宝永山
- GPS
- 06:13
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,497m
- 下り
- 573m
コースタイム
- 山行
- 5:21
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 6:10
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
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アクセス | |
予約できる山小屋 |
御殿場口新六合目・半蔵坊
|
写真
感想
宝永山に御殿場新五合から登る最高標高点は、六合目の2832mという風変わりな山行。御殿場口は新五合と名乗っているが、実際には一合目。新五合から六合目が標高差1000mを超える。
大体、富士山の五合目は森林限界で設定されているようだが、そういう意味では御殿場口新五合目にもその資格はある。隣の富士宮が標高2400m辺りが森林限界なのに、御殿場は標高1500m。この差は何かと考えると、宝永山という事になるのだろう。気流と噴火口の位置で御殿場付近が裸地化してしまったのだろう。何百年か同じような噴火に見舞われなければ、いずれ青木ヶ原のような樹林帯になるのだろうか。
御殿場ルートは、終始ザレで、所々かなり深く足を取られて体力が吸われる。軽いザレの時はイーブンなペースを維持できていたのに、深ザレにはまって以降、すっかりやられてしまい、大バテしてしまい、途中何度も中止して引き上げようと考えたことか。
そんな中、新六合の再建された小屋はオアシス以外の何者でもない。以前の七合目まで小屋のなかった御殿場ルートは大分登山者を苦しめたのではなかろうか。
六合から富士宮新六合までは、「プリンスルート」と呼ばれるトラバースコース。現天皇が皇太子時代に富士山登頂をしたルートから、その名がついた。短いながらも、混雑を避けた、良いルートチョイスだと思う。警備の都合などもあるだろうから。
現天皇は日本山岳会にも籍を置く、ガチの山好きとして有名だが、多くのマイナーであったり、奥地にある山頂が、皇太子の登頂に合わせて、整備された歴史を持つ。有名なのは、会津の平ヶ岳。山頂の池塘群の見事な、百名山にも挙げられる名峰だが、以前はアプローチが悪く、秘境扱いだったが、皇太子登頂に合わせて、劇的にアプローチが改善された。
又、個人的にも、以前小淵沢から八ヶ岳、編笠・権現を経て赤岳に縦走した時、ちょうど1週間前に、皇太子一行が同じルートで権現に登頂したとかで、全体にコースに手を加えられていた事もある。
さて息も絶え絶え、ヘトヘトになりながら六合に到着し(旧六合には小さな標識以外何もない)、宝永山に進路を取ると急に元気を取り戻す。ここからは下り基調。少し下って、宝永山の肩で火口底に向かうルートを分けると、ほぼ水平に宝永山の山頂までトレイルが続く、ガスが多く、見晴らしは期待できなかったが、それでも火口壁の豪快さには圧倒される。沼津育ちの自分にとっては、宝永山は富士山と常に対で記憶の中にすり込まれ、富士山より来てみたい優先度は高かったので、この光景を目に出来て感無量。この後、火口にも立てるという贅沢。肩まで戻って、登りに取ったら最悪な、深いザレを砂走りっぽく降ると、火口底は広場になっていて休憩できる。そこから火口のヘリに登り返すが、ザレから一転して、しっかりとした地面になっていて歩きやすい。登り始めるとすぐに足が止まるということは無かった。そこから富士宮新六合までは、緩い登り基調。新六合に着くと、御殿場ルートの静かさが嘘のように、人でごった返していた。それはバスターミナルも然り。沢山のバス待ち客で賑わっていた。
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