御坂山地縦断、三ツ峠入口BS〜黒岳・釈迦ヶ岳〜檜峰神社入口BS―濃紺の富士山とスミレロードからカタクリロードへ



- GPS
- 06:55
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,043m
- 下り
- 1,433m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
高尾06:14(JR中央本線) 大月06:51/07:03(富士急行) 富士山07:50 富士山駅BS08:00(富士急行バス)¥620 三ツ峠入口BS08:35(定刻は08:24。11分遅れ) 復路: 檜峰神社前BS16:22(定刻は16:05。17分遅れ)(富士急行バス)¥590 石和温泉駅BS16:45(定刻は16:31。14分遅れ) 石和温泉17:00(JR中央本線) 高尾18:40 |
写真
感想
御坂山地に登ると甲府盆地側に尖って見えるので前から気になっていた釈迦ヶ岳。
最寄りのバス停は河口湖駅発芦川農産物販売所行の「すずらんの里入口」バス停だと調べてはいた。
ところが、決行する前に2年前の春このバス路線が廃線になってしまった。
そうなるともう御坂山地の最高峰黒岳を越えていくしかない。
富士山駅発、河口湖駅・石和温泉駅経由、甲府駅南口行の長距離路線バス。
御坂山地を貫く新御坂トンネル手前の「三ツ峠入口」で降り、御坂山地を黒岳・釈迦ヶ岳と縦走し檜峯神社の所へ下りると同じバス路線の「檜峰神社入口」バス停に至ることができる。
逆に檜峯神社方面から登ってもいいのだが、帰り河口湖駅からの富士急行が混みそうなのと、午前中の天気がいいうちに黒岳付近からの河口湖越しの富士山が見たいので三ツ峠入口方面から登ることにした。
GW初日の5/3だし天気もいいのですごく混むかと思っていた中央本線。
高尾駅から乗り込むとそれほどでもない。
そして大月駅で富士急行に乗換えると空席があるくらいである。
今年のGWは5/1、2も休んでいる人が多く、今日はGW初日ではなく中日なのだろうか。
そして日帰りではなく遠出をしている人が多いのだろうか。
それにしても外国人観光客はどうしたのだろうか。
河口湖駅からだとバスに座れないかもと思い、始発の富士山駅から8時発のバスに乗ったのだが、結局途中の河口湖駅前も閑散としていて、バスが混むこともなかった。
バスが空いていたのは登山客が利用する路線でもないし、観光客が活動するには早い時間だったということだろうか。
「三ツ峠入口」バス停は国道137号線「御坂みち」沿いにある。
ここは前に黒岳から下りてきて利用したことがあったが、スピードを上げて車が通る車道のすぐ脇にあるバス停で待っている間ちょっと怖かった思い出がある。
それも今回ここに下りてくるのではなくて、ここから登ることにした理由のひとつだ。
前に黒岳から下りてきたときは御坂峠から下りてきたのだが、途中富士山が見える場所はなかったように思う。
今回登山地図を見ていたら黒岳南面の尾根に「展望台」と書かれた場所を発見したので、その尾根を登ることにした。
「三ツ峠入口」バス停から御坂峠方面に登り始めてすぐに西に曲がり板取沢沿いを登りその尾根に向かう。
沢沿いはこの時季ならではの新緑に透かされた陽の光に満ちている。
御坂峠に向かう登山道がメインで荒れているかと思ったが、よく整備されていて歩きやすい。
そして尾根に上がるとすぐに展望の良い岩場にたどり着いた。
振り返ると白い雪と濃紺の山肌のコントラストがはっきりとした富士山。
その手前を自衛隊機だろうか、一機の軍用機が飛んで行った。
友人とここを勝手に「第1展望台」と名付けることにした。
そこから先は崩れやすいさらさらとした土質のかなりの急斜面。
ただ親切なロープがあるので、それを補助に使いながら登っていく。
足下にはいろいろな種類のスミレが咲いている。
去年覚えたフモトスミレほどの大きさの小さなスミレだが、花色はフモトスミレとは違い紫一色のスミレが多い。
ミヤマスミレなのだろうか。
そんなスミレを見ながら急斜面を登っていくと、いよいよ黒岳山頂手前の展望台に到着。
「展望台」というだけあって、眼下には河口湖を一望できる。
当然並びの御坂山地から天子山塊までも良く見えるし、南アルプスも南部の方が見えている。
広めの岩場になっていたので、その河口湖越しの均整の取れた富士山を見ながら、ちょっと早いがここで昼食にすることにした。
目的は釈迦ヶ岳だったが、ここに来ただけでもうかなり満足している。
最近はカレーメシばかり食べていたので今日は久し振りにカップヌードルにしたが、ヌードルの方が山専ボトルのお湯を多めに消費してしまうようだ。
ガスを持ってくるのは面倒なので今度からはまたカレーメシにしようと思う。
充分休んだ後、黒岳へ向かう。
黒岳山頂手前でもうひとつ展望の良いところがあって、ここは展望のない黒岳山頂から少し下りたところなので人がたくさんいた。
南側の尾根を歩かない人はここしか立ち寄らないようだが、先程の場所よりは梢で河口湖が少々隠れている。
もう少し下れば先ほどのもっと展望の良い場所があるのだが、そこまで下る人は少ないのかもしれない。
黒岳から日向坂峠(どんべい峠)に下りていくブナ林の林床ではカタクリがたくさん。
南面のスミレロードから山頂を越えると今度はカタクリロードになっているのである。
今回の一番の山場である黒岳を越えているので気分も楽だし、実際アップダウンもそんなにきつくない。
家族連れも多く、すぐ下のすずらんの里の駐車場から登ってきているのかもしれない。
目の前に尖峰である釈迦ヶ岳が見えてきて、最後の岩場を登りきると山頂からは360度の大展望。
富士山は御坂山地越しになってしまうが、それでもかなり麓の方まで見えている。
南アルプスは北から南まで見えているし、甲府盆地越しに八ヶ岳も奥秩父山塊も見える。
こんなに展望のいい黒岳・釈迦ヶ岳にこんな天気のいい日に登れてよかったなと思った。
今日は一日中富士山の見えるいい日だった。
釈迦ヶ岳から西へ下り始めると、すぐ目の下に甲府盆地が見える。
リニアモーターカーの路線のあるところは先月桃の花を見に行った辺りである。
「檜峯・すずらん十字路」から北へ下り始めるところには「素人にはお薦めできない」的な看板があった。
実際この谷沿いのコースはかなりの急斜面だった。
その西隣にある尾根沿いのコースの方が歩きやすかったかもしれない。
神座山川沿いの林道まで出てしまえば一安心で、イカリソウが多く目に付く。
イカリソウは薄暗い林床に咲くのでいつも写真を失敗してしまう。
最後に立派な檜峯神社の鳥居があり、神社に参拝できなかったので鳥居越しに参拝。
由緒ある神社に違いない。
交通量の多い国道137号線バイパスを越えた先の旧道に「檜峰神社入口」バス停はある。
バス出発時刻の30分前に到着したが、バスは20分遅れてきたのでかなり待つことになった。
富士山駅と甲府駅を結ぶ長距離路線なので仕方がないのだろう。
足下では小さなアリがさらに小さな赤いダニを捕まえていて友人とそれを見ていたが、照り付ける陽がじりじりと暑い。
到着した石和温泉駅の観光案内所で友人が山梨県発行の「やまなしハイキングコース100選」をもらってきてくれた。
帰りの電車でそれを見ていたら、外国人観光客に人気の新倉山浅間公園からさらに上(それが新倉山)に登れることが分かったので、さっそく明日登りに行くことにした。
中央本線の車内からは御坂山地越しに富士山の頭が見えている。
今まで御坂山地としか認識していなかったその山並みの中に、先程登って来た釈迦ヶ岳がシャープに尖って見えた。
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