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Yamareco

記録ID: 50850
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無雪期ピークハント/縦走
東北

青空と紅葉の太平山(前岳・中岳)

2009年11月07日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:33
距離
11.7km
登り
1,172m
下り
1,174m

コースタイム

08:07  金山滝登山口
09:33  二手ノ又コース合流点(=金山滝分岐)
09:41  女人堂(〜9:55)
10:27  三角井戸
10:43  中岳
          10:58〜12:43  奥岳縦走コース探索(11:52 途中引返し)
12:43  中岳 (〜12:58)
13:31  前岳 (〜13:57)
14:08  女人堂
14:17  金山滝分岐
15:40  金山滝登山口



天候 晴れ、微風。視程は20〜30卍度?
過去天気図(気象庁) 2009年11月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
 金山滝には東屋はありますが、登山ポスト、トイレはありません。

【コース全般】
 11月上旬の今の時期は、ブナは殆ど落葉しています。そのため、登山道の大半がブナの落葉に被われていました。落葉がない季節にはしっかり確認できる路が、すべて葉っぱに被われていることにより、より注意が必要だと思いました。(すべての山に共通することですが。)

【金山滝⇔女人堂(前岳山頂)】
 登り始めの数分以降は危険な箇所はありません。よく整備されているとはいえませんが、殆ど問題ないと思います。ところどころに露岩があり、粘土質の部分もありますが、基本的に路は乾燥しており、登りやすい路です。
【女人堂⇔中岳】
 中間部に小さい泥濘があります。ここは中岳までの間で最後(5月中〜下旬)まで雪が残るところです。三角井戸からは急登となり、初めの数分は湿度の高い露岩の急登です。
【中岳からの縦走コース】
 奥岳(太平山本峰)までは2時間半〜3時間のコースで、途中、弟子帰りの岩場までは標高差はあまりないものの、沢側への傾斜のきつい湿度の高い巻き道です。登山路のコースそのものは不明瞭ではありませんが、道幅がきわめて狭く(15cm程度)なっている箇所もあり、良く乾いていない場合は滑落しやすいように思われます。こうしたことから歩行者も少なく、また、携帯電話も通じません。いずれにせよ、金山滝からの奥岳往復は通常8〜9時間を要すると思われ、日帰りのコースとしては、相当の経験者・健脚者でないかぎり、お勧めできません。なお、中岳⇔剣岳は殆ど巻き道なので眺望も望めず、正直言って疲れる割に報われにくい印象でした。
 駐車場は6〜7台程度のスペースでしょうか。写真右奥に東屋があります。中央の橋を渡って登山開始です。
2009年11月09日 18:02撮影 by  E7600, NIKON
11/9 18:02
 駐車場は6〜7台程度のスペースでしょうか。写真右奥に東屋があります。中央の橋を渡って登山開始です。
中央の少し頼りない木橋を右から左に渡って、本格的な登りになります。橋を渡って右方向への急登となります。
2009年11月09日 18:01撮影 by  E7600, NIKON
11/9 18:01
中央の少し頼りない木橋を右から左に渡って、本格的な登りになります。橋を渡って右方向への急登となります。
 標高300mもないのにきれいな紅葉でした。ブナの葉が落ちているので、他の木の紅葉がきれいに見通せます。
2009年11月07日 20:00撮影 by  E7600, NIKON
11/7 20:00
 標高300mもないのにきれいな紅葉でした。ブナの葉が落ちているので、他の木の紅葉がきれいに見通せます。
 三番仏。観世音菩薩です。安政年間建立のようですがこの菩薩は廃仏毀釈の嵐を免れたようです。
2009年11月07日 20:08撮影 by  E7600, NIKON
11/7 20:08
 三番仏。観世音菩薩です。安政年間建立のようですがこの菩薩は廃仏毀釈の嵐を免れたようです。
 登山口から40分前後のところです。ここには三体の石仏が直線的に並んでいます。写真右が四番仏です。手前に地蔵菩薩?があります。四番仏の奥の石仏は廃仏毀釈の犠牲となったようです。
2009年11月07日 20:43撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 20:43
 登山口から40分前後のところです。ここには三体の石仏が直線的に並んでいます。写真右が四番仏です。手前に地蔵菩薩?があります。四番仏の奥の石仏は廃仏毀釈の犠牲となったようです。
 青空と、紅葉。清々しい気分でした。
2009年11月07日 20:57撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 20:57
 青空と、紅葉。清々しい気分でした。
 赤松や杉の林が終わるとブナ林となります。山は初冬の雰囲気でした。
2009年11月07日 21:00撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 21:00
 赤松や杉の林が終わるとブナ林となります。山は初冬の雰囲気でした。
 なぜここに「金毘羅宮」が???。「講中安全」とのことでした。
 これも安政年間の建立のようです。太平山参詣のための「講」があったということでしょう。
2009年11月07日 21:04撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 21:04
 なぜここに「金毘羅宮」が???。「講中安全」とのことでした。
 これも安政年間の建立のようです。太平山参詣のための「講」があったということでしょう。
 あまりに空がきれいだったので、空をテーマに1枚。
2009年11月07日 17:48撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1
11/7 17:48
 あまりに空がきれいだったので、空をテーマに1枚。
 女人堂跡にある小祠。かつてはここに、避難小屋を兼ねたお宮があったとのことでした。
2009年11月07日 21:20撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 21:20
 女人堂跡にある小祠。かつてはここに、避難小屋を兼ねたお宮があったとのことでした。
 中岳直下の水場「三角井戸」。コップもありましたが、水量も少なく、煮沸すれば大丈夫でしょうけれど・・・。
2009年11月07日 21:29撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 21:29
 中岳直下の水場「三角井戸」。コップもありましたが、水量も少なく、煮沸すれば大丈夫でしょうけれど・・・。
 中岳山頂の「木曽吉山神社」。今日は開扉されていました。閂閉めなので、避難小屋としても使えそうですが、定員2〜3名でいっぱい、いっぱいです。
2009年11月07日 21:32撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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11/7 21:32
 中岳山頂の「木曽吉山神社」。今日は開扉されていました。閂閉めなので、避難小屋としても使えそうですが、定員2〜3名でいっぱい、いっぱいです。
 登山道はどこでしょうか? 
 ここはまだいい方ですが、左の沢側への傾斜も結構あります。この先さらに傾斜が増し、狭くなったため、正午前に往復縦走を断念しました。
2009年11月07日 21:39撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 21:39
 登山道はどこでしょうか? 
 ここはまだいい方ですが、左の沢側への傾斜も結構あります。この先さらに傾斜が増し、狭くなったため、正午前に往復縦走を断念しました。
 前岳山頂からの奥岳(中央やや左のピーク)です。ブナの葉が落ちてからでないと見えない景色です。
2009年11月07日 21:46撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 21:46
 前岳山頂からの奥岳(中央やや左のピーク)です。ブナの葉が落ちてからでないと見えない景色です。
 女人堂から前岳山頂へ向かってすぐ右にある石仏群です。日蓮関連の石仏が多かったようです。いつ、このようになったかはわかりません。登山道にある一連の観世音菩薩とは別の一群のように思われます。
2009年11月07日 22:09撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 22:09
 女人堂から前岳山頂へ向かってすぐ右にある石仏群です。日蓮関連の石仏が多かったようです。いつ、このようになったかはわかりません。登山道にある一連の観世音菩薩とは別の一群のように思われます。
 天気は良く暖かかったのですが、まるで春〜初夏のように靄がかかって、見通しはききませんでした。南西の秋田市・日本海方向です。
2009年11月07日 22:16撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 22:16
 天気は良く暖かかったのですが、まるで春〜初夏のように靄がかかって、見通しはききませんでした。南西の秋田市・日本海方向です。
 女人堂の鳥居です。二手ノ又からここまでは、1・2月でも安全に登れます。(雪はしっかり踏み固められておりますが、軽アイゼンがほしいところです。)標高は730m前後です。
2009年11月07日 22:19撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 22:19
 女人堂の鳥居です。二手ノ又からここまでは、1・2月でも安全に登れます。(雪はしっかり踏み固められておりますが、軽アイゼンがほしいところです。)標高は730m前後です。
 女人堂からの下山道からの中岳です。山頂右下のマイクロウェーブ反射板が無粋ですが、これも、夏場は見られない景色です。それにしても空がきれいでした。
2009年11月07日 22:21撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 22:21
 女人堂からの下山道からの中岳です。山頂右下のマイクロウェーブ反射板が無粋ですが、これも、夏場は見られない景色です。それにしても空がきれいでした。
 紅葉シリーズです。標高500m前後で、ブナの葉が落ちた山中のモミジが、折からの西日に映えていました。
2009年11月07日 22:46撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/7 22:46
 紅葉シリーズです。標高500m前後で、ブナの葉が落ちた山中のモミジが、折からの西日に映えていました。
 紅葉シリーズその2
 空を見上げてみました。
2009年11月08日 22:08撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/8 22:08
 紅葉シリーズその2
 空を見上げてみました。
 紅葉シリーズその3
 太い幹の黒をバックに赤と黄の散らばりがきれいでした。
2009年11月08日 22:13撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/8 22:13
 紅葉シリーズその3
 太い幹の黒をバックに赤と黄の散らばりがきれいでした。
 紅葉シリーズその4。少しくどくなりましたが悪しからず。
2009年11月09日 19:10撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/9 19:10
 紅葉シリーズその4。少しくどくなりましたが悪しからず。
 金山滝駐車場から秋田駅方面へ2分程度にある御食事処"山の五代"。各種丼もののうち、+200円で超大盛となる「チョモランマ」メニューが人気とのこと。そのうちTryしてみましょう。ただしチョモランマは無理でしょう。
2009年11月09日 19:43撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/9 19:43
 金山滝駐車場から秋田駅方面へ2分程度にある御食事処"山の五代"。各種丼もののうち、+200円で超大盛となる「チョモランマ」メニューが人気とのこと。そのうちTryしてみましょう。ただしチョモランマは無理でしょう。
 帰り道からの中岳。左の小高いピークが前岳です。ここから自宅までは20分弱。近いことはいいことです。
2009年11月09日 19:59撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
11/9 19:59
 帰り道からの中岳。左の小高いピークが前岳です。ここから自宅までは20分弱。近いことはいいことです。

感想

 秋らしいというよりも、立冬の直後とは思えないほど暖かく、天気に恵まれた週末となり、1000m以上の山は今回で終わりかな? という気分でした。とはいえ、遠出する気にもなれず、今年2度目の中岳になりました。
 実は、奥岳への縦走も密かに狙っていましたが、登山路の殆どを覆い隠している落葉のため、足運びには普段以上に気を使わなければならず、言わば「神経戦」の状況でした。
 中岳までは問題なく行けたものの、その先が問題です。特に鶴ヶ岳西斜面にある沢を渡ってからというものは…。 奥岳まで尾根道と勝手に考えていたわけですが、実際は北西斜面につけられた巻き道が延々と続き、しかも数日前の雨・雪のためか登山路の状況は全く芳しくありません。奥岳から旭又へ下山するのであれば、4時頃までには決着をつけられそうでしたが、何も、今日無理する必要はないので、正午前に撤収を決意。登ってきた道を引き返すことにしました。
 おまけに、デジカメにはSDカードが入っておらず、デジイチを首からさげての山行となってしまいました。
 そんなわけで、今回は特段の収穫も無いまま少し落胆しつつ下山をはじめましたが、登山口へあと1時間ほどになったあたりで、ブナや朴の葉が落ち、楓の葉が色づいたこの時期しか見ることのできないすばらしい紅葉を目にすることができました。
 赤、黄、黄緑の葉が西に傾きかけた陽光を透過させ、ことのほかきれいでした。因みに、紅葉は順光ではなく逆光の方が格段にきれいです。そのため、今回の写真は山というよりも山中のものが大半となってしまいました。なお、実物は写真以上に印象深いものでしたが、それを上手く伝えているとはいえません。
 この紅葉も、毎年見ることができるようではないので、今回はラッキーだったと思います。今年一番の紅葉のご褒美に満足し、まずは、めでたし、めでたし。

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