大坊山・大小山=小中村の原風景を訪ねて
- GPS
- 06:16
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 723m
- 下り
- 708m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ハイキングコースとしては全体的に岩場が多いですが、安定したチャート岩主体でときどき白っぽくザレている箇所以外は足付きもよく、見た目よりは安心して歩けると思います。地元の方々が整備されているのでしょう、道標・案内多数で道迷いの心配はありません。 バリエーションとして旧国道から越床隧道へは古の道形が残ってますが、倒木だらけなので築堤上に逃げた方が楽です。ローソク岩への登り返しは短いながら急登、踏み跡薄いもマーキングがあって助かります。そこから上はほとんど一般道と変わりありません。 |
写真
感想
のっけから直接関係ない話で恐縮ですが、以前訪れた足尾銅山周辺の荒涼とした景色は、自分の心に強い印象を残しました。いっぽうその景観が決して自然に形作られたものではないことは、誰もが知るところです。教科書にも載っている鉱毒事件と反対運動、その主役たる田中正造の活動の舞台としては、他にも今では水底に沈んでいる谷中村が有名ですが、生まれ故郷である小中村も忘れてはならないでしょう。翁が一生を賭けて守ろうとした原風景の地はどのような姿なのか、いつか(少なくとも足尾を再訪する前に)見てみなければならないと思っていました。
ここからは山行、今回は足利と佐野の境に連なる山域を歩くことにしました。前半の大坊山ではイベントと重なったため結構な賑わいでしたが、こういう雰囲気は地元の人達の山への敬慕を感じられ嫌いではありません。後半の大小山でも人足は途切れず、多くのハイカーと行き違いました。人気のポイントはやはり妙義山からの展望でしょうか、残念ながら靄がたなびき富士山やスカイツリーまで見ることは叶いませんでしたが、この標高で360度のパノラマが得られるのは貴重です。充分に堪能した後西日を背に受けて、眼下に開けた小中村方面を目指し山を下りました。
そしてそこで見たのは、確かに美しくどこか懐かしい・・・とはいえありふれた、どこにでもあるような普通の里の光景でした。しかし人々が守りたいと思う当たり前の生活というものは、そもそもそういうものだという事は自明のことだったように思えます。あの特異な、他所では見られないような足尾の山並みも、何十年後かにはありふれた、どこにでもあるような普通の景色に戻るのかも知れません。でもきっとそれでいいのでしょう、一登山者としては今目の前にある風景を心に刻みながら、歩き続ける他ないのだと改めて感じました。
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