東尾根から爺ヶ岳(中峰)
- GPS
- 10:56
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,734m
- 下り
- 1,718m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ふもとは雪なし。午後は雪が腐る。 |
その他周辺情報 | 薬師の湯(750円)を利用。 |
写真
感想
日本三大急登の一つ西黒尾根を登りたいねと話していて、先月は叶わず杣添尾根からの赤岳に変更したのでした。同じメンバーで再度日程を調整し、計画したものの、だいぶ暖かくなり過ぎて、雪質が心配になってきたので、天気予報とも相談しながら、思い切って北アルプスの爺ヶ岳へ登ることにしました。
積雪期だけ歩ける爺ヶ岳の東尾根を登りました。1時間半ほど仮眠をして、4時過ぎからスタート。積雪期だけ利用される東尾根ですが、登山口の標識はしっかりとあり、わかりやすかったです。が、いきなり壁みたいな斜面をよじ登っていきます。ふもとは積雪がなく、ザレ場で、足を滑らせそうになりながら、標高を上げていきます。さすがバリエーションルート。三大急登さえしのぐ急登ぶりでした。
最初の30分がとにかくきつくて、先が思いやられるくらいでしたが、尾根に出た頃から多少傾斜が緩み、アイゼンを装着して雪の上を歩けるようになると、登りやすくなりました。とは言え、急登なのは間違いなく、アップダウンも激しいので、なかなかつらかったです。日の出がだいぶ早まり、樹林帯で日の出を迎え、モルゲンロートの中を歩いていきました。
樹林帯を抜けると、目指す爺ヶ岳、そして双耳峰の鹿島槍ヶ岳が見えてきます。鹿島槍を生でまともに見たのは初めてで、本当にきれいな双耳峰なんだと気づきます。P3〜P2あたりの稜線からは、ずっと右側にきれいな鹿島槍を見ることができました。ずっと見ていたら、巨大なマンタのようにも見えて、かわいい山だなと感じました。P3〜P2あたりは幕営も可能なようで、何組もテントを張っていました。この稜線で夜を明かし、朝陽に染まる鹿島槍を拝めたら最高でしょう。
P2〜P1にかけてはヤセ尾根のアップダウンが続き、ナイフリッジと呼ばれる箇所もあります。ここを慎重に通過し、P1手前でトラバースして爺ヶ岳方面へショートカットしました。山頂直下の稜線に出ると、去年の夏に歩いた針ノ木サーキットの雪景色が目の前に広がっていました。自分が歩いたことのある縦走路を眺めるのは、何とも感慨深いものです。ピークではないものの360度のパノラマで、表銀座や槍ヶ岳も見えるし、八ヶ岳、浅間山、北信五岳などが存在感を帯びていました。
一日中暑かったのですが、山頂の肩からアタックする時だけハードシェルやオーバーグローブを装着しました。さすがに風が強く、冷たかったです。完全防備で最後の急登をがんばって登り切ると、目の前に剱・立山、そして鹿島槍の絶景が広がっていました。ものすごいご褒美でした。雪をまとった剱なんてなかなか見られないので、風は冷たいけど、ずっと見ていたいくらい最高の眺めでした。爺ヶ岳、眺望に恵まれたいい山でした。
下りは、急坂を駆け下りていきます。P1からは急斜面、そしてナイフリッジなので、慎重に。気温が相当高く、日差しも強かったため、雪はかなり腐っています。もう厳冬期のような雪ではないし、早め早めの行動をしないと危ないですね。道中では発生していませんでしたが、あちらこちらで雪崩も起こっていました。
登りほどたいへんではないものの、とにかく長い下り。こんなにアップダウンあったっけって思うような登り返しもあり、きつかったです。そして暑い。シャツ1枚で下山していました。ついに最後の急斜面。朝苦労した登りは、帰りも相当難儀でした。道中一の危険箇所で、一番気をつかった気がします。それにしても、一日、非常に充実した登山ができ、大満足でした。たいへんだけどまた登りたいと思うし、今度はテント泊に挑戦し、鹿島槍まで足を伸ばしてみたいなとも思います。
駐車場に用水路が流れていて、雪解け水でかなりの水量がありました。登山靴をはじめ、アイゼン、ゲイターなど全部洗濯できました。その後、いつもの薬師の湯(750円)で汗を流し、梓川SAでお腹を満たし、帰京しました。
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