毛無山-雨ヶ岳 〜インディアンサマー〜 B19
- GPS
- 07:45
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,352m
- 下り
- 1,196m
コースタイム
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 7:46
7:50-富士山展望台9:40-南アルプス展望台9:55-10:00毛無山10:05-11:30雨ヶ岳12:00-12:45端足峠13:00-14:00トイレのある広場14:20-14:30県境BS
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
当日往路 河口湖駅5:38(富士急山梨バス、1,460円)6:42朝霧グリーンパーク入口 復路 県境15:35(富士急山梨バス、1,270円)16:35河口湖駅17:00(東名高速バス、1,750円)21:15池尻大橋 |
コース状況/ 危険箇所等 |
朝霧グリーンパーク入口BS〜登山口〜毛無山 バス停から右に農大農場、オートキャンプ場を見ながら車道を進む。麓集落に東海自然歩道のトイレあり。登山口までほぼ平坦。2.5万分の1地形図掲載の麓集落からの道は廃道、登山口へはさらに西へ進む。終始、急登の続く道だが、岩場あり、やせ尾根ありで飽きさせない。1合目から9合目まで欠かさず表示あり。滝見台、富士見台、アルプス展望台など小休止に最適な場所もある。 毛無山〜雨ヶ岳 快適な尾根道を時折富士を見ながら(大いに天候によるが)進む。登り返しはほとんどない。クマザサはきれいに刈り取られていた。 雨ヶ岳〜端足峠〜県境BS ひたすら下り坂が続く。落ち葉の下に隠れた滑りやすい山肌に注意。眼前に竜ヶ岳、左手に本栖湖が見え、少し登り返すと端足峠。九十九折の道を下り、植林帯に入ると東海自然歩道に合流する。自然歩道は竜ヶ岳から伸びる尾根を巻きながら高度を保って割石峠へと導く。気持ちの良い道。割石峠手前の広場にはトイレがある。 |
その他周辺情報 | 前泊地 河口湖駅前「プラザイン河口湖」5,300円 |
写真
感想
西側からの富士を間近に見るために、天子山塊を目指すことにした。首都圏有数の急登で知られる登山路を経て毛無山に至り、その後北東進し、雨ヶ岳、竜ヶ岳への縦走を15時までに終える。河口湖駅または富士宮駅からの始発バス乗車、前泊および4時35分品川発の東海道線始発列車を比較検討した。
結局、慣れた河口湖アプローチを選択し、河口湖駅前のホテル、中央高速バスを予約し、前夜、新宿高速バスターミナルを出発した。体調も精神面も芳しくなく僅かな迷いはあったが、インディアンサマーの陽気の下、美しい富士を見ながら歩く尾根道を期待していた。河口湖駅にはほぼ定刻の時間に到着し、富士山の方向に向かって明日の対面を願った。
予想に反して浅い眠りだった。予定どおり4時半に起きて駅に向かう。夜明け前の河口湖駅は明るく頼もしく映った。新富士駅行始発バスは定刻より4分遅れで到着した。乗客は既に乗車していた一人と私の2名のみ、夜明け前の国道139号線を西へとひた走る。残念ながら精進湖畔から富士山は見えなかった。予報と異なり空には厚い雲が広がっている。
1時間の静かな旅を終え、運転手に感謝の言葉を述べてバスを降りた。麓集落を目指して歩き始めると、早朝の清々しい空気を押しのけ、放牧地や肥料、オートキャンプ場の焚火の煙、次々と現れるにおいたちに迎えられる。車道歩きに早くも飽きてきた頃、登山口に到着した。
いつもより長い時間をかけてイメージしてきた急登が始まった。約束どおりゆっくりと登ろう。岩場あり、やせ尾根あり、滝見台に富士見台、飽きることはない。1合目から9合目までの几帳面な標識も気持ちを楽にしてくれる。8合目を過ぎ何気なく振り返ると雲間から富士が姿を現しつつあった。不安と期待が交錯する。
そして「富士山展望台」に着く頃、低い雲に浮かぶ富士と一瞬対面が叶った。のちに天子山塊が霧に包まれ続けたことを考えると奇跡的なタイミングだった。9合目を過ぎ、地蔵峠からの道を合わせると「北アルプス展望台」が左手に現れる。勿論望めるのは南アルプスだがこの時までは北西方面もはっきりと眺望が開けていた。大菩薩連嶺が、早く来いと言わんばかりにその存在を主張している。
毛無山山頂は東側がすっかり霧に覆われ眺望は全くなかった。体調不良もあって予想外に寒い。腰を下ろすことなく雨ヶ岳に向かう。晴れていればおそらく文句なく快適な尾根道なのだろう。少し経てば晴れるかもしれない、微かな期待とともにとにかく進み続ける。
タカデッキがどこなのかわからず通過していた。下山後、一瞬霞んで富士の見えた場所がそうだったことを知った。雨ヶ岳山頂に着いても霧は晴れなかった。相変わらず寒いがコーヒーは欠かせない。登山開始後初めて腰を下ろし、昼食を取る。サンドイッチの味はともかく、コーヒーはいつも以上に美味かった。四人組が端足峠側から上がって来なければ2杯目を淹れて長居をするところだった。
峠へとひたすら下る。岩場は無いがところどころぬかるみ滑りやすい。慎重に進むうち少し疲労を感じ始めていた。やがて眼前に竜ヶ岳が現れ、左手に静かに佇む本栖湖が見え始めると端足峠に着く。計画どおり竜ヶ岳経由で本栖湖に下りるか県境バス停まで自然歩道を経るか、しばらく思案したのち、ぎりぎりでバスに飛び乗るコースは選ばず、自然歩道へと進んだ。
九十九折に急坂を下り、落葉の気持ち良い道を進む。残りわずかな紅葉を目で追いながらのんびり進む。東海自然歩道は、久しぶりに山中で考えながら歩くことを良しとしてくれた。割石峠手前のトイレのある広場で着替え、泥を落とし、帰路の車中に備える。県境バス停はすぐそこだ。峠を越えるバイクの爆音に辟易しながら1時間の待ち合わせをどう過ごすか。国道脇にススキの広がる草原があった。晩秋の陽に美しく映えるその姿に、或る問いに対する答えがぼんやりと浮かんだような気がしていた。
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