海から山スキー、再び海へ〜富士山登頂で百盪鈎成
- GPS
- 33:08
- 距離
- 84.1km
- 登り
- 4,004m
- 下り
- 4,036m
コースタイム
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 9:15
- 山行
- 14:21
- 休憩
- 4:14
- 合計
- 18:35
- 山行
- 7:41
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 8:18
天候 | 終始晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
スタートは鈴川海浜スポーツ公園 駐車場にトイレ、水道あり ただしトイレはペーパーが切れてる場合あるようです。 今回、スタート時はありましたが、帰着した日には切れてました。 持参が吉です。 村山道はブーツシートラに向いていません。 トライする方は(居るのか?)覚悟が必要です。 |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
装備
個人装備 |
アウター手袋
予備手袋
防寒着
バラクラバ
着替え
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
サングラス
ツェルト
ナイフ
カメラ
水
食糧
登山靴
グローブ
マット
燃料ガス
テント
シュラフカバー
シュラフ
クッカー
ガスストーブ
インナーシュラフ
|
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感想
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どうせならスキーで。
更には有終の美を飾るべくSea to summit.
そこまでなら何だかありそうなネタなので、折角だからand back to sea.
モチベーションは自己満足のみだ。
雪の少ない今季はGWが富士山滑走適季となる予想。
日程は四日間用意しなければならないので例年の適季となる五月中旬以降では休みが無い。
またとない機会なので、天候条件が合うのを二週間前から狙っていた。
結果、連休ど真ん中の四日間が天候最適となり、今年のGWは富士山のみとなってしまったが、一生に一度となる山行計画なので悔いはない。
百盪灰肇薀い楼貲前、残り40座から意識して進めてきた。
トライしようと決めた時点でラストは富士山滑走と決めていたが、その時は普通に須走から日帰りのつもりだった。
周りに「富士山滑走トライしたいんですよ!」と言ったら「あー行けるでしょ。雪固くなければ難しくないよ。」と言われたのが今回の計画の発端だった。
出来るとわかってる事は挑戦ではない。
出来そうにないことを何とかして出来るにするから挑戦。
私が求めるのは挑戦。
なので今回の計画となった。
スタート前日、鈴川海浜スポーツ公園で前泊。
海から見る富士山は大きく遠い。
私の価値観では特に登りたい山ではなかったので、興味がなかったからよく知らない山。
どうなることやら‥。
明けて翌日早朝、24kgとなった荷物を担いで海岸へ。
海水をタッチしてスタート。
夜明け前の静かな街を独り歩く。
駅前を抜けて山手の住宅地に差し掛かると通勤通学の人々とすれ違う。
平日なので当然なのだが人の目が気になる。
ここで足裏に違和感。
止まれる場所を探して確認すると、踵内側に靴擦れが出来ていた。
まだ10km、全行程は80km。
終わったと思った。
しかし、痛みはあるが歩ける。
行ける所まで行けば良い、歩けなくなったらタクシー呼ぶだけの事。
街中歩行の気楽さだ。
開き直って先に進む。
何ら特筆なく距離と時間が進んで、いい加減嫌になった頃、初日ゴールのPICA表富士に到着。
さっさと寝床を作ってシャワー浴びて休む。
翌日休むか決行するか悩んだが、スタートしてムリそうだったら帰れば良い、次の日があるのだから。
23時起床、食事をしながら足のケア。
ケアアイテムを持っていて良かった。
アタックスタートして一時間は舗装路。
幸い痛みは許容範囲。
覚悟を決めて村山道へ。
ここが曲者だった。
過去記録を見ると先人達は普通に通過しているように判断していたが、それは夏季の通常装備の話。
ブーツシートラで身体幅が1m程にもなった姿で細道は修行であった。
引っ掛け多発で進捗が悪い。
無理な姿勢で突破するので体力消耗も激しい。
開けた六合目に到着した頃には心身共に疲弊していた。
モチが失われかけていたが、ここで日の出。
太陽を見ると、やはり進もうと気力が湧いてくる。
また、ここからは周囲に登山者の姿もあり、勝手に連帯感を感じて心強い。
雪は想定より早く繋がり七合目あたりからブーツに換装。
斜度も緩く(北アルプス比)風もなく快適。
前後して進む方々と言葉を交わしながら楽しく登れた。
自身未体験の高度を越えると、空気の薄さが如実に影響する。
体調万全なら多分問題無かったのだろうが、既に行動開始から10時間経過、お鉢到達してからの剣ヶ峰への登りは苦しかった。
登頂は嬉しさより安堵感が先に出た。
しかし、滑走の体力的不安が残り落ち着かない。
写真を撮っていただいて、直ぐに下山に移る。
最上部からのドロップは露岩をかわすのが面倒な感じだったので、EL3650まで降ってから。
滑り出して数ターン、ダイジョブ滑れる。
連続できないが、休み休み高度を下げていくと調子がよくなってきた。
八合目〜七合目あたりは快適ザラメでかっとんで、勢い余って滑りすぎて登り返しも少し。
六合目手前で滑走終了とし、シートラ準備していたら、横に居た方が「危ない!」と。
ハッと顔をあげたら直径30センチ程の落石が直撃コース。
すぐに上から転がり始めたらしくスピードが乗っていなかったので両手で受けて進路をいなして直撃は免れた。
声を掛けていただかなければ大事になる可能性もあったので、助けていただいた方に大感謝。
気を取り直して徒歩下山開始。
また苦難の倒木エリアだ。
更に下りとなると板が引っ掛かりやすく修行を超えて拷問だ。
ももちゃん🍄スタイル(ブーツをサイドに逆さ付け、板はベルトでたすき掛け)にすれば良かったと後悔するがベルトが足りず、板をぶら下げることが出来ない。
時間計算すると、何とかヘッデン要らないかギリギリ。
まあ、最後の一時間は舗装路なので気楽だが。
舗装路途中の西臼塚駐車場のトイレに寄ったら、居合わせた方から「昨日、街中で見かけたよ、海から来たんだよね?」と声を掛けられ嬉しかった。
テント場に着いたら19時。
自己最長の行動時間となった。
翌日下山は諦めて朝寝坊を決め込んだが目が覚めたのは6時前。
昼まで寝てやろうと思っていたが最近何だか朝早く目覚めるようになってきている‥。
全身に痛みがあるので散歩と食事、仮眠を繰り返す。
3ターンほど回して午後になったら、なんとなく歩ける感じに回復した。
ここで思案。
翌日下山なら早朝スタート。
撤収は暗闇、歩行は日中暑い。
それより夕方スタートなら撤収楽々、夜間歩行で涼しく、車の交通量少なく安全だろう。
よし!と決めて撤収準備。
仕度を整えたら15時半頃だった。
予測では午前2時頃には海に届く計算。
西日を浴びながら富士の裾野を後にした。
下り坂を進みながら「車輪の発明ってのは偉大だなぁ」などと考えていた。
下りなので以外と進捗良く、計算外にも駅前通過が23時頃。
休日の夜にお酒を楽しまれている陽気な方々が多数。
じろじろ見られて少々困惑。
足早に抜けて時刻を確認すると日が変わる前に到達出来る可能性が見えてきた。
どうせなら全行程を三日目で終えたい欲がでて休憩取らずに気合いで進む。
体力はとっくに限界越えてるのだが、意地の問題。
駐車場の自分の車が見えた時に荷物を置いて海に行く迷いがあったが、ここまで来たらコンプリートを目指す。
重荷で砂地は足元辛いが波打ち際に進み、海水に触れた時に自然と「終わったー!」と声が出た。
時刻は23時57分、三分前の到達となった。
車に戻り家に連絡。
ラインのビデオ通話の向こうで家内が「あー私もう寝るので。おつかれー。」と通常運転。
自宅では淡々と日々は過ぎていたようだ。
目覚めると日が昇っていた。
外に出て海を見に行く。
三日前と変わらない風景。
でも振り返って見えた富士山は三日前とは違う富士山だった。
富士山を何も知らなかった。
でも今は少し知ってる。
車をスタートさせて富士塚に寄った。
お礼参りをして改めて富士山を仰いだら、何だか熱いものが心中に。
記念に富士登山3776ステッカーゼッケンをいただいてきた。
今回使用した板に貼ろう。
一生の思い出になる。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
百高山達成もさることながら、富士山をシートラでSea to Summitをやるクレージー(失礼!)なこだわりに感動しました(笑)
これは間違いなく一生の思い出になるでしょうね。
こういうの私 大好きです
ほんとお疲れ様でした
富士山滑走をチャレンジングに味付けしたら、こうなりました。
折角の百盪鈎成なので少しでもドラマが必要かな?と思いまして。
結果的にはSea to summitの方がウエイト大きくなりましたね。
ここまで出来るようになったのは、一緒に山を楽しむ仲間のおかげです。
三日間ソロでしたが、心中には常に仲間が居ました。
人の繋がりは大切だと再認識したヤマでした。
お疲れ様でした。
これ破るにはスキー履いてダイビングしてマイナス10mくらいからスタートしないと(笑)
ところでこの時期ってルート3776の記念品ってもらえるんですか?山小屋のスタンプが1か所必要だから無理か。
湖北のプリバスの魅力に後ろ髪引かれながら行って参りましたw
計画立案に際しessanさんの記録を参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
山頂でカップヌードル食べてはいけないんだな‥とか。
ルート3776は2023年は、まだ始まっていません。
6月頃にポストに地図やステッカーゼッケンなどが整えられる予定と表示ありました。
スタンプも山小屋で押せませんしね。
ただ、スマホアプリでチェックポイント記録出来るので、その手も考えましたが、富士市としてGWの富士登山を認めないでしょうから達成申請しても迷惑になるなと控えました。
なので記念品はポストに残されていた2022年のステッカーゼッケンのみです。
No.1931となりました。
今後も挑戦する山スキーヤーが増えて達成の証に板にゼッケン貼る事がスタンダードになると嬉しいなと。
ムリか😅
小説のような締めくくり。。ステッカーが幸せですね!
どう見ても変態行為にニヤリしてしまい、思わずコメント残してしまいました。。
同世代(同学年?)としていつも励みになります。
私も何かしようかな?と勇気をもらいました!
お疲れさまでした!
今月50歳になるので、半世紀生きた節目に何か今なら出来る挑戦をしたいとの思いもありました。
また、息子達にいつまでも目標としてもらいたい思いも。
カッコいいおとんでいなければ😁
Mahitoさんも憧れのお父さんを続けて見えるようで、息子さんの成長が楽しみですね。
また微笑ましい親子山行レコを宜しくお願いします。
ただ、ただ、おめでとうございます?
4日に行かれたとの事レコ拝見しました。
遠路からのトライで自作板でお釜滑走‥。
しおっさんこそ素晴らしい挑戦を成し遂げられてます。
私もお釜滑りたかったのですが、体力時間とも余裕がなく、宿題となってしまいました。
言い換えれば、まだ挑戦すべきネタが残ってるということで楽しみでもありますが。
山滑走、楽しくもありリスクもあり。
お互いに安全第一で満喫しましょう。
私より年上の方がハードな山行をされているのを見ると
まだまだ長く遊べるんだなと勇気づけられます!
お疲れ様でした!
先月の22日に乗鞍山頂でお会いしてましたよね?
今回の挑戦はなかなかにして精神力を要求されました。
例えばキャンプ場で周りがBBQでパーリーしてるのに自分はカレー飯だけとか、駅前飲み屋街の人通りの中ブーツシートラで踏破するとかwww
ま、頑張った結果は皆さんからのコメントで
・クレージー
・だいぶ変態
・どうみても変態行為
・おめでとうございます?
・変態ルート
と、多くの称賛をいただき、感謝が尽きませんwwwwww
今季はそろそろ板納めかと思いますが、来季またどこかでお会いできる日を楽しみにしております。
22日の乗鞍岳で雑談したものです!
飲み屋街のシートラはヤバいですね笑笑
ランドレさんの精神力、強すぎます!
確かに、来季もどこかで会合しそうですね。
楽しみです
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