岩手山 馬返しコース往復


- GPS
- 28:48
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 1,412m
- 下り
- 1,399m
コースタイム
27日:小屋7:30→山頂8:20-40→小屋9:20→馬返し登山口11:50
天候 | 吹雪のち晴天のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年12月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
車はかろうじて登山口までいけた。 ラッセルあり。上部はカキンカキンのアイゼン |
写真
感想
この時期、岩手山に連続7年の高さんと馬返しルートから。久々に巨峰の初登だ。標高差1400m。
馬返しの登山口まで、この時期は毎年車で行けるか微妙なところ。今年はぎりぎり行けて、翌日までに結構積もったがなんとか降りられた。
足はスノシューとわかん。ラッセルが結構あるが、笹の頭が出ている感じの積雪。先行の3人がいて下半分(4合目まで)はトレースがあった。そのうちみんな、雪が降ってきたので車が心配で降りてきた。上と下では雪の質も天気も違うだろうと考えてそのまま登る。4合目というあたり(1250m)から樹林がまばらになる。強風、湿った粒雪、視界50mくらいになった。雪は少ないけれど、かき集めればイグルーで泊まれそうだったので踏み固めはじめたりしたが、高さんが小屋まで行きましょうというのでそうすることにする。気温も高いし、それほどシビアではない。イグルー式だと、どこでも泊まれちゃうのでこういう天気だと、続きは明日でいいやってことになってしまうのである。
ルートは1730mあたりの、傾斜が緩くなる間際までは両側切れた谷があり、わかりやすい。この変わり目に赤旗を固め打ちして下降時の目印とする。視界がないと、これは必要。不動平では視界50m以下で、8合目小屋は50mまで接近するまで見えなかった。気温はマイナス5度くらいか。ここまでスノシュー。
8合目小屋は広くて手入れされている立派な小屋。冬季も使いやすくしてくれている。広いのでツエルトを張って酒を飲む。外は台風並みの暴風が吹く猛吹雪。
ラジオの4時の気象通報で、日本海の低気圧が通過中であることを確認。明日は冬型だからこの山域は悪くないだろう。小屋にあった毛布を拝借し、暖かく眠れた。トイレも完備で言うこと無し。
翌朝は明るくなってもガスが取れなかったが、天頂はうっすら蒼い。晴れ渡るのは時間の問題と見て、視界50mだがアタックに出る。マイナス10度。赤旗を刺し、小屋から北北西330度に磁石を切って、お鉢への最大傾斜方向を登る。斜面はカキンカキンで、アイゼンがキシキシ言う。傾斜もあり、ぐんぐん登れる。丁度夏道の分岐点に出る。まだ全く視界がないので、ここに下降時の目印として赤旗を打って、お鉢を時計回りに山頂目指す。幅5mほどの尾根なので、視界が無くても大丈夫。強風の中どうやら最高点についたところで、いきなり雲が飛んでいき、晴天に包まれた。360度の展望。やはり雲はこの山頂部だけに最後まで貼り付いていたのだった。中央火口丘の妙高岳を囲む、外輪山の眺めがようやく見えた。朝日に輝く 盛岡の町、雲に踊る我等のブロッケン。相変わらず風は強いが、視界が丸見えなので、来た道を戻らず、お鉢を一周することにする。風が強く、ガニ股でそろりそろり進む。風と相撲を取りながら歩いているかのよう。不動平に降りると風は弱まった。
そのまま下っていくと、昨日引き返したおじさんが今日も登ってきた。年に60回以上岩手山に登っていゐるという地元の人で、藤田さんという方だった。ほかにも3パーティーほど。盛岡農業高校山岳部の青少年団が、えっさえっさと登ってきた。今時高校山岳部員が冬山に登るなんて神々しい。やっぱりいい眺めだ。先生方のあらゆる努力のたまものなのだろう。いろいろ各方面に話を通すのとか、このご時世さぞやたいへんだろうなあと推察。でも17,8才で雪山に登れば忘れられないだろうよ。
山頂までは大マジな緊張駆け引き登山、山頂で突然の快晴、下降は下界を見下ろしながらのホゲホゲ下山と、この山を満喫するのに盛りだくさんで最もラッキーな巡りだった。
岩手山は下から見ても美しい。焼走りの斜面は木が一本も無く、上から下まで真っ白けだったのがサスガと納得した。こういう火山は登れるときに登っておかないといつ噴火するかわからない。登山口と山小屋は名山故に人が多いのだろう、立派すぎる施設だったが、途中のさりげない案内看板(幅20センチほど)には好感を持った。「何合目」だけでなく、ちゃんと標高が書いてある。故事来歴も簡潔に。この山は簡単な地形なので、地形図を見ながら登っても標高を読みにくいので、良い目安になった。しかも最後には「お疲れ様、またおいでください」という心優しいことばがあり、なかなかにくい。
うわ〜
高野さんはどうしているんだろう?
家族仲良くお家にいるんじゃない。
と仙人岱小屋で話していたら、岩手山に行ってましたか。
頂上の写真きれい。空気の冷たさがわかる感じ。
カキンカキン
冬の岩手山。
何を頼りに頂上までたどり着けるのでしょうか。
冬山装備のない私にとっては、とてもなせる技ではありません。
本当にすごいですね。うらやましいです。
小屋での酒はさぞやおいしかったことでしょうね。
kajyuki
oosawaさま
こういう、天気の良く変わるほうが思い出深いものになりますね。天気悪いとあまり写真を撮らないけれど。
kaiyukiさま
感想ありがとうございます。
小屋ではちびちびでしたが、酒は寒いところで火を焚きながら飲むからうまいのかもしれませんね。
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