鳳凰三山 18kgを背負ってお泊りデビュー
- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.8km
- 登り
- 2,477m
- 下り
- 2,459m
コースタイム
7:05夜叉神峠登山口駐車場-8:00夜叉神峠8:10-9:10杖立峠-10:00火事場跡-10:35苺平-11:00南御室小屋11:10-11:55ガマの岩-12:05砂払岳12:15-12:30薬師岳小屋-12:35薬師岳12:45-13:10観音岳13:35-14:05鳳凰小屋分岐点-15:05地蔵岳-15:40鳳凰小屋
7/13
6:45鳳凰小屋-7:30鳳凰小屋分岐点-7:55観音岳8:00-8:25薬師岳-8:30薬師岳小屋-8:40砂払岳-8:50ガマの岩-9:20南御室小屋9:25-9:50苺平-10:25火事場跡-10:50杖立峠10:55-11:35夜叉神峠-12:05夜叉神峠登山口駐車場
天候 | 7/12 曇りのち晴れ 7/13 曇りのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
夜叉神峠登山口駐車場 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は特にありません。 観音岳〜地蔵岳は、大きな荷物だと岩場が面倒かもしれません。 |
写真
感想
お泊りデビューは雲取山にしようと決めていました。しかし、先月に2回行ってしまったことと、虫がすごかったので別の場所を検討することにし、駐車場から小屋まで近い瑞牆山・金峰山が筆頭候補でした。
ところが、心配していた台風8号が予想より早く抜け、台風一過で土曜日は天気が良さそうなので、急遽別の場所を検討しました。
ちょうど聖闘士星矢の映画が上映されていたこともあり、小学生の頃を懐かしみつつ色々な登場人物を思い出すと、もちろんのこと鳳凰星座(フェニックス)の一輝、鳳凰幻魔拳等も頭に浮かぶわけで…。鳳凰とくれば……鳳凰三山。いつか行ってみたかったですし、自宅からのアクセスも同じ方面なので、その時の気分次第で決めましょう。
パッキングには時間がかかりました。お泊りは初めてのため「寒かったら…」「水場の水が枯れていたら…」などとあれもこれもと詰め、ザックがパンパンになりました。山専ボトル(大)を入れ忘れていたので、お湯を沸かしながら試しにザックの重量を量ってみると…18kgちょっと。お泊りデビューに備え、日帰りではいつも14kg前後に設定してきたのでそんなに驚くこともなく、ただ、さすがにデビュー戦で19kg超はやりすぎかなと思い、山専ボトルは諦めました。
今週の重たい会議を終えて仕事が若干落ち着き、元気に週末を迎えたため、自然に甲府昭和ICで降りていました。ここで、ナビを設定。途中のゲートで行先を聞かれ、ゲートから夜叉神峠の駐車場まで結構遠くて不安になり始めた4:00に到着。芦安〜広河原間のバスが落石で運休のため、鳳凰三山への変更組で混んでいるかと思いきや、まだ1/4程度。朝6:30に目覚めた時でも、2/3程度の駐車状況でした。天気が良い中、私も準備して出発です。
登山口からいきなり急登に感じました。これまで練習してきた通り、呼吸を乱さないように、ゆっくりと歩きます。ザックはいつもより重いものの、さすがに標高1,380スタートとなると涼しく、そんなに汗はかきません。これはいいやと思っていると、途中からガスが出始め、夜叉神峠に到着すると残念な眺望になっていました。先に到着されていた2組のご夫婦に「あと2、3分早ければ白峰三山がきれいに見えたのにね…」と言われ、ガッカリ。でも、ここで情報収集です。
私「今日がお泊りデビューで、ザックは18kg。鳳凰小屋まで行けますか?」
ご夫婦 崋磴い錣佑А繊F邯羲湿屋で泊り、翌朝早く出れば地蔵岳まで行って帰ってこれますよ。私たちもその予定です」(←ふ〜ん、噂通り大変なのね)
ご夫婦◆崑領魯肇譟璽縫鵐阿鬚靴燭韻譴弌っていうか、ずいぶんとMですね」(←えっ!?そんなに大変なの?)
とりあえず、南御室小屋に到着してから判断することとし、先に進みます。
眺望が良いとされる火事場跡(地図上の標高2,309?)でもガスっていて、残念。あれ〜今日は晴れだと思ったのに…。
この先の苺平までは、若干ゴツゴツした登りが続きます。途中でハイドレーションの水が出ない(きちんとはまっていなかった)プチパニックに陥りながら、苺平に到着。辻山からの眺望が良いとのことなので寄り道しようかと思いましたが、踏み跡が不明瞭なため諦め、南御室小屋に到着したら晴れていました。
この時点で11:00です。CT的には夕方までに鳳凰小屋に到着できます。今日の残りの時間をのんびり過ごすか、持て余すと考えるか。水場にいらした男性から情報収集です。
私「今日がお泊りデビューで、ザックは18kg。鳳凰小屋まで行けますか?」
男性「バルトロですか…。それなら大丈夫かな。鳳凰小屋まで水場がないから、水分、あと塩分補給に気をつけて。行ってらっしゃい!」(←装備で判断できるの?)
冷たくておいしい水を補給して出発です。
ここから先は、砂のようにさらさらした道が登場します。眺める分には良いのですが、若干歩きにくいです。
砂払岳では南アルプスの絶景を拝むことができました。間ノ岳はガスっていましたが、北岳と仙丈ヶ岳がくっきり!これがアルプスの迫力か…。登山にはまる人が多いのが理解できました。広河原までのバスが開通したら、挑戦してみます。ここでお会いした3人組の方に写真を撮っていただきました。みなさん、南御室小屋に荷物を置き、観音岳まで行くとのことです。
さて、ほどなくして薬師岳に到着です。だだっ広い場所に岩があり、登って休憩しようかと思いましたが、先を急ぎます。先ほどの3人組の方とほぼ同時に薬師岳を出発したのに、さすがに身軽で、あっという間に離されてしまいました。鳳凰小屋は失敗だったかな…。高山病にならないように、ゆっくり進みましょう。
少し荒々しい岩を超えて観音岳に到着すると、甲斐駒ヶ岳がきれいに見えました。少し狭いですが、ここで昼食です。
後片付け中にご夫婦に話しかけられました。
ご夫婦「阪神タイガースみたいな蝶々が飛んでいる。あの蝶々の名前わかりますか?」
私「いや、ちょっとわかりません。でも、阪神タイガースって面白いですね」
観音岳から先は結構きつかったです。ゴツゴツした岩を慎重に下り、鳳凰小屋との分岐に差し掛かりました。広河原までのバスが運休である今日は混んでいるだろうから、このまま鳳凰小屋に進もうかと思いましたが、明日がこんなに良い天気と限りません。地蔵岳に進みましょう。
ここからの岩場は、大きなザックを背負ってでは厄介でした。身体を斜めにしないと進めない場所とかでは、ザックがひっかかるのです。身を屈めてバランスを取りながら進みました。そして、わざわざこんなに遠回りしないといけないのか?と思いつつ、CTをオーバーして地蔵岳に到着です。
目の前で見るオベリスクは迫力がありますね。若い方数人が力任せでよじ登っていました。
挑戦したいのはやまやまですが、今の私に無理かな…。たくさんあるお地蔵さんを眺めてから、砂でサラサラの斜面を鳳凰小屋目指して下ります。
鳳凰小屋に到着すると、かなりの人混みでした。受付で「区画整理を行っています。今すぐにテントを持って行ってください」とのこと。
慌ててテン場に向かうと、僅かなスペースのみ。小屋の方に「どのテントを使用しているかわかりませんが、このスペースに設営できなければ小屋に素泊まりでお願いします」言われ、これならいけるのでは?
実際にグラウンドシートを広げると、スペースに収まりました。「良かったですね。今晩は風が吹かないと思うので、ペグは最低限にしてくださいね」というわけで、私が本日最後のひと張りでした。自宅近くの公園で何度か設営の練習をしましたが、いかんせんお隣との隙間が無きに等しいため、慌てふためきながら設営完了。不安だった初ペグも、コツを掴んでそれなりにできました。
さて、食事です。
持参したお米は、自宅での練習通り水加減、火加減ともにばっちりで上手く炊けました。これでカレーを食べます。
その時、お隣さんから「あれ?観音岳でお会いしましたね。わぁー、すごい!初テントでご飯を炊いたんだ!若いうちは何でも挑戦した方がいいよ!」と声をかけてくれました。ご夫婦でした。また、私のペグ数の少ないテントを見て、「もし夜中に強風でテントがあおられたら、うちのテントに避難していいから」と優しいお言葉。
小屋で購入した缶ビールと持参した焼酎を飲みながら、初のお泊りを楽しみます。
星を見るのを楽しみにしてきたのですが、月がきれいすぎて残念ながら星が見えません。それでも、22:00頃に曇ってくるまで月を楽しみ、就寝。
夜中にトイレに行かれる方の足音やテントに触れる音で何度か目が覚め、熟睡はできませんでしたが、4:30に起床。空は曇っていました。昨日のうちに地蔵岳に行っておいて良かった!
朝食中に「今日は午後から天気が崩れる」との話し声が聞こえました。今日の予定では、なんとか駐車場まではもちそうです。その後、6:00出発を目標にしましたが、周りの皆さんがあっという間に撤収を完了して出発していく中、やはり撤収等に手間どり、6:45出発となりました。
さて、鳳凰小屋から観音岳に向かいます。朝一から両手を使いながらの結構な急登でした。途中から霧雨が降っては上がりの繰り返しです。分岐点につくと、ガスと強風ですごかったです。これがアルプスの厳しさなのか…。負けずに進みます。観音岳までの岩が滑りやすくなっていましたが、無事到着。眺望は全くないので先に進みました。
ここから先は、南御室小屋まで下りなので楽でした。薬師岳では、昨日夜叉神峠でお会いしたご夫婦,判于颪い泙靴拭「結局鳳凰小屋まで行ったの?お兄さん、歩くの早かったものね。あっという間に見えなくなったわ」(←もっとゆっくり歩くように気をつけます)
薬師岳もガスがすごく、昨日スルーした岩に登るのを諦め、南御室小屋まで下ります。
南御室小屋に到着し、美味しいお水を補給して苺平までの登りに備えます。苺平まで行ければ、あとは下るだけなので、気合いを入れて進みましょう。
苺平を通過し、火事場跡では今日も眺望なし。仕方がありません。ザックにレインカバーを装着し、先に進みます。
杖立峠手前で、昨日砂払岳でお会いした3人組の方とご対面。その場で少しお話をし、杖立峠でも少しお話しました。ここで単独行の女性に声をかけてあげたりと、優しい方たちでした。
夜叉神峠から雨が降り出し、途中から本格的な雨になりました。あ〜、もう少しだったのに。今からレインウエアを着るのも面倒なので、樹林帯の中であることをいいことにこのままゴール。着替えていると先ほどの3人組と女性の方もゴールされました。
振り返ってみると、今回はお泊りの時間的、精神的な余裕があったためか、色々な方とお話をしました。3月に高水三山で「山をやる人に悪い人はいない」と耳にしたことがあり、実際に私の知っている方も良い方ばかりですが(私は除く)、今回お会いしたみなさんも良い方ばかりでした。
今回で必要なもの・不要なものもわかりました。少なくとも次回からは、アルファ米とフリーズドライでザックを軽量化します。そして、この楽しみを味わうために、もっと経験を積んで、色々な山に挑戦しようと思います。
kenboさんこんにちは。
3人組の1人です(笑)
なんだかんだと、あの荷物で地蔵まで行ってしまうとはすごいですね。
私は無理です。
今度是非ご一緒しましょう。
その前に一杯飲もうと相棒のKさんが言ってますので、よろしければご連絡くださいませ。
http://sanposanpo.naturum.ne.jp
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結果として、体力的には特に問題ありませんでしたが、
日帰りの八ヶ岳もアルプスも経験したことがなかった私にとって、
お泊りデビューが鳳凰三山だったのは、無謀だったのかもしれません。
でも、2日間とも楽しく歩くことができましたし、
皆さんにお会いすることもできたので、ヨシ!としましょう。
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