悪天候の北鎌尾根(槍ヶ岳)ソロ 上高地散策
- GPS
- --:--
- 距離
- 46.4km
- 登り
- 2,540m
- 下り
- 2,530m
コースタイム
1日目
上高地BT5:20〜横尾7:50〜水俣乗越10:05〜北鎌沢出合13:10〜15:50北鎌コル〜16:55P9付近
2日目
P9付近5:00〜6:16独標〜8:44北鎌平〜10:06槍ヶ岳〜14:30横尾〜16:31上高地BT〜河童橋(宿)
3日目
河童橋(宿)〜河童橋周辺
天候 | 曇/強風霧雨/曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
写真
感想
今回で7度目の北鎌。
前回は2年前の夏だったが、あまりの高温で半端ない疲労感での縦走であったため、今回は季節を変えての北鎌遠征となった。しかし事前の準備時間は殆ど無く、急な気分での山行。ルートは頭の中に入ってはいたし、凡その時間軸も検討はついていた。しかし、2日目の天候があんなに酷い天候になるとは事前に得ていた情報とは全く異なっていた。初日は順調だった。北鎌コルを3時間未満でクリヤし、予定通りp9付近まで陽が沈む時間までに到着した。満天の星にも感動した。しかし期待の2日目はまったくの想定外となった。北鎌コルから槍の穂先迄のコースが最大の魅力であるのに、8割方はガスで覆われ、しかも強風と冷たい霧雨で凍傷の初期症状(指先がピリピリとしびれ初める(これを書いている今でも指先に軽いしびれがある))が現れ、時より突風で身体も動かせない事態も屡々。こんなに苦しい山行になるとは。視界不良でコースもあまり良く見えない状態であった。岩も何度か滑った。マイナスの材料だらけ。唯一の希望は岩場に埋め込まれていた「諸君頑張」等の金属プレート。何十年も昔の登山者に励まされ、無事に槍ヶ岳の頂上まで辿り着いた。
とても気になる事がある。コルの手前で単独の女性に会った。彼女は北鎌初でコルで幕営する予定だと言っていた。こんな天候で無事なのか。初の北鎌がこんな悪天候では、前進は困難を極めるだろう。岩陰で雨風を忍んでいるのだろうか。しかし、夕方からは本格的な雨。無事を祈りつつ登っていた。
今回は槍を下り、その夕方にはバスで自宅(東京)まで戻る計画だった。十分に休憩も取らずバスターミナルまで急いだが、やってしまった。乗車予定のバスは去った後だった。松本までのバスに乗り、そこからJRを乗り継ぎ戻る事も出来たのだが、汗だらけで疲れきった山姿のオジサンが公共交通機関での乗車も大迷惑だろう。今日帰るのが無理ならば、何より疲れをとりたい。食事がしたい。風呂に入りたい。ぐっすり眠りたい。ならば、付近の宿でもう一泊するしかないだろう。所が、宿泊情報センターは既に閉まっていた。仕方なく小梨平キャンプ場へ向かった。施設内の店で900円のサバ味噌定食を食べた。TVを見ると夕方から100%雨予報。自前のツェルトでは、床から雨が染み込んでくるだろう。これは間違いなく眠れない。テント泊はパスしよう。陽が暮れた河童橋へ向かい、数軒の宿に直接宿泊をお願いした。1件目は満室だと言われ断られた。2件目で事情を受け入れてくれた宿があった。値段は想定以上ではあったが宿の雰囲気は非常に良い。部屋は2階にある青畳の綺麗な和室。風呂はそれほど大きくないが清潔感ある。食事は和洋中のバイキングがとても美味しい。このメニューに満足しない人は滅多にいないと思う。スタッフも気持ちよい応対だった。
自分にしてはちょっと贅沢だけど、久しぶりに知人と電話で話も出来たし、衣類の洗濯も。貴重な1人の時間を有効に使えた。
翌日は河童橋周辺を散策した。紅葉はまだ2割位。小鳥がさえずり森が美しい。そしていつも素通りしているビジターセンターへ入った。上高地の自然を知るにはとても便利な場所。沢山の書籍や映像ライブラリ、写真パネルが展示してある。館内撮影もOK。
13時発の渋谷行きさわやか信州号は7名程の乗客だった。18時頃、渋谷マークシティで下車した。ファッショナブルは渋谷人に紛れ、ザックとヘルメットの山のおじさんは銀座線に乗り込み、千駄木駅で下車。小雨の中を無事帰宅。NHKのA猪木さんの追悼番組に間に合った。元気があれば何でも出来る。1!2!3!だぁー!
心よりご冥福をお祈りします。
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