雨の雲取山 復帰戦〜其の3(完) ヒヤヒヤの渡渉は無事成功!
- GPS
- --:--
- 距離
- 29.0km
- 登り
- 2,497m
- 下り
- 2,502m
コースタイム
天候 | 雨時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
青梅街道の古里から留浦までは連続雨量140mm超えにより交通規制が実施されていましたが、「自己責任」で通行できました |
コース状況/ 危険箇所等 |
雨のため滑りやすいこと以外、特に崩落等の危険箇所はありません ただし、三条の湯手前の橋が2月の大雪で崩壊しているので、水量が多いときは気をつけてください |
写真
感想
3回を予定していた復帰戦の最終回は、雲取山に決定。第10回山行記念でもあります。
日帰りでは第4回山行である3/21に経験しているし、あの時は七ッ石小屋手前から凍結と雪道だったので、夏道の今回はマシなはず。しかも、先週の大倉〜蛭ヶ岳で鴨沢〜雲取山の方が楽であることを確信したので、気持ちに余裕がありました。梅雨入りとともに記録的降雨に見舞われる中、初めてのレインウェアの練習も兼ねられる。ただし、足元だけには気をつけて。
夜中に鴨沢バス停の駐車場に到着しましたが、朝を迎えてもガラガラでした。朝食を食べながら地図で最終確認です。出発30分前は晴れていたのに、いざ出発時になると大雨となり、慌ててレインウェアを着ました(←ここでミス)。当然のごとく、小袖乗越もガラガラでした。今日は静かな山歩きとなりそうです。その分、慎重に、慎重に。
朝の鴨沢の気温は14℃でした。先週の蛭ヶ岳の半分程度の気温ですが、暑がりの私にとって、レインウェアを着ればさらに暑いですね。かなりゆっくり登っても、やはり汗が吹き出します。私には、将来的に雪山に挑戦する資格はないのかもしれません。
堂所あたりで雨が上がりました。少し進んで2組の団体さんとすれ違いました。昨日の大雨の中登って、どこかで宿泊していたのでしょうか?
ここら辺から汗をあまりかかなくなり、良い感じで七ッ石小屋に到着。お水をいただき、小休止です。眺望はなく残念です。前回はこの先は巻道を進んでブナ坂に出てしまったので、今回は迷わず七ッ石山を目指します。山頂手前の七ッ石神社の朽ちていた鳥居がついに倒壊していました。
さて、七ッ石山でも眺望はなく、進みます。ブナ坂まで、くねくねした登山道があったのですね。前回はこの登山道の横の雪に覆われた急坂を直進して辛かった思い出があります。雲取山ならではの広い尾根を楽しみ、ヤマレコでおなじみのダンシングツリーとやらを発見し、前回は場所すらわからなかったヘリポートも確認。どうして夏からデビューしなかったのか、反省しきりです。
奥多摩小屋に到着し、いつかお世話になる日に備え、水場の偵察に行きました。丹沢を彷彿させる階段を下ると、ジャージャーと出ている水場がありました。勢いが良すぎてコップに水がたまりません。ここから先、山頂までの急坂に備え、水分を補給して気合いを入れます。
また雨が降ってきてしまいましたが、さぁ、急坂に挑戦、と思いきや、雨で足元が悪いことを考慮しても、あれあれ?全然辛くありません。前回が日当たりの良い斜面のズブズブの雪のせいで、水前寺清子の三百六十五歩のマーチ並みに「三歩進んで二歩下がる(ズリ落ちる)」だったからでしょう。難なく雲取山避難小屋が見えてきて、登頂達成。
眺望は全くありませんでしたが、人気のある雲取山の山頂をしばし独り占めです。この贅沢感は何でしょうか。そして、埼玉県以外の雪に埋もれていた東京都と山梨県の標識がこんにちは。これに会いに来たのですよ。喜んで写真を撮りました。もちろん、埼玉県も。
ひとつの目的を達成し、次はまた偵察です。いつかお世話になる日に備え、前回は時間の関係で諦めた雲取山荘に向かいます。結構足場が悪いですね。とりあえず緑のロープで囲われた道を進み、到着。もの凄く立派な建物で、泊まってみたくなりました。小屋泊デビューはいつにしよう?まだ早い??
避難小屋に戻ります。山頂で1組の団体さんに出会いましたが、避難小屋は誰もいません。前回は、若い男性二人が荷物を広げて占領したまま寝ていたので、外のベンチで震えながら食事したのでした。でも、今日はここも独り占めです。またしても贅沢感を味わいます。食事中に外で男性と女性の声がしましたが、お会いすることはありませんでした。
食事を終えて、これから先の確認をしようとしたとき、車に地図を忘れたことに気がつきました。いつもは最低でも分岐ごとに地図で確認するようにしているのですが、今日は一度来た山であったことから、確認していなかったのでした。
これから先は、前回はトレースの乏しさと時間の関係上諦めた、初めて向かう三条の湯経由で下山予定。平日のお昼休みに地図とにらめっこして、おおよそのルートは記憶しているものの、少し不安です。
行く?行かない?行く?行かない?うーーん、あーりん!!(←ピンク推しではありません)
時間に余裕があるので、少し進んで無理そうなら引き返すくらいの気持ちで進みました。
下り始めは若干足場が悪いものの、すぐに歩きやすい登山道となります。ほどなく三条ダルミに到着。シカさんの親子が食事中で、私を見ても逃げません。私が青色のレインウェアを着ていたので、おそらく人間ではなくドラえもんと勘違いしたのでしょう。カメラには反応するので間近での撮影は無理でしたが、ベンチに座りながら横で見ていました。ここで、本降りの雨となり、さすがにシカさんもどこかへ行ってしまったため、私も進みます。
アスレチックのような橋を渡ったりしながら、途中の迷いそうな場所ではピンクのテープを探して進みました。この先に難所があるとは、少しも考えずに…。
三条の湯は沢の近くにあるはずだけれど、結構長い距離を歩いてきたのに沢の音が全然聞こえない。少し不安になってきた頃、ようやく沢が見えてきて一安心。しかし………。
ガーン!! 橋が壊れているっっっ!!! 完全に下調べ不足でした。しかも記録的降雨により、水深は一番深くて膝くらいで、かつ、かなりの勢い。どうするよ???
「修行の成果を見せてやる」なんてヤムチャのセリフが頭を過りましたが、途中から噛ませ犬と化したヤムチャでは絶対に勝てません。そもそも修行なんてしていない、ひ弱な身体の私です。
ここから雲取山避難小屋まで戻ると18時頃になりそう。いくら雲取山の登山道が歩きやすいとはいえ、雨で足元が悪い中、ヘッドライトを照らして下山できるか。いや、明日仕事休んで雲取山荘に泊まるか。でも、こんなことで仕事を休んだら、人事評価の低い私なんか即クビだよね。
途方に暮れている暇はありません。ここは、いつも山行で困ったとき・苦しいときに行う儀式、日頃お世話になっている方を浮かべながら目を閉じて深呼吸します。不思議と落ち着くのです。
靴の中に水が入ることを覚悟で渡るのが一番手っ取り早い方法ですが、靴の中がぐちゃぐちゃのまま長い林道を歩きたくありません。何とかして濡れずに渡れないか?上・下流を見渡して、水に濡れずに済みそうな場所は、橋のすぐ横の石しかありません。ここなら、落ちても一番安全そう。しかし、向こう岸にたどり着いても、胸ほどの高さのプチ石垣を左手を庇いつつよじ登る必要があります。でも行くしかない。
バランスを取りながら慎重に石を渡り、向こう岸にたどり着くと、プチ石垣のほとんどがグラグラで支点の機能を果たしません。仕方がないので、目の前にあるワイヤーのようなものに強引に足を引っ掛けて、かろうじてよじ登ることができました。
難所を超えるとすぐに三条の湯がありました。秘境の湯みたいな感じで、とても良い雰囲気です。ひと風呂浴びたいところですが、時間がありません。スタッフの方に崩壊した橋の復旧時期について尋ねると「未定」とのことでした。
ここから先の整備された登山道を抜けると、ひたすら林道歩きです。落石に注意しつつ、沢の音を楽しみながらの歩きですが、飽きてくるほど長かったです。途中で晴れたと思ったのも束の間、すぐに曇ってまた雨が降り出しました。
林道を抜け、お祭バス停に到着すると、雷が鳴り始めました。鴨沢バス停までは結構遠く感じました。ようやくゴールした時は、雨が強く降り始めたので、慌てて車に乗り込みました。
予定時刻の18時までに戻ることができなかったことや下調べ不足等の反省点が浮き彫りとなりましたが、これにて復帰戦は終了。次回からは、もっと山を楽しみたいですね。
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