【小河内岳南東尾根〜荒川中岳北尾根】


- GPS
- 26:14
- 距離
- 37.8km
- 登り
- 3,919m
- 下り
- 3,895m
コースタイム
- 山行
- 10:07
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 11:33
- 山行
- 14:07
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 15:17
天候 | ◎1日目・・・晴れ ◎2日目・・・晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◎小河内岳南東尾根 小河内岳から瀬戸沢出合に伸びている尾根。 避難小屋の先から急斜面のハイマツ帯から先は背丈以上になるのでトラバースしながらダケカンバ帯へ逃げると良い獣道がありました。 ハイマツ漕ぎは上記のトラバースのみで回避出来ます。 樹林帯に入ると樹間の狭いシラビソ・ツガが密生しているので大型ザックでは苦労します。通過には時間がかかりました。 小西俣への着地は崖などはありません。 ◎荒川中岳北尾根 魚無沢左岸から中岳へと伸びる尾根。 取り付きから樹間の狭いブッシュで始まり、これが250mほど続き先が思いやられました。 2155まで来ると樹間が広くなり歩きやすくなり安心しましたが、再び藪区間が交互に来る感じでした。 2682からハイマツ帯が始まります。 正面突破は背丈以上の深いハイマツ帯になるので一旦尾根東側へ降りながら回り込みダケカンバとハイマツのミックス帯をトラバースしながら進み2720のルンゼから尾根に乗ると高度が上がり腰程度のハイマツ帯になります。 2800付近から尾根東側が礫地になっており、景色を見ながら山頂まで快適な尾根歩きになります。 |
写真
感想
2週間前に眺め、その綺麗なラインに惹かれた小河内岳南東尾根・荒川中岳北尾根を登ってきました。
両方の尾根共にハイマツ帯は上手く回避出来ましたが、針葉樹林帯は酷い藪尾根でした。
今回は2日目に登った荒川中岳北尾根でSGチュータ君が私達の後ろを猛スピードで登っているのが見え、中岳避難小屋で2年ぶりに再会し、最近のアルパイン系の山行やバックカントリーの話しは興味深く良い時間でした。
私は1泊2日で下山しますが、同行者は2泊で笊ヶ岳方向へ向かうので中岳山頂で別れ別行動となりました。
中岳から前岳へと歩き赤石岳の展望を眺め、下山ルートの2161尾根へと向かいます。
荒川前岳から高度を下げ高山裏避難小屋へと快調に下る途中、胸部が痺れ始めましたが大した事は無いと思いそのまま下ると首・顔・頭部が痺れ出しマズいと思いましたが、高山裏避難小屋までは、、、と思い進もうとしたものの手足を含む全身が痺れ朦朧としてしまい行動不能となりました。
この時、心筋梗塞なのか?ヘリで救助だけは嫌だ。家族に申し訳ない。いろいろ考えましたが意識を失う前に現在地の座標は連絡しなければと救助を要請しました。
1時間ほどでヘリの音が聞こえ今朝登った中岳北尾根の辺りをホバリングしていました。1時間近く私を探してくれましたが次第にガスが沸き、私を発見出来ず引き返す旨の連絡がありました。
呆然としましたが、登山は自己責任、自己完結の世界。趣味で遊んでいる私の為にヘリを出動させていただいた事に感謝しかありませんでした。
タープ・水、食料は充分あったのでビバークは問題ありませんでしたが、2時間ほど待っている間に体調は次第に回復し動けるまでになりました。
その後、消防山岳救助隊からの電話で陸路で救助に行くとの連絡がありました。その声は聞き慣れた声で経緯を簡単に話し、現在の体調は回復して歩ける状態なので救助要請は取り下げ自分で帰らせてもらう事をお願いして鳥倉に下山しました。
日頃から将吾さんのお世話にはならないようにしないと!と友人達と話した事は何度もありましたが、実際に声を聞くと本当に申し訳ないという気持ちと、自分は大丈夫。歩けるという安心感を貰えたのは確かでした。
藪尾根に行く事が多く、怪我や滑落に対しては注意していましたが体調不良で救助隊の皆さまにご迷惑をお掛けする事になってしまいました。
心筋梗塞の症状を調べると少し違い、熱中症ではなかったかと思います。
今回は電波の入る一般道でしたが、改めてソロ登山の危険性と思わぬ事は起こり得ると思い知りました。
これは私だけに起こり得る事では無く、激しい登山をされる方は特に用心していただけたらと思います。
そして、動けなくなった時に直ぐ顔が浮かんだ友人達。
私が連絡すると直ぐに駆けつけ、体調が回復しても「心配だから!」と三伏峠に向かってくれました。
その気持ちに快適な登山道で泣けてきました。改めて苦楽を共にした友人の有り難さを知りました。
コメント
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その後お身体の具合はどうですか?
無謀な山行してる訳ではなく、普通の登山道に復帰してからの出来事のようなので何が起こるかわからないなぁと思いますね。自分も怪我を抱えてのリハビリ中ですが細心の注意を払わなきゃなぁと思いました。
とにかく無事下山できて何よりです。
ありがとうございました。
素晴らしい塩見の景色にうっとりしていたら、幕切れに大変なことがあったんですね・・
私もソロが多く、kaikaiさんほどじゃないですが、無理するときがあるので、明日は我が身と参考になりました。
(平地でも意識遠くなるとき稀にあるので。)
何かと躊躇してしまいそうですが、意識のあるうちの救助要請さすがです。
ひとまず何もなくて良かったですね!
お互い気をつけて山を楽しみましょう〜
二日間通して好天に恵まれ南アルプスの景色を堪能できました。やはり南アルプス好きです。
体調不良で倒れるなんて、普段一緒に歩いている方は恐らく信じられないと思います。
私は持病などはなく、毎年九月に行っている健康診断も所見なしが続いているので、突発で起きた全身の痺れ、心臓を締め付けるような動悸、薄れる意識は恐怖で何もできず救助された時には生きていないと覚悟しました。
幸いにも時間の経過とともに次第に症状が回復して歩ける状態になった時には、一般登山道を歩けている事が良かった!本当に良かった!と幸運と駆けつけてくれた友人に心の中で感謝し続けていました。
対策と言う対策は難しいのですが、早速検査をしたので検査結果を待ちたいと思います。(今週も山には行く予定ですが)
あとは、水分、塩分をいつも以上に摂ることでしょうか。
朦朧とする意識の中で頭に浮かんだのは妻、子供、愛犬、父、岳友でした。
Mahitoさんも大切なご家族がいらっしゃるので、不運が無く登山が良い趣味であり続けるよう願っています。
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