試練と憧れ、早月尾根→感想長いよ!
- GPS
- 11:33
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 2,445m
- 下り
- 2,434m
コースタイム
- 山行
- 9:49
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 11:34
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
高所恐怖症の私にとって、剱岳ほど高い関門は無かった。別山尾根から行くルートは怖すぎるのだ。
しかしながら早月尾根から行くのも体力に不安が残る。
と言ったことを色々考えるとどうしても縁遠くなってしまうのが剱であった。
映画点の記を観てからずっとずっと憧れの存在であった剱岳。
その山にこの夏挑んでみることにした
私にとっては登山経験の中でも最大のチャレンジかもしれないぞ!(大袈裟だけどそれくらいビビっていた)
準備は万端、、、、、のはずだった
天気予報と睨めっこしながら、
日程を最後まで調整して
富山市内に宿をとった
予定の日を何度か考え直すうちに
準備が早すぎたとこがあったのかも
宿に向かって車を走らせていたら
なんかいやな予感がする
なんだ?この胸騒ぎは?
準備はすべて完璧なはずだ
地図も行動予定もプリントアウトした
行動食も持った
水分もいつも以上に背負って行く
高速を道中なかばあたりまで走って
衝撃と共に気がついた
ヘルメットとナッツバー
まとめて机の上に置いたやつ!
忘れて来た、、、😢
引き返そうか?
いや、ココから引き返したら2~3時間は余分にかかる。高速代だって馬鹿にならない
勿体無いけど
安いやつでいいから現地で買おう
富山市で石井スポーツさんに立ち寄り
ブラックダイアモンドのやつを買った
飛んだ出費だけど、
剱岳に敬意を払った行いだ!
以前のグリベルは気に入っていたが
このブラックダイアモンドもなかなかかっこいい
逆にモチベーション上がったぞ!
これで早月尾根もいけそうな気がする☻
次の日の朝は2時に起きて
3時に出発した
4時過ぎに馬場島についたが
馬場島荘の駐車場には停められず
すぐ下の駐車場に停めた
準備を済ませヘッデンで歩き始める
キャンプ場にあるトイレで大をすます
そうこうしてたら
四時半過ぎててもう辺りは明るくなって来た
登山口まで進むと
例の石碑がどーーんと立っている
今回はこの石碑に会いに来たと言っても過言ではない
【試練と憧れ】
こんな素敵な言葉を残しなのはどんな方なのだろうか?
早月尾根に取り付き、剱の頂を目指す
我々の心を言い得ていると思った
と同時に、死と生をも表しているようにも感じる
身が引き締まる思いだ
石碑の前で想いにふけながら
荷物を整えていたら
もうすっかり夜もあけたので
ヘッデンもしまってスタートした
取り付きからいきなり急登が始まる
予習では獲得標高2400くらい、距離8km弱だ。
2999mの山頂は果てしなく遠く感じる
こんな感じでずっと急登だったら
今の私では絶対無理だ、、、
序盤から弱気モードに突入した
早月尾根には標高が200mアップするごとに
案内板が設置されている
黙々と登って
案内板ごとに
自分の位置とペースを
確認しながら進むことができる
少し登ると厳しい登りの途中に
フラットなところも数カ所現れる
ずっと登りでは気持ちも萎えるが
そうではないようなので少し安心した
(と言っても急登続きなのは間違いないが)
ここまでで後ろから来た男性が2人先行して行った
そして自分は誰も抜いていない
この尾根には、アホほど速い人しか来ていないのか?
私の今日のペース設定は
コースタイムの0.7掛けで予定している
自分なりに体力を温存し
ゆっくり登るつもりだ
淡々とひたすらに登って来たが
標高760mあたりの馬場島から
もう1000m以上アップしてるのに
まだまだ標高2000mにも届かない
当たり前だけど
計算がくるってるのか?と思えてくる
流石に日本一の標高差を一気に登るコースだけはあります
何度も心が挫けます
水場がないので水を2リットル
麦茶を1リットル背負いました
とりあえず早月小屋までは持って欲しいと思っていたが、
幸い今日は曇りがちで水分の消費も抑えがちで登れている
とりあえず2000m超えるまでは
ゆっくりゆっくりと言い聞かせながら進む
かと言って、2000m超えたところから
本気出す!とか言える余裕も無い!
3時間半ほどかけて
やっと早月小屋に到着
ここで標高2200mだ
山頂は2999m
まだ800mアップだ
頑張ろう、、、、、
トイレを借りて
行動食をゆっくり取っていると
雨が降り出した
さっきまでは晴天だったのに
ガスが沸き始め
また晴れて、、、、
目まぐるしく変わる天気だ
予報では15時頃から☔️マークだった
できるだけ早く下山したい
カッパを着込む人もいたが
私はすでに汗まみれで
パンツまでぐっしょり濡れている
土砂降りでない限り
このまま行こうと思って歩き始めたら
また、晴れて来た
しばらく行くと岩稜帯になって来た
いよいよ岩の殿堂へのチャレンジが始まる
急峻な岩に鎖が打ち付けられた箇所に着いた時、
ヘルメットを装着することにした
うん!おニューなヘルメット
似合ってるぞ☻オレ
高度も2400mを越え
涼しくなって来た
まだ水は1リットル以上ある
水の心配は無さそうだ
ここからは更に急激に標高が上がる
岩にへばり付きながら
ヒーハー言わされて進んで行く
早月尾根から来ても
この辺りは少し怖いところもある
2600m、2800mなんとかかんとか進む
小屋出発の方々だろうか
この辺りはスライドも多くなる
そしてみんながみんな
優しい
登り優先とは言え
みんな待ってくれるし
こんにちわと挨拶すると
『頑張って!』
と添えてくれる
早月尾根を登る同志としての
絆を感じるような一体感
みんなこの尾根に苦しめられながらも
達成してきた満足感に満ちている
まさに試練と憧れだ
こんにちわ
そして
ありがとうございます
と言葉を交わし、元気づけられながら
なんとか足を止めずに登る
そして2800mの銘板まで来た
そこでスライドしたパーティに
あそこが頂きだよと教えてもらった
もう遮るものはない
あの頂きが剱岳の山頂だ
私の目の前に
岩の殿堂が待ち構えている
剱の北へと伸びる尾根は
荒々しい姿を見せつけてくる
あと700mで200アップ
いよいよ最後のもがきだ
気を引き締め直して進む
ちょっとガスが出てきた
立山の方からは雷鳴も聞こえる
雷雨にだけはなりませんように!
ここまで登ってきて
やっとテンションが上がってきた
最近暑いのもあって
ほぼ引きこもりおじさんだったから
このタイミングで早月尾根を登れるのか?
自信は無かったけれど、
この先だんだん体力も落ちていくだろうし
早いに越したことはない
何しろ、早月尾根から剱岳に登ろうと
思い立ったことがそのタイミングだ
しかしながら裏付けとなる自信がないのだ
ダメなら途中で撤退しよう
そう思ってやって来た
でも、私は剱岳の山頂がすぐそこにある場所を歩いている。よじ登っている。
あーー幸せ
あーー感慨深い
と、そこに見覚えのある祠が!
やったーーー
やっと着いたーー!😭
私にとって、
これほどまでに感慨ひとしおの山頂は
覚えがない
祠に近づく時には人気を感じなかったので
劔の山頂に私一人だけ?と思ったが
山頂には2人組の男性が食事されていた
良かった、記念写真は残せる☻
山頂はガスに包まれていたが
しばらく待っていると少しだけ晴れてくれた
周囲の山々までバッチリ見えると言う感じでは無かったけれど、まあ満足だ
しばしゆっくりと過ごして
下山開始した
登りも難儀だが
下の方が厄介かも、、、、
そう感じながら登ってきた早月尾根は
案の定、下りでも心を折ってきた
疲労と共に、足腰は踏ん張りきれなくなってくる
でも、容赦なく続く勾配
しかも足元はざれていたり
木の根で滑ったり、、、
登りも萎えたが
下の方がもっと萎える
もっとすんなり降りてこられるかと思ったが、予想外に時間もかかるし体力も削られる
そうこうしてるうちにもう15時だ
天気予報はすごい
ちゃんと雨が降り出した
結構な勢いで降っている
いよいよカッパ着ようかしら?
でも雨音とは反して、そんなに自身は濡れてない
森の中を歩いているから
木々の葉っぱが全て遮ってくれる
なんなら雨が葉に当たるその音が
心地よく感じる
それ以上雨が強くならないこと願いながら、登山口を目指して降る
もう飽きてきた
ダラダラくだる感じになる
気が緩んできてるから
滑って転ぶ
腹も減る
集中力が切れてしまわないように
携行食をとって
血糖値を上げるようにする
水はまだある
途中早月小屋でコーラも買った
右手にコーラをぶら下げて
ぼちぼち降りてきた
距離も標高もなかなか思うように減らない
本当につくづく大変な登山道だ
今更だけど日帰りはえらい目にあう。
もうヘトヘトだ
やっとのやっとのやっとの思いで
辿り着いた馬場島の登山口
再び試練と憧れの石碑の前に立ち
下山の無事を喜んだ
駐車場まで引き上げる途中
すぐ後ろで降りてきたお兄さんとお話しした
彼は3時間半で上まで行ったらしい
バケモンだ💦
そんなこんなで
試練と憧れ、早月尾根で行く剱岳。
乱文駄文長文失礼致しました🙇♂️
コメントいただきましてありがとうございます。楽しんでいただけて嬉しいです☻
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する