爺ヶ岳冷尾根北面左ルンゼ(ルート名 牛建陀多)
- GPS
- 08:03
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 843m
- 下り
- 870m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2023年01月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
2年前、パートナーが見つけた氷瀑。
2年前も取り付いたけど、右側の大滝も今回登った左のルンゼも氷がイマイチで登れなかった。前回は4月。
そして今回また誘って頂き行ってきました。
前回の記憶だと取り付きまで1時間くらいかな?と思ってたら、今回は3時間近くも歩いてた!?
歳を取って筋力が弱まったか!?記憶って曖昧…
ぜぇーぜぇー息を切らし、前回もこんな大変だったっけ!?と思いながら取り付きまでの急登を四つん這いになり登る。
取り付きで大滝を見るの、前回よりも氷が育ってない…
左のルンゼの下部は氷が前回よりある感じ。
取り敢えずハーネス、ギア類を身に付ける。今回は何があるか分からないので、スクリュー以外にカム、ナッツ、ウォーホッグ、アイスピトン、ハーケンを持ってきた。腰や胸からぶら下がるギアが邪魔でしょうがない…
ザックを置いて偵察がてらパートナーがロープを付けて先へ行く。
セルフを取りたかったが、岩にクラックも何もなくセルフを取れなかった。取り付きまで急だったが、ここから更に急な雪壁を登って行くパートナー。雪だか氷だか、それ効いてるの!?って箇所にスクリューを打ってパートナーは登って行った。
未知のルートによく行けるなと感心する。数メートルロープを伸ばすと氷が出てくる模様。しかし、ビレイしている私からはパートナーの姿は見えない。たまに落氷が降ってくる。
ルンゼ状なので、壁に避けてビレイしていて良かった。
パートナーが悶絶しているのが分かる。結構苦労している様子。暫くしてロープ張ってください。とコールが。取り敢えず氷がある場所まで私も行く。そして私もやってみないか?と言われ取り付くが。。
氷が水氷で、しかも細い。何処を打ってもスクリューが効いてる感じがしないんですけど。。
真下から見るの更に被ってるようにも見える。
登る前からこれ無理でしょ。と言いたくなるが、取り敢えず行ってみる。数メートル登って既に打ってあるスクリュー3本目の所まで行く。スクリューと氷を見て、これ落ちたらスクリュー抜けるんじゃない!?って感じの心細い氷。
その後のミックスパートはカム類を一切受け付けない感じ。うーん…私のレベルじゃ無理。
再度パートナーが挑戦。
氷を登って、その後のミックスを悶絶しながら越えて行ったー!?まじで!!!凄い…
って言うかどんなハートしてんだよ!!って言うか、私もココを登らなければいけないのか!?泣
乗越た後、パートナーは草木でランナーを取った、その後20mほど先に立木があるので、そこでピッチ切ります。と言ってロープを伸ばしていった。
このやり取りがとても良かった。途中でランナーが取れたことでビレイしている自分は安心出来たし、また立木でピッチを切るって事は、フォローで登ってテンション掛けたとしても止まるだろうと安心して登れる。
パートナーから薄ら声が聞こえる。が何を言ってるのかさっぱり分からない。多分登ったのだろうとビレイ解除する。その後ロープアップされて、ロープがいっぱいになる。そこで一度動きが止まって、暫くしたら、ロープがくいくいっと引っ張られる。あっ、これは登っていい合図だな。と思い登る。氷のパートが終わり、ミックスへ。フォローだけど難しい…
この時、先ほど立木でビレイすると聞いていたから安心出来た。岩にアックスを引っ掛け少しづつ身体を上げていく。ジワリジワリ。足が抜けたらアックスじゃあ耐えられないんだろうなぁと緊張する。乗っ越しでアックスが刺さった時はとても嬉しかった!!
いやーこんな所リードじゃあ無理!!!その後見上げると先に氷があるじゃん!!
おーやっと普通のアイスが出来る!
F2は私がリード。体感4級くらいか。登り出し数メートルの水壁を乗っ越し後、傾斜が緩んで立木で切って終了。40m強くらいか!?
その後フォローを向かい入れて、GPSで地形図を確認。ピークの1971までまだ標高差250mちょい。時間も時間だし、お腹も減ってきた。見た感じこの先は氷もなさそうなので、2ピッチの懸垂で取り付きまで帰ってきた。やっと安心。
帰りに行きに気付かなかった、まだ誰も登っていなそうな10m弱ほどの氷を発見。今度来た時に登ってみたい。
今回は未踏!?のルートに挑戦出来たこと、誘ってくれたパートナーに感謝したい。
情報がないと不安要素が増す。いつも以上に余計に緊張した。たった2ピッチ、F1も氷が繋がっていれば4級上くらい。(しかし今回ミックスだったのでグレードが分からない)F2は4級程度。そこまでグレードが高いわけではない。それだけど精神的にとても疲れた。身体もボロボロ。情報があるとないとじゃ大違い。前回の大武川一ノ沢の方が楽な感じがした。
未踏のルートに行けて、少しはアルパインってこう言うことかと、アルパインの世界を少しだけでも垣間見れてよい経験ができました。
誘ってくれてありがとう!
車は鹿島槍の大谷駐車場に。それ以上車は入れないようになっていた。
硬めの雪を歩く。今回は早目に来たので、渡渉があった。何ヶ所か、なんとか渡れそうなところがある。対岸に渡り、標高を上げていく。前回より雪が少なく、こんなに木が生えていたのかと思う。目的の大滝はまだ未発達。
ザックを置いて、左側のF1に取り付く。8mくらいだろうか。前回は遅く来すぎて、下部が崩壊していた。
3ピン目より先は、岩に数センチの氷が乗った状態。上には氷柱、雪、などがあり、雪をどかしたり、いろいろするが、アックスがかかっているか判定が難しい。不安もあり、どうしたら良いのかわからず、一旦降りる。
m氏にどれだけやりづらいか分かってもらいたくて、交代。
その後もう一回トライしてみて、なんとかしっかりとアックスが掛けられたと思い、体をずり上げる。背中を使い、チムニー的な登り方になった。落ち口も氷結状態が悪く、アックスに体重をかけると、ずるずると下がってしまうようなところも。
なんとか抜けて、木にスリングで中間支点を取り、そのまま右上の太い木で終了。足場が悪く、ハンギングビレイ。そのままm氏にF2を。割と素直そうなアイス。15m程度。さすがの安定感。フォローで登るが、下部のバーチカルの上部がかぶっていて、リードだとなかなか痺れるなという感じ。
F2は50m程で終了。稜線まで抜けたかったが、時間と疲れで、懸垂2発。終了点と同じ木を使った。
下山中、8mくらいのバーチカル。4段の悪そうな滝を見つける。次回またトライしたい。
先がわからないことのプレッシャーがなかなか大きかった。なんとかスムーズに出来てよかった。カムやらいろいろ用意してくれた相方に感謝、純粋な山遊びというか、短いけれど、新鮮な、充実した山行だった。
コメント
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とんでもございません。一般論としてです。
私が氷をやっていたころはピッケルもバイルもシャフトがまっすぐな時代です。(笑)
そうですね。雪が少なかったです。
はい、まっすぐな時代、わかります。
ありがとうございました。
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