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記録ID: 582172
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山滑走
白馬・鹿島槍・五竜

不帰2峰東面X状ルンゼ

2015年01月30日(金) [日帰り]
情報量の目安: A
都道府県 富山県 長野県
 - 拍手
GPS
--:--
距離
13.1km
登り
835m
下り
1,841m

コースタイム

09:30 八方池山荘
12:40 唐松岳
13:30 不帰II峰ドロップポイント 14:00
14:10 唐松沢合流点
14:20 堰堤
14:50 二股
過去天気図(気象庁) 2015年01月の天気図
アクセス
1/5撮影のキャットフェイス。ここを滑ります。
2015年01月05日 12:06撮影 by  PENTAX K-5 , PENTAX
14
1/5 12:06
1/5撮影のキャットフェイス。ここを滑ります。
1/14撮影。この時は亀裂が見られました。
2015年01月14日 11:42撮影 by  PENTAX K-5 , PENTAX
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1/14 11:42
1/14撮影。この時は亀裂が見られました。
さて、本日!
2015年01月29日 10:45撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 10:45
さて、本日!
遠くからもう一度滑るラインを確認。
この写真はドロップポイントでも確認に使いました。
2015年01月29日 11:22撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 11:22
遠くからもう一度滑るラインを確認。
この写真はドロップポイントでも確認に使いました。
剱、立山連峰を望む
2015年01月29日 12:19撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 12:19
剱、立山連峰を望む
唐松岳
ここを越えるのに勇気が要りました
2015年01月29日 12:39撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 12:39
唐松岳
ここを越えるのに勇気が要りました
行きませう
2015年01月29日 12:47撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 12:47
行きませう
Bルンゼドロップポイント
2015年01月29日 13:02撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:02
Bルンゼドロップポイント
ルーファイが要るが、今回はトレースがある
2015年01月29日 13:07撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:07
ルーファイが要るが、今回はトレースがある
Aルンゼドロップポイント
2015年01月29日 13:16撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:16
Aルンゼドロップポイント
振り返る
2015年01月29日 13:21撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:21
振り返る
もうすぐ着きます
ここからやや緊張する雪壁クライムダウン
2015年01月29日 13:30撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:30
もうすぐ着きます
ここからやや緊張する雪壁クライムダウン
ここから滑ります
マジか!
2015年01月29日 13:34撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:34
ここから滑ります
マジか!
今回はピッケルを忘れないように
2015年01月29日 13:52撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:52
今回はピッケルを忘れないように
今後の参考までに対岸を撮る
結構どこでも滑れるのね
2015年01月29日 13:58撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 13:58
今後の参考までに対岸を撮る
結構どこでも滑れるのね
滑走終了!
なまらこしった〜
2015年01月29日 14:10撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 14:10
滑走終了!
なまらこしった〜
堰堤はくぐれました
2015年01月29日 14:21撮影 by  KYY24, KYOCERA
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1/29 14:21
堰堤はくぐれました
帰ってFBに掲載されていた破断面。
僕が滑ったのは破断面横の溝付近です。
ニアミスですね。。。
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帰ってFBに掲載されていた破断面。
僕が滑ったのは破断面横の溝付近です。
ニアミスですね。。。
撮影機器:

感想

2014-2015シーズンの目標としていた、不帰2峰東面をようやく滑走することが出来ました。

ルートは、通称キャットフェイスと呼ばれる面の「逆しの字」からX状ルンゼをスキーヤーズ・ライトです。こちらのホームページがわかりやすいので、リンクします↓
http://www.rakuseki.net/skimaps/gotate/huki2ho/huki2_mentsuru_a/huki2_mentsuru_a.html

「不帰」の名称は、天狗に挑んだ若者が向かったが、帰ってこなかった、というような伝承が由来だったと思います。いずれにしても「カエラズ」というのは不吉な名前で、行くのをためらわせるものがあります。去年からずっとここに行きたかったのですが、恐怖で唐松岳を越えられずにいました。そして、ついにこの日が来ました。

ここ数日まとまった降雪は無く、積雪の安定性は高いと考えられました。天気は、午後から崩れ始めますが、午前中は快晴、微風。今日というチャンスはそうそうないと考え、東山の翌日でしたが、八方尾根へ向かいます。登山中に雪崩ネットワークの掲示板を見たら、アルパインエリアまで「Moderate」でした。

朝9時半に八方池山荘を出発。快晴の八方尾根は相変わらず多くのバックカントリーユーザーで賑わっていて、顔見知りにもお会いしました。

少しの疲労感があったので、いつもより遅めのペースで歩きます。いつものポイントでスキーからアイゼン+ピッケルに替えます。ここでイタリア人二名に会いましたが、つぼ足の危うい感じで登って行きました。

12:20に八方尾根の終点ピークに到着、そこから目標の2峰を見ると、既に二名のパーティが滑走準備を始めていました。少し気が楽になると同時に、ノートラック斜面を滑れない(一人の滑走ラインと自分の予定ラインがほぼ同じだった)ことを残念に思いました。

唐松岳に12:40到着、そこからさらに稜線を歩き、13:30にドロップポイントに着きました。稜線もややルートファインディングが必要で、緊張するトラバースもあります。

二峰は、思っていたより急で、一気に切れ落ちた壁はなかなか恐ろしいものがあります。ソロだったので、アプローチ中は常に緊張感がありました。先行パーティのトレースが無ければ、ここまで来る前に心が折れていたかも知れません。

準備をして、14時にドロップ。浅いパウダーで、スラフも少な目。注意しながらも一気に下ります。ルンゼ手前にクラストがあり、一瞬吹っ飛びましたが、リカバリーし、ルンゼへ。

ここで最も危険な箇所を通過したと思い、緊張感がほぐれ、加速したのが間違い。ルンゼ内は狭く、一部氷化しており、数ターン切ったところで、板が両方とも吹っ飛びました。TLT Radical ST、解放値は8でした。前止めのレバーは上げてません。

身体が放り出され、回転する最中、故新井さんのyoutube動画を思い出し、あの止まらない滑落を想像しましたが(走馬灯はなかった)、幸い2、3回転して止まったようでした。

すぐに斜面をグリセードしようかと思いましたが、冷静になり、ピッケルを取り出し、クライムダウン。一本目の板を回収した後、そのまま横滑りでX状ルンゼの右へ入り、二本目を回収しました。フォールラインに素直にルンゼを落ちてくれたので、失くすことなく無事回収できました。これが亀裂に落ちて無くなっていたりしたら、、、かなりの脱出行になっていたでしょう。

そのまま唐松沢を滑り、帰宅しました。この日は、低温で、林道のアイスバーンが最高にスピードをくれました。私の前に滑っていた二名とは、二股で会うことが出来、スキー場の駐車場まで送って頂きました。一人が知り合いで、二人とも白馬ローカルだったことがわかりました。そのうち一名は僕とほぼ同じルートで滑走しています。

以下、動画です。途中転倒があるため、残念な感じになってしまいました。次行くことがあれば、ノンストップで滑り下りたいです。



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コメント

ご無事で、何より!
いやはや、すごい滑降ですね!
記録を読むのに、いつの間にか息を止めてましたよ。板が回収できて、ほんと、良かった!

まだ、若い頃、不帰曲をやったことがありますが、喫を見ても景を見ても、これから登ろうとする曲を見ても、皆、牙を丸出しにして、「来るなら来てみろ」と威嚇されているようでした。登る前から萎縮してしまったように記憶してます。

そんな所を滑降する事が信じられな~い!
ところで、「なまらこしった〜」って、日本語ですか?
                           mizuki
2015/2/3 9:16
Re: ご無事で、何より!
Mizukiさん、登ってたんですね!
流石です。
登山大系には載っていましたが、、、時季はいつ頃でしたか?アプローチはどこからですか?
登りも気になります
「なまらこしった」は、北海道弁で、「超ビビった」みたいな意味です
2015/2/5 1:57
不帰曲
バカモノ…あっ、いやバケモノですね!笑

クラストでぶっ飛んでるし
曲は私もいずれはと思っているのですが、ちょっと怯みました(^^;;

先行していたパーティもいたようですが、Geldfelsさんも含めて
みんな困った人達ですね
2015/2/6 12:37
Re: 不帰曲
いやぁ〜楽しかった、いや危なかったですね!笑

最初にクラストでぶっ飛んで、着地してから気が緩みました。
帰ってからエッジを研ぎ、解放値を締め直しました(遅いですねw)。

今シーズンは引き続き白馬中心に滞在するので、
もう一本くらいスティープな斜面を滑りたいと思っています
周りからすると、本当に困ったやつです。
2015/2/6 16:23
プロフィール画像
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