
峠入口の道標で一休みして、山道に入る。
笹子隧道まではなだらかな道が続く。
駅から2時間ほどで笹子隧道に到着。
トンネルの中を少し歩いてみたり、大声で反響を楽しんだりして少し休憩。
道標の取りつきからトンネルの上にあるであろう笹子峠に登る。
はじめての笹子峠に立ち、道標を確かめ破線ルートに入り込む。
今回は破線ルートを含むため、2万5千分の1の地形図を用意した。
たまに心配なルートでは持っていくことにしている。
(読図はできないが、なんとなくわかる)
すぐに急登が始まり、ヤブが道を覆う。先が思いやられる。
一時間ほどすると、少し視界が開けたところが中尾根ノ頭だ。
お昼用のおにぎりを食べ、先を急ぐ。
ここで遠くに雷の音が聞こえ始める。
すぐに雨が降ってきた。
天気予報通りなので驚くことはないが、
念のためカッパを着て、ザックカバーを装着。
すぐに雨がやみ、そのあとはにわか雨が降ったりやんだり。
カヤノキビラノ頭でカッパを脱ぎ、一休み。
気合を入れ直し、先を急ぐ。
大沢山を過ぎ八丁山に17時着。
計画通りとはいえ、少しあせりの気持ちが出てくる。
笹子峠からここまで半分くらいヤブ漕ぎだったような気がする。
目に入るようなヤブも多く、サングラスを掛け目を守る。
少し広くなって歩きやすい道になったと思うと、すぐにヤブが現れる。
視界が開ける場所もなく精神的に疲れてきている。
天下茶屋に18時までには着きたい。
先を急ぐ。
夕暮れが迫る中、予定通り天下茶屋に到着。
トイレを済ませ、この後の行程を確認し準備する。
・飲料水を天下茶屋の自動販売機で調達した。
・体と心の状況を見極め、ビパークポイントを(旧)御坂峠に決める。
ヘッデンを準備し、御坂峠に登りかえす。
河口湖の街灯りが見えだした。
ここからの道はかなり整備されたハイキングコースになって
いるようなので、慎重に歩けば大丈夫であろう。
しばらくして暗くなりヘッデン点灯。
少し光が薄暗い、電池残量が少ないかもしれない。
もちろん予備電池はあるが、もう少し大丈夫だろうなどと思いながら先に進む。
もう少しで(旧)御坂峠というところで、右足が谷側に滑り体が宙に浮いた。
背中から谷側に倒れ両足が天に向かっている。
一瞬の出来事であるが、頭の中で考えたことは、何回転したら止まるだろう。
深い谷だったらおしまいだろう。
岩に頭を打ったら・・・
以前読んだ単独行遭難にこんな事故があったな・・・と
結果、2mほど滑落していた。
体が背中から落ち、半回転で足が空を向き木にからまり止まっている。
そのままの状態で、体のすみずみに状況確認の信号を送る。
異常なしの報告を受け立ち上がろうとするが、なかなか起き上がれない。
山の斜面で逆立ち状態である。もがきながら、やっとの思いで道に戻る。
体中の泥を払いながら、何が起こったのか冷静に確認する。
事故現場を写真に撮り、もう少しで着くであろう(旧)御坂峠までゆっくり歩く。
ビパーク地点に到着しザックを下ろし、ツェルトの準備をしながら体の様子を確認すると、両手に擦り傷が二か所あった。
その手で被っていた白い帽子を触っていて、少し血が着いて頭から血が出ているかと
あせったが、手の擦り傷だけであった。
ヘッデンの電池を新しいものに交換した。
びっくりするほど明るい。
もっと早く交換すべきだった。
翌日、4時に起き準備を始める。日の出は4時半。
何度も目が覚めたので、あまり寝た気がしない。
富士山が少し見えピンク色に染まってきてる。
今日は良い天気が期待できる。
熱いコーヒーを飲みながら、出発の準備を進める。
5時予定通り出発。黒岳まで一時間ほどで到着だ。
どんな富士山が見えるだろう、期待で胸が膨らむ。
しばらく行くと、なんか頭のなかの概念図と違う。
こんなに降るわけない。
一人の方とすれ違う、近所の方が散歩に登ってきた様子。
昨日スタートしてから初めて人に会った。
その後、スタートして40分も歩いてやっと道間違いに気が付く。
おかしいと感じながら、先に進んでしまったのは後で考えると
明らかに判断ミスであり、地図で確認すべきであった。
情けない気持ちで登りかえすが、自分に腹立たしい。
途中、先ほどの方が降りて来られてまたすれ違う。
苦笑いをしながら「ボーッとしていて道間違えました」と話しかけた。
黒岳は向こうですねと、やさしく教えていただき心が和む。
登りかえし道標を確認すると、黒岳は小屋の右側(西側)についていた。
間違えようがない。
6時半、気を取り直し出発。
1時間半ロスしたと考えるのか、良い準備運動が出来たと考えるのか。
メンタルを鍛えるというのはこういう時だろう。
7時半には黒岳展望スポットにて快晴の富士山に出会った。
全ての苦労はこの瞬間のため。
同じ景色を見ても、見えるものは違うのだろうなと感じた。
ここで今回の計画は達成。
しかし、時間が早いのですずらん群生地をピストンした。
途中の水場を確認しペットボトルに水を取ったが、不適。
すずらん群生地の茶屋で豊富な水が出ていて、無料で頂けた。
ここでゆっくり朝食。
すずらん峠に登りかえし、新道峠から大石に降りた。
いつもは辛くなる林道歩きも、今日は気持ちが良い。
今日は一日中富士山が綺麗に見えていて。
昨日の苦労が吹き飛んだ。
反省の多い山行であったが、充実の二日間であった。
久しぶりに、真面目に感想を書きました。
コメント
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chinyamaさん、こんばんは。johndoeです。
お久しぶりです。
今回は、大変でしたね。私も、何でもないところで滑落して危ない目にあったことがあります。chinyamaさんと同様、木に助けてもらった形で、木がなければ、大変なことになっていたところでした。
山では、落ちたら助からないところも多いですし、単独なので、自分も気をつけたいと思います。
御坂峠あたりのブナ林は、今の時期はいいですよね。私も、また行きたくなってきました。黒岳の南の展望スポットからの眺めも思い出しました。
しかし、久しぶりにヤマレコ覗いたら、chinyamaさんの山行記録がずらっと出てきて驚きました。毎週のように山に行ってるようで、すばらしいです。
私の方は、かなり怠けていまして全然ですが、月に1回くらいは行けるようになればいいかなと思ってます。
それでは、また。
毎週師匠のレコを楽しみにしておりますが、いろいろご事情があるのだと思っております。
甲斐大和~笹子峠~八丁峠は師匠の甲斐大和から初狩のレコを参考にさせていただきました。
ありがとうございます。
今更ですが、師匠のコース、スピード、体力、精神力には足元にもおよびません、いつかどこかのバスでお会いできればと思っております。
最近レコが上がってないと思ったら・・・
マシンガンのようにUpされてますね
今回の事故の顛末を読んで、昨年夏の自爆事故を思い出しました。
場所も近いですし・・・
一瞬の出来事なのに・・・
スローモーションのようではなかったですか?
僕は短い時間(ほんの数秒の間)に色んな事が走馬灯のように頭の中を駈け廻るのを・・・
不思議と冷静に第三者のように観察してるのが可笑しかったです。
でも不幸中の幸いで、軽傷で済んだのが何よりでした。
賢明なchinyamaさんのことですから、これを反省・教訓にして山歩きを続けていかれると思います。
お互い気を付けて山歩きをエンジョイしましょう
朝起きれず笠取山を断念して、大菩薩にしょうか?芦川にすずらん見に行こうか?
迷ったのですが・・・
食事をお願いしてあったので大菩薩に行きました。
会えなかったのは残念ですが・・・
代わりにすずらんのレコをUpして頂きありがとうございました
運だけですね~
紙一重だといつも思います。
少しだけ、すずらん群生地でお会いできないかなと妄想してました。
え、御坂トンネルの上で一拍なされたのですか...
私は昨日,釈迦ヶ岳に行ってきました.同じ山道を歩いていると
なにか親近感が湧きますね.
良い天気で最高でした。
釈迦ヶ岳まで足をのばしたかったですが、次回のお楽しみとしました。
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