熊野古道:中辺路(下三栖〜稲葉根〜北郡〜滝尻、田辺「道分け石」の周り)【和歌山県】
- GPS
- 06:07
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 468m
- 下り
- 401m
コースタイム
- 山行
- 7:49
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 8:11
ヽ絞發
田辺市内P 614 ― 栖ノ口踏切 618 ― 会津川 623 ― 高山寺 626 ― 田辺駅へ左折633 ― 紀伊田辺駅 638
▲織シー移動
紀伊田辺駅 642 = 下三栖交差点西側 654
ハイキング
下三栖交差点西側 654 ― Vショップ先で南へ 656 ― 左会津川 658 ― 三栖王子跡 703 ― 車道横断 705 ― 次の車道横断 710 ― 左方の下り道へ 720 ― 新岡坂トンネル東口前 729 ― 八上王子跡 734 ― 田中神社跡 746/749 ― 下岡BS(王子谷道への分岐点) 756 ― 住宅地奥の山道入口 800 ― 最高点 806 ― 車道へ復帰 820 ― 稲葉根王子 822/小休止/838 ― 根皆田交差点 846 ― 市ノ瀬橋 851 ― 一瀬トイレ 902 ― 一瀬王子 908 ― 加茂橋 926 ― 大塔郵便局角 937 ― 山道へ 940 ― 千人供養塔 942 ― 鮎川王子 948 ― 鮎川新橋 949 ― 住吉神社 957/小休止/1006 ― 御所平 1019/1022 ― のごし橋 1024 ― 北郡スタンプ押印所 1031 ― 道祖神と庚申塔 1033 ― 国道311号の下をくぐる 1046 ― オオウナギ生息地碑 1049 ― 北郡トンネル上の峠 1058 ― 舗装路へ 1104 ― 小休止 1110/1116 ― 国道311号横断 1118 ― 吊り橋 1119 ― 清姫の墓 1128/1130 ― ねむの木食堂 1131 ― 清姫BS 1132 ― 国道311号へ 1143 ― 大滝橋 1150 ― 滝尻王子橋 1154 ― 滝尻BS1156 ― 滝尻王子 1157
ぢ貎で休憩と昼食
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滝尻 1315 =<明光バス>= 湊 1352
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湊BS 1352 ― 道分け石 1357 ― 旧会津橋右岸 1410 ― 会津橋 1410 ― 田辺市内P 1424
●行動時間
00:24+05:03+00:32=06:01
天候 | 晴れ、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
(和歌山=田辺市内駐車場) 田辺P―高山寺―紀伊田辺駅 (紀伊田辺駅=<タクシー>=下三栖) 下三栖―稲葉根王子―一ノ瀬王子―北郡―滝尻 (滝尻=<龍神バス>=湊) 湊バス停―旧会津橋―会津橋―田辺P (田辺市内駐車場=和歌山) ●登山口へのアクセス ○下三栖 ・明光バス長野線が運行しているが、本数や時間帯のこともあり使うのは容易ではない。月水金運行の第1便であれば、かろうじて朝から行動できる。土日は「潮見号」として運転。紀伊田辺駅1020発下三栖1035着。復路便は下三栖1100発紀伊田辺駅1115着。うまく組めば使えないこともない ※ただし、2022年7月に発生した崩土により、8月6日からは長野線土日便「潮見号」は運休しているので要注意 ・紀南病院までは土日でも数便あるので、ここから歩いて行く手もある。紀南病院から熊野橋まで約10分、下三栖までだと20分強くらい ・ちなみに八上王子、田中神社には上富田町のコミュニティバスが通っている。月曜・木曜のみの運行だが、「八上王子」バス停で7時台から17時台まで5本あるのでうまく使えるといいかもしれない ○滝尻王子 ・龍神バスや明光バスで紀伊田辺駅から「滝尻」バス停まで行く。バス停は国道311号沿いにあり、滝尻王子はそこを東へと曲がった国道371号沿いにある。約100mで王子の入口がある ・紀伊田辺駅から滝尻まで約40分、本宮大社前から1時間半(快速便2本は1時間) ・2022年のダイヤでは、紀伊田辺からは13便、本宮大社前からは7便 ・滝尻王子の左手に熊野古道中辺路の「起点」と称する番号道標がある。古道はその先から続いている ・自家用車の場合には、滝尻王子よりさらに東進し、およそ200mのところにある「熊野古道館駐車場」を利用できる ○稲葉根王子 ・龍神バスや明光バスで紀伊田辺駅から「稲葉根王子」バス停まで行く。稲葉根王子へは、バス停から西へ約130mのところにある入口こら行く ・紀伊田辺駅から稲葉根王子まで約30分、本宮大社前から1時間40分(快速便2本は1時間) ・2022年のダイヤでは、紀伊田辺からは13便、本宮大社前からは7便 ※中辺路のバス路線 ・龍神バスは「紀伊田辺〜本宮大社前または発心門前」、明光バスは「紀伊田辺〜栗栖川または新宮」を結ぶ。途中の主な停留所は、朝来、滝尻、道の駅中辺路、なかへち美術館、小広峠、請川、本宮大社前など。50あまりの停留所に止まる 明光バスの快速便(2往復)本宮大社前〜なかへちは約30分、龍神バスは湯峯温泉や川湯温泉を経由することもあり同区間で約1時間かかる(いずれの記述も2022.8現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○下三栖〜稲葉根王子 ・舗装路主体だが、三栖王子付近、稲葉根への王子谷越え道は山道 ・道標が多数あり、迷うところはあまりない。三栖王子から八上王子にかけては道は細く、草生しているが、道標をしっかりと追えば迷うほどのものではない ・王子谷越え道の稲葉根王子側は正しい道取りだったかも不明だが、王子側からの入口は不明瞭。山から降りてくる途中で明瞭な踏み跡を発見できず、しかも王子側からも入口を探してみたが、見つけられなかった ○稲葉根王子〜一ノ瀬王子〜北郡〜滝尻 ・この間も舗装路主体。鮎川王子の手前と北郡スタンプ箇所から北郡越えは山道 ・道標は多数あり、迷うところはあまりない ○道分け石〜高山寺、道分け石〜会津橋右岸 ・市内の街路を行く。高山寺までは熊野古道の道標が並んでおり、それに従って歩くと着く ・紀伊路方面は、道分け石から先には、最初の左折地点に古そうな石標が一つ。更にその先では、旧会津橋の左岸に先ほどと同様の仕様の石標が一つある。 ・それらの石標はあるのだが、熊野古道の道標はない。会津橋の右岸に熊野古道案内標示が建つ (いずれの記述も2022.8現在) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ・下三栖にはコンビニがある。コース中では市ノ瀬にもコンビニがある ・コース中、清姫の墓の先にはレストランもある。 ●日帰り温泉 ・本宮の付近には渡瀬温泉、川油温泉などがあり、日帰り入浴を扱っているところもある ・高原の「霧の郷たかはら」でも入浴できる (いずれの記述も2022.8現在) |
写真
感想
中辺路の残る最後の区間へ。今日も前回同様に曇り空。これくらいであれば、8月の低山でもなんとかなるであろう。
田辺市は予定よりも早く到着した。できた時間を有効に使い、高山寺までの漏れ区間を歩く。ちょうど会津川を渡っていると、踏切が鳴り始め、電車がやってきた。いつもながら、タイミングがよく合うものだ。
高山寺からは駅に直接向かい、トイレを済ませてタクシーへ。下三栖まで歩いてもいいのだが、天気予報では昼頃に小雨の可能性アリとなっており、少しでも遭遇の可能性を下げたいところだ。
タクシーを降り、いよいよ最終区間へ。舗装路を外れ三栖王子を目指す。あまり踏まれていないような草生した細道を進み、三栖王子へ。王子の先で車道を横断する。横断した対岸を上ると、先ほど以上に細々とした道が続いている。蜘蛛の巣の張り具合を見ても、あまり歩かれていないのかもしれない。次の車道を渡ると幾分マシにはなるものの、引き続き怪しげな道を進む。ただし、熊野古道の標示は多数ある。
やがて南方熊楠由縁の地を過ぎ、車道に出る。ちょうど新岡坂トンネルの入口前だ。車に気をつけて対岸へと渡り、古道の指示通りに一本目の側道へ。ほどなく先ほど横断した車道に合流し、合流後暫くで今度は右の脇道へと入り、すぐに八上王子跡。ここは大きな鳥居があり、社殿も整えられている。
そこからは岡集落内の道を進み田中神社へ。ここも大事にされている神社のようだ。
更に進む。上富田コミュニティバスの下岡バス停のところで左折し、王子谷越えへ。集落内を登り、細道から山道へ。杉木立の中の一気の登りをつめると、すぐに峠。峠には古道標示が建っており、ここまでは間違いなく来ていることが確認できる。そこからは尾根筋を下りる。途中で谷筋へと下りる道が分かれるが、どちらが正しいとも判らないので尾根のまま下降。どうにか山の最下部まで下りたが、動物除け柵が切れ目なく設置されている。しかもその先には側溝を挟んで田んぼが並んでいる。
どうにか柵を跨ぎ、側溝の細い壁の上を歩いて民地へ。なんとか道に復帰した。これではいかんと思い、稲葉根王子から道標に沿って山へと戻ってみる。しかし民家に行き当たってしまい、埒があかない。判然としないままに先へ。
稲葉根王子バス停の先で国道311号に出て、しばらくは国道を進む。歩道が整備されているので心配はないのだが、311号ハイウェイである。横を行く車はビュンビュンと走り去っていく。
市ノ瀬橋で対岸に渡り左折して一瀬王子へ。ここは小集落の山手にある。先ほどからすべてそうだが、ここも手入れがなされている。手水の水道からはちゃんと水が出た。
再び川沿いの道に戻り先へ。大型車が通れない道だけあって、舗装はされているものの、道幅は狭く、樹木も手が届きそうな高さまで生い茂っている。
加茂橋を渡り国道側へ。国道では、ちょうど最近工事が終わった格子枠工の目立つ地点。その格子枠の上部へと続く脇道を上り、続く舗装路をゆるゆると下っていく。やがて大塔郵便局が現れ、そこを左折すると、また集落最上部の山道へ。千人供養塔を過ぎ、再び車道に出て、さらには国道311号に合流したところに鮎川王子が現れた。
鮎川王子は鮎川新橋の袂にある。王子を過ぎ新橋を渡ってまた国道対岸へ。ほどなく住吉神社。由緒をきちんと確認しなかったが、村の神社といった風情でそれなりの構えだ。神社の駐車場で一休みして細い舗装路を進む。
道を逸れて「御所平とお薬師さん」に立ち寄り。説明書き以外には特段の遺構はないが、ここに仮御所を構えたことが伝わるほどに、歴史の刻まれた土地であることを感じさせられる。
「のごし橋」を横目に進み、北郡スタンプ押印所から山道へ。いよいよ最後の峠「北郡越」だ。道祖神と庚申塔、徳本上人の碑などをやり過ごし、ふと古に思いをはせる。
道はいよいよ険路になる。踏み外すと富田川に落ちてしまいそうな崖上の道を慎重に歩き、やがて国道311号の橋をくぐる。いったんは下降するが、反転、上り返して北郡越。明らかに峠と判るピークを越え、下っていくと北郡の集落。更に下って吊り橋へと向かう途中、足がつりそうになり一旦休憩。
周りの音を聞くと、虫や鳥の声が喧しい。それに混ざって国道311号“ハイウェイ”を飛ばす大型車の音もする。余計な音だが、光景となじまない音がなおのこと耳に残る。
吊り橋から見ると富田川はいよいよ峡谷状になってきているが、川幅は保たれている。釣りの人の姿も見える。橋で国道対岸に渡り、うっそうとした中を進む。やがて清姫の墓。もっと上流にあったものを国道拡幅に伴い移設したとのこと。小広王子もそうだった。国道建設で便利になる代償として、歴史の遺構が昔の姿を失いつつも大切に引き継がれている。それこそ歴史の中での営みなのだが、何であれ大切にしてほしいものだ。
人気の食堂の先にある清姫バス停からいったんは地道に上がるがすぐに国道311号に合流。ちょっとだけ歩道のない区間を歩き、車対向側の歩道に遷る。進むと、紀伊半島大水害での被災箇所を迂回した大滝橋、滝尻王子橋を渡る。橋の上から大崩壊した滝尻大滝の沢筋を見る。急流に見るも巨大な透過式堰堤が設けられている。災害の規模を思い知らされる。
やがて、川遊びの越が聞こえ始め、ついに滝尻バス停に到着。中辺路完走、ついに達成した。熊野古道館で中辺路観光協会の完歩証明書に押印していただき、中辺路押印帳も完成した。数得てみると延べ10回。昔の人にとっては、熊野詣は一大旅行であったのだろうな、と改めて思った。
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