御嶽山 田の原ー王滝頂上ー剣ケ峰(山頂)ー二の池ー奥ノ院ー田の原
- GPS
- 09:34
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,314m
- 下り
- 1,310m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 2:53
- 合計
- 9:23
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
最初に亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
行方不明の方の無事をお祈りいたします。
情報発信目的にて投稿いたします。
※本来、山登りの素晴らしさを配信すべきところで
このような報告をすることについて申し訳なく思います。
噴火直前の状況確認にご利用ください。
※人はあまり写っていません。
※スマホとデジカメで撮影しており、デジカメの時間は約7分進んでいました。
状況
・11:52 奥ノ院付近にてコーヒーを飲んでいるときに、下から突き上げるような振動をドンズンズンと三回ぐらい感じた。
・噴火口方面(地獄谷方面)はガスがかかっていて完全に視界がなかったため噴煙は見えず、最初は噴火ではなく地震で地獄谷の崖が崩落したと思った。とりあえず岩のてっぺんから降りた。
・11:54 下(地獄谷)から噴煙がガスを突き抜けて眼前に突然現れたため、至急避難しなければならないと感じた。さすがにこれには驚いた。即座にストーブとパーコレーターをザックに入れて下りる準備をした。
・11:56 噴煙に追われるような感じで王滝山頂山荘方面に移動を開始。
・11:56 大きい石(多分10cm~20cmぐらい)がロケット花火のような音を立ててヒュッ、ヒュッと10秒間隔(約一分間)で落下してきたため、切り立った岩の陰に身を寄せた。このときに「これは噴火だな」と確信した。今思えば、火口が非常に近かったが地形には恵まれていた。移動開始が、あと2分遅かったらと思うとぞっとする。
・雲仙のテレビ映像を思い出し、「迫り来る噴煙が火砕流だった場合には死ぬだろうな」と思った。雲仙の火砕流は遅くても時速40km/h以上だった気がしたので逃げ切ることはできない。とりあえず、今は噴石直撃が一番怖い。火砕流でないことを祈る。
・11:57 大きい噴石を確認して岩陰に隠れた約1分後に、小石の噴石が雨のようにザーザーと40秒近く降り注ぐ。落ちた噴石は白煙をあげて四方八方に飛び散り、跳弾のように跳ねている。「まじかよ」とは思ったが噴火なのでもう驚きはない、冷静に現実を見つめる。自分に「ここは安全だ」と何度も言い聞かせる。
・11:58 噴煙が到来し1分ほど大量の火山灰が降りそそぎ、視界を失う。鼻をつまみ息を止めてやり過ごす。熱さは全く感じなかった。
・断続的にしばらく火山灰が強く降ったりやんだりする。視界が無いため噴石が降っているか分からないので身動きが取れない。
・12:02 火山灰の降り注ぐザーザー音が鳴りやんだので、サングラスをぬぐったら視界が開けたが、すぐに2回目の大量の火山灰をうけ再び視界を失う。
・12:04 しばらくして再び視界が開けたと思ったらポツリポツリ小雨が降っていた(火山灰が空気中の水分を含み降ったと推測)。雷のような音が鳴っている。ザックからアウターシェルを出して着る。動画なんて撮ってないでツェルトをかぶれば良かったと後悔。
・12:08 火山灰がやみ、噴石の小康状態確認した後、火山灰で登山道が完全にわからなくなる前に再び王滝頂上山荘へ移動開始する。あたり一面、銀色で色を失い、火山灰は熱くは感じず、濡れていなかったので雪山のように逆に歩きやすかった。だた、最初に下山路として通る予定だった九合目避難小屋へのルートは火山灰で見つけることはできなかった。
・移動中に雷のような音が何度も鳴っていた、移動を初めてすぐ噴石を確認し岩陰に避難したが、たいした量ではなかった。2分ほどで移動を再開する。
・何分か歩いたところで大きな噴煙が再び向かってきた。どちらかと言えば進行方向に近い場所からの噴煙だったため、奥の院方面に戻るかそのまま進むか躊躇したが、奥の院に戻っても仕方ないので意を決してそのまま噴煙の方に向かってすすむ。
・12:13「日の門」が見えたので「日の門」(月の門かもしれない)の下に身を隠し噴煙をしのぐ。「日の門」には20分ほど滞在したようだが噴石から身を隠すには心もとなかった記憶がある。降灰で登山道が分からず、道しるべのロープもなくなって方向が分からなくなったのでGPSで現在位置と向かう方向を確認した。
・12:42 王滝山頂山荘手前の小屋にたどり着き、扉を壊して中に入るが壁に噴石が直撃して貫通していたため安全ではないと感じ王滝山頂山荘へ移動する。
・王滝山頂山荘にたどり着くと山荘の女性が「奥の院に向かった人ですね。無事で良かったですね」と言ってくれた。奥の院に行く前に山荘の女性に道を聞いていたのだ、王滝頂上山荘ではヘルメットをお借りし水とタオルを頂いた。
・12:46 王滝頂上山荘には40人ぐらい避難していて、とりあえず上の階に居たが噴火口の反対側の場所の梁の下に身を置いた。山荘はパニックする様子はなく、落ち着いた雰囲気だった。小さい子供を不安がらせないようにみな意識していたのだと思う。友人にLINEで御嶽山が噴火した旨と万が一の際には「父母にありがとう伝えて」と連絡した。
・13:00 しばらくした後、「上の階は危ないので下の階に降りてください」と言われ下の階に降りる。
・下の階に降りてほどなくして「御嶽山が噴火したため警戒レベルが1から3に引き上げられました。登山しないでください。」と言う内容の放送を聞いた気がする。
・13:04 その後、無線でどこかと連絡していた人(長野県の遭対協の人じゃないかなと思った)が「下山を開始してください」と言った。火砕流が怖かったので下りていく人たちが途切れてからちょっとして早々に下山を開始した。(山小屋に残る人もいたが下山するかしないかは自己判断と思った。)
・14:23 田の原登山口 無事下山 下山後、警察や消防の人などに上に何人ぐらい残っているか等聞かれた。危ないので早く下山したほうが良いと促され、しばらく残留していたが火山灰を落とした後、御嶽山を後にした。
・17:07 ドコモのエリアメールで御嶽山噴火警戒レベル3受信
最後に
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
大切な人を失った方の悲しみにはおかけする言葉もありません。
また、行方不明の方のご無事をお祈りします。
怪我や心的外傷をお受けした方の一日も早い社会復帰を
お祈りいたします。
自衛隊、消防警察の方等救助にかかわる方の勇気ある活動に敬意を表します。
オリジナル動画(約12分)を確認したい方がいらしたらヤマレコメッセージまたはメールによりご連絡いただければ可能な限りご協力いたします。
・コメントを頂いても、ご返信はできないと思います、ご了承ください。
・万一、問い合わせ等ある際はコメントではなくヤマレコのメッセージかプロフィールに記載したメールでお願いします。
※当日、御嶽に登られていた方がいらっしゃいましたら、短文で構いませんので遠慮なくメッセージかプロフィールに記載したメールアドレスにご連絡いただけると嬉しいです。
ontake201409
2021.9.14追記
http://cyber.secret.jp/ontake2014/trekking
ヤマレコにて無料のプランではGPSログがダウンロードできなくなったため
GPSログが必要な方は上記よりダウンロードしてください。
ご無事でなによりです。お疲れ様でした。
本当に恐ろしかったと思います。ご無事で何よりでした。
はじめまして。無事でなによりです。
現時点で非常に貴重な写真と情報だと思います。
貴重な情報ありがとうございました。
本当にご無事で、何よりでした。
噴石の動画、恐ろしさを感じました。
あの噴石の中を無事に下山出来たのは、奇跡だと思います。
貴重な映像、ありがとうございました。
地獄谷方面の写真は噴火の貴重な写真だと思います。
お疲れ様でした。
山行記録はシェアさせていただきます。
亡くなられた方々のご冥福お祈りいたします。
本当に無事で何よりです。
噴石がもの凄い勢いで降り注ぐ光景には驚きました。
はじめまして。
テレビ朝日の「モーニングバード!」という番組です。
まずは、ご無事でなによりだったと思います。
どうもお疲れ様でございました。
さて、番組での映像使用と
ご取材をお願いしたいと思いまして
書き込ませていただきました。
ご連絡いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
本当に大変な思いをされたと思います。お疲れ様でした。そして貴重な資料を必死に残されたことに敬意を表します。
この日に登山されていて助かったかたは本当に運が良かった・・・・・
九死に一生ですね。
貴重な映像見るだけでも恐ろしい・・・・・よくご無事でしたね。
貴重な画像ありがとう。助かってよかったですね。
大変な状況のなか、無事に帰ることができてホントによかったです。
あんな状況下でのレポート、本当に感服いたしました。
シェアさせて頂きます。
ontake201409様 突然のご連絡申し訳ございません。
フジテレビの朝の情報番組「とくダネ!」のスタッフです。
Youtubeにアップされています「ontake2014 1」「ontake2014 1 2 2」の映像を拝見させて頂きました。
噴火の恐ろしさを強く感じる映像でした。
この2つの映像をぜひ放送で使用させて頂きたいのですが、ご連絡を頂けないでしょうか。
また、「ヤマレコ」でスマホとデジカメで約7分間の映像を撮影されたとの投稿を見ました。
可能であれば、その映像も拝見させて頂いた上で使用させて頂けないでしょうか。
明日9月30日(火)の放送を予定しています。
お手数をお掛けして申し訳ありませんが、一度下記アドレスまでご連絡頂ければと思います。
jyouhou.research@info.fujitv.co.jp
何卒よろしくお願い致します。
無事に下山されて何よりです。
噴石の降り注ぐ中、冷静に観察・行動なさったことが生還の大きな要因でしょうね。私だったらどうなっていたか…。
言葉もありません、ご無事で何よりでした。
このレコ、貴重な記録になると思います。
本当にご苦労様でした、そしてお疲れ様でした。
ごゆっくりお休みください。
また、この場を借りて、亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
人生観がなんだか変わりそうです。
まずはご無事で何よりでございます。非常に厳し環境下での撮影、感服いたしました。さて、その貴重な映像を当番組でも使用させて頂きたいと存じます。噴火の現場がどれほど危険なものであるかを、より広く一般に知って頂きたいと考えております。何卒ご理解賜ればと存じます。
貴重な情報ありがとうございます。
私は剣ヶ峰山荘に逃げ込みました。
無事に下山することができました。
私たちは4人のパーティーで4人とも無事です。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
百聞は一見に如かずの、非常に貴重な映像でした。
しばらくの間でも、公開していただいて、ありがとうございました。
短い期間とはいえ、動画を公開して下さり、ありがとうございました。
大変なご経験をされた中で情報を発信して下さり、
今回の災害を知らない私にとって、被害の大きさを知る機会になりました。
動画の公開も、削除も、非常に勇気の必要な、お悩みになった末の判断であったと、
お察し致します。
なお、映像の放送局による無断使用があったということですが、
youtubeにアップロードされてしまうと、「フェアユース」という制度により、
教育、研究、ニュース報道等への映像の引用が、
投稿者の許可なく可能になるケースがあるようです。
https://www.youtube.com/yt/copyright/ja/fair-use.html
逆にいえば、ニュース報道時に、
動画に「youtubeより」という表示をしていない放送局については、
放送差し止めを要請することが十分に可能だと思います。
もし今後、同様の動画を公開される予定がある場合は、
ヤマレコ内部の公開に留めた方がよいかも知れません。
非常に温かいコメント有難うございました。
とても、うれしくまた心の支えになりました。
最初にコメントには一切返信しないと決めていたのと
コメントを頂いても自分の気持ちをどう表現したらよいか
分からず結局ご返信できませんでした。
大変申し訳ございませんでした。
コメントを頂いた皆さんのレコは拝見いたしました。
素晴らしい山の仲間を誇りに思います。
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