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Yamareco

記録ID: 4830624
全員に公開
ハイキング
関東

大坊山・大小山=小中村の原風景を訪ねて

2022年10月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:16
距離
17.0km
登り
723m
下り
708m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:59
休憩
2:14
合計
7:13
距離 17.0km 登り 723m 下り 708m
9:39
40
10:19
11:23
20
11:43
11:45
18
12:03
12:13
17
12:30
12:56
8
13:04
30
13:34
13:41
57
14:38
14:56
5
15:01
15:08
17
15:25
77
16:42
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行きはフラワーパーク駅から徒歩でしたが、大山祗神社の最寄りは毛野団地東BS。足利/富田駅から市民バスが出ています。帰りは田中正造生家東BSから佐野駅へ。
コース状況/
危険箇所等
ハイキングコースとしては全体的に岩場が多いですが、安定したチャート岩主体でときどき白っぽくザレている箇所以外は足付きもよく、見た目よりは安心して歩けると思います。地元の方々が整備されているのでしょう、道標・案内多数で道迷いの心配はありません。
バリエーションとして旧国道から越床隧道へは古の道形が残ってますが、倒木だらけなので築堤上に逃げた方が楽です。ローソク岩への登り返しは短いながら急登、踏み跡薄いもマーキングがあって助かります。そこから上はほとんど一般道と変わりありません。
とりあえず足利フラワーパーク駅から、大坊山や大小山の文字のない側を眺めながら歩いて来た。本当はこの辺りまでバスで来られれば楽だったのだが、微妙に時間が合わなかった。
2022年10月23日 10:02撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 10:02
とりあえず足利フラワーパーク駅から、大坊山や大小山の文字のない側を眺めながら歩いて来た。本当はこの辺りまでバスで来られれば楽だったのだが、微妙に時間が合わなかった。
今日は大山祗神社の秋祭りの日でもある。時節柄屋台の類は出ていないが、境内では里神楽が奉納されていた。参拝者とのほのぼのした掛け合いなどを見学してから行動開始。
2022年10月23日 10:55撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 10:55
今日は大山祗神社の秋祭りの日でもある。時節柄屋台の類は出ていないが、境内では里神楽が奉納されていた。参拝者とのほのぼのした掛け合いなどを見学してから行動開始。
秋祭りとセットで開催されているハイキング大会のため、大坊山頂は楽しげなファミリーやカップルで賑わっていた。ソロハイカーの居場所はちとなさそうだったので先を急ぐ。
2022年10月23日 11:43撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 11:43
秋祭りとセットで開催されているハイキング大会のため、大坊山頂は楽しげなファミリーやカップルで賑わっていた。ソロハイカーの居場所はちとなさそうだったので先を急ぐ。
大坊山からつつじ山の間は、見晴らしの良い岩尾根が続く。今日は気温が高くて靄が出ているが、もうちょっと季節が進んだ方が眺望も紅葉も深まりそうだ。
2022年10月23日 12:02撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 12:02
大坊山からつつじ山の間は、見晴らしの良い岩尾根が続く。今日は気温が高くて靄が出ているが、もうちょっと季節が進んだ方が眺望も紅葉も深まりそうだ。
さらにシルバーコースを選ばずに左手の切れた断崖上を進めば、ご褒美にこの足利鉱山越しの展望を得られる。さしづめこっちはゴールドコース・・・と言いたいところだが、掘っているのは珪石だって。
2022年10月23日 12:27撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 12:27
さらにシルバーコースを選ばずに左手の切れた断崖上を進めば、ご褒美にこの足利鉱山越しの展望を得られる。さしづめこっちはゴールドコース・・・と言いたいところだが、掘っているのは珪石だって。
隠れ里のような山頂番屋のテラスにて、先程のお祭りの頂き物でしばし休憩。ここに限らずあちこち手が入っていて、周辺の住民に可愛がられてる山のようだ。
2022年10月23日 12:46撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 12:46
隠れ里のような山頂番屋のテラスにて、先程のお祭りの頂き物でしばし休憩。ここに限らずあちこち手が入っていて、周辺の住民に可愛がられてる山のようだ。
一転越床峠の急降下を経て、かつての国道293号を進む。わりと最近まで現役指定だったような気がしたが、平成ひとケタ解除なのでそれなりに時間が経ったんだな・・・
2022年10月23日 13:07撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 13:07
一転越床峠の急降下を経て、かつての国道293号を進む。わりと最近まで現役指定だったような気がしたが、平成ひとケタ解除なのでそれなりに時間が経ったんだな・・・
わざわざこっちまで降りてきたのは、この初代越床隧道を見たかったから。入口はぱっと見単なる自然洞窟だが、中に入ると天井の断面が残っているのを確認できた(崩落激しく立ち入りは自己責任で)。
2022年10月23日 13:21撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 13:21
わざわざこっちまで降りてきたのは、この初代越床隧道を見たかったから。入口はぱっと見単なる自然洞窟だが、中に入ると天井の断面が残っているのを確認できた(崩落激しく立ち入りは自己責任で)。
これが足利のマッターホルン?の異名を持つローソク岩。周りの展望のスケールに錯覚していたが、近寄ってみるとイメージよりちょっと小さめ。
2022年10月23日 13:42撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 13:42
これが足利のマッターホルン?の異名を持つローソク岩。周りの展望のスケールに錯覚していたが、近寄ってみるとイメージよりちょっと小さめ。
一般道に復帰。いくつもの小さなピークを繋ぐアップダウンも、合間に岩稜帯あり展望地ありで飽きさせない。
2022年10月23日 14:13撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 14:13
一般道に復帰。いくつもの小さなピークを繋ぐアップダウンも、合間に岩稜帯あり展望地ありで飽きさせない。
ここが大小山、もしくはその最高峰・妙義山に到着。標高314m程度とは思えないような雄大な視界が広がっていた。
2022年10月23日 14:51撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 14:51
ここが大小山、もしくはその最高峰・妙義山に到着。標高314m程度とは思えないような雄大な視界が広がっていた。
こちらも大小山と呼ばれたり鷹巣山と呼ばれたり。この崖下に例の文字板があるので、当然ここからは見えない。
2022年10月23日 15:02撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 15:02
こちらも大小山と呼ばれたり鷹巣山と呼ばれたり。この崖下に例の文字板があるので、当然ここからは見えない。
休憩所に下ってゆく手前、大小の文字がチラリと覗くところで罠のようにハシゴ場登場。この後の男坂には短い鎖場もあった。
2022年10月23日 15:07撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 15:07
休憩所に下ってゆく手前、大小の文字がチラリと覗くところで罠のようにハシゴ場登場。この後の男坂には短い鎖場もあった。
文字板直下の展望台から旧小中村方面を見晴らす。パッチワークのような田圃から立ち上る野焼きの煙が郷愁を誘う。
2022年10月23日 15:08撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 15:08
文字板直下の展望台から旧小中村方面を見晴らす。パッチワークのような田圃から立ち上る野焼きの煙が郷愁を誘う。
大小山の大元締めの割にはこじんまりとした阿夫利神社。中を覗いてみると、やはりというか不釣り合いなほど大きな天狗面が掛けられていた。
2022年10月23日 15:25撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 15:25
大小山の大元締めの割にはこじんまりとした阿夫利神社。中を覗いてみると、やはりというか不釣り合いなほど大きな天狗面が掛けられていた。
西場の百観音を巡ったあと、路傍の勢至菩薩にもお参りしてゆく。きっと周りの環境は変わっても、これらの石仏はずっとここでその移ろいを見て来たということだろう。
2022年10月23日 15:53撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 15:53
西場の百観音を巡ったあと、路傍の勢至菩薩にもお参りしてゆく。きっと周りの環境は変わっても、これらの石仏はずっとここでその移ろいを見て来たということだろう。
さっきの越床隧道は明治期のトンネルだったが、こっちは大正時代に架けられた釣地橋。稲岡観音の参道として、まだ現役で渡ることが出来る。
2022年10月23日 15:56撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 15:56
さっきの越床隧道は明治期のトンネルだったが、こっちは大正時代に架けられた釣地橋。稲岡観音の参道として、まだ現役で渡ることが出来る。
西日傾く山裾の道、傍らには色づく柿の実。用水路の向こうのお堂から鐘の音でも聞こえれば、誰もがいつか見たような秋の風景。
2022年10月23日 16:05撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 16:05
西日傾く山裾の道、傍らには色づく柿の実。用水路の向こうのお堂から鐘の音でも聞こえれば、誰もがいつか見たような秋の風景。
旗川越しに沈みゆく夕日に、今日歩いた山稜のシルエットが浮かび上がる。大小の文字も影にまぎれて、そろそろ見えなくなってしまいそう。
2022年10月23日 16:18撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 16:18
旗川越しに沈みゆく夕日に、今日歩いた山稜のシルエットが浮かび上がる。大小の文字も影にまぎれて、そろそろ見えなくなってしまいそう。
少し遠回りになったが、やはり今回はこの田中正造生家で締めたかった。この一角は翁が暮らしていた昔のままの姿・・・と見えて、実は道路拡張のためすこし削られているという。
2022年10月23日 16:40撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 16:40
少し遠回りになったが、やはり今回はこの田中正造生家で締めたかった。この一角は翁が暮らしていた昔のままの姿・・・と見えて、実は道路拡張のためすこし削られているという。
帰りの便を待つバス停の前、休耕地と思しき平場にはソーラーパネルが敷き詰められていた。雲井の月のさだめなければ・・・お疲れ様でした。
2022年10月23日 16:43撮影 by  ASUS_I002D, ASUS
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10/23 16:43
帰りの便を待つバス停の前、休耕地と思しき平場にはソーラーパネルが敷き詰められていた。雲井の月のさだめなければ・・・お疲れ様でした。
撮影機器:

感想

のっけから直接関係ない話で恐縮ですが、以前訪れた足尾銅山周辺の荒涼とした景色は、自分の心に強い印象を残しました。いっぽうその景観が決して自然に形作られたものではないことは、誰もが知るところです。教科書にも載っている鉱毒事件と反対運動、その主役たる田中正造の活動の舞台としては、他にも今では水底に沈んでいる谷中村が有名ですが、生まれ故郷である小中村も忘れてはならないでしょう。翁が一生を賭けて守ろうとした原風景の地はどのような姿なのか、いつか(少なくとも足尾を再訪する前に)見てみなければならないと思っていました。
ここからは山行、今回は足利と佐野の境に連なる山域を歩くことにしました。前半の大坊山ではイベントと重なったため結構な賑わいでしたが、こういう雰囲気は地元の人達の山への敬慕を感じられ嫌いではありません。後半の大小山でも人足は途切れず、多くのハイカーと行き違いました。人気のポイントはやはり妙義山からの展望でしょうか、残念ながら靄がたなびき富士山やスカイツリーまで見ることは叶いませんでしたが、この標高で360度のパノラマが得られるのは貴重です。充分に堪能した後西日を背に受けて、眼下に開けた小中村方面を目指し山を下りました。
そしてそこで見たのは、確かに美しくどこか懐かしい・・・とはいえありふれた、どこにでもあるような普通の里の光景でした。しかし人々が守りたいと思う当たり前の生活というものは、そもそもそういうものだという事は自明のことだったように思えます。あの特異な、他所では見られないような足尾の山並みも、何十年後かにはありふれた、どこにでもあるような普通の景色に戻るのかも知れません。でもきっとそれでいいのでしょう、一登山者としては今目の前にある風景を心に刻みながら、歩き続ける他ないのだと改めて感じました。

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