金剛山 高天谷 (一筋縄ではいかない沢、金剛山最強クラス)
- GPS
- --:--
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 637m
- 下り
- 641m
コースタイム
天候 | 晴れ 気温28℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
30台くらい駐車可 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・沢登りとしては易しい方です。高巻道は判り難く、滑り易い。高度感もあり注意が必要です。 ・今回は登山靴での走破を目指しましたが、一ヶ所どうしても高巻道がみつからず、やむなくシャワークライミングで登りました。他は全て滝の横か高巻きで通過できます。金剛山の沢としては難易度高いです。(最強クラス) ・この谷は、やはり沢登り向きかと。登山(登山靴)には不向きです。コース取りが的確にできる技量と岩場・ザレ場に歩き慣れた人でないと危険です。沢装備で挑んで下さい。 |
その他周辺情報 | 高天彦神社の横にトイレ有り。 駐車場の傍に無料の休憩所もあります。 高天彦神社の前の流れで、登山靴を洗えます。 |
写真
感想
初めての高天谷。前から行きたいと思っていたが、記録を見ると沢登りばかり。自分としては登山靴で登りたい。
9月後半だが天気も良く、気温も上がりそうなので挑戦することにした。単独なので無理はせず、時間を掛けて走破することを心掛けた。
祭日だが、駐車場は2/3程度。準備して高天彦神社で登山安全を祈願する。通行止めの看板を抜けて高天滝へ向かう。何度か見に行った道。
相変わらず倒木はすさまじいばかり。高天滝の右にあるロープをよじ登る。そして沢に降りた。印象としては明るい沢。小さな流れをたどり、すぐに現れた大き目の滝は後ろに堰堤をひかえて高い。左側に踏み跡を見つけ、高巻く。ワイヤーがロープ代わりについており、これに掴まって登るが急である。手袋は必ず着用のこと。
沢に戻ると大石が目につく。石が多いのは昨年の大雨のせいか。
次の滝も高さがある。とても横を登れないので、高巻き道を探す。わずかな踏み跡を見つけて登るが、土が滑り易い。上に行くと明瞭な道となるが細く高度感もあり注意が必要。再び沢に戻る。
少し進むと分岐が見えて来るがテープも付いており右を進む。左は水量の少ない、荒れた沢になっていた。やがて倒木帯が現れる。昨年以降、既に何人もが通過しているので、それなりの踏み跡があり、注意して進めば問題ない。
次の大石ごろごろを抜けると、連瀑帯の始まり。当方、沢屋さんではないので、滝には入らず横を抜けて行く。一部、通過困難な滝は、踏み跡を見つけて高巻いた。
連瀑帯の最後が最大の難所だった。両側がV字に切れた岩肌を細く長い滝が落ちている。高巻きを探すが、それらしき踏み跡は見つからない。
まずは、そのまま進んでみる。2/3ほど登った所で、足の置場が水の中にしか見当たらない。探している間に、スパッツどころかズボンの上半分にも飛沫が飛んで来る。このままではずぶ濡れになる。しかたなく、一時撤退。
両岸を観察して、まずは左側へ。しかし、こちらは土が滑り易く、岩棚まで進めない。岩も苔が多く、滑りそうである。今度は右側にトライしてみる。1.5mの崖をよじ登り、薄い草地を木の根に掴まりながら登る。かなり上まで来たが、まだまだ先がある。土は滑り易く、石は動いて手掛かりにならない。木の根っこにある大石も動き、不安定なことこの上ない。
このまま登り続けるのは危険と判断して、木の根を掴んで降りはじめた。
最初の崖っぷちまであと2mというところで、足元の土が塊になってずるずると滑りだした。制動を掛けるが止まりそうにない。これはヤバイ。崖っぷちに足を引っ掛けて、頭から転落するとかえって良く無いので、足からダイブする。下の沢の一枚岩に着地、そのまま足首を保護するため受け身体制に入る。何とか、ケガも無く転げ落ちたが、おかげで右半身はびしょ濡れ。天気の良い日で良かった。
体制を整え、滝から少し戻ってもう一度巻き道を探す。両岸とも急峻で巻くとしたら、かなり前に戻らなければならないが、山道も険しそうである。この時点で巻き道を諦め、趣旨に反するが雨具を付けてシャーワークライミングとした。それほど困難なく、飛沫を浴びて滝を登りきる。ただ、靴の中に水が入ってしまった。
ここを過ぎると、もう一度倒木帯があり、直ぐに二俣に着く。左は2連の滝が見える。右はナメ滝。予定通り、右のナメ滝を進む。他の人の記録では滑って危ないとの事だったが、流れに沿って行けば、グリップはしっかりしており、注意して登れば問題ない。流れを離れて土の上を歩く方が滑り易い。ここは滑ると止まりそうもないので、慎重に進む。
やがてナメ滝が終わる頃に、前方に尾根が見えて来る。右手にはトラロープが。これを使って尾根に乗り、尾根通しで進む。10分ほど進むと、赤テープが三本集まって付けられている。しかし、その先が見当たらない。見当を付けて進むと、見覚えのある赤テープを発見。去年、この日のためにダイトレ道の上から降りて、自分で付けておいたテープである。
ここまで来れば大丈夫、テープをたどって、無事ダイトレ道に上がりきった。雨具とスパッツを外してザックに仕舞い、階段道へと進む。途中に郵便道の入口が現れる。時間は14時だが、靴の中も濡れているし、服も半乾き状態なので、気温が下がる前に下山することとした。
高天谷はやはり沢屋さんの領分です。沢登りで行った方が楽しめるでしょう。登山靴で行けない事はありませんが、ルートファインディングがある程度出来て、3点確保がきちんとできることが必要です。
まずは、金剛山の他の沢(イワゴノ谷、クソマル谷、石ブテ西谷など)を登ってから挑戦することをお勧めします。
金剛山の沢では、最強クラスと思って下さい。安易に入渓すると危ないです。
祝日でしたが、この日は高天谷で誰にも合いませんでした。静かな秋の沢を楽しめました。
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