広河原から仙丈ヶ岳、両俣小屋から撤退
- GPS
- 28:29
- 距離
- 35.6km
- 登り
- 3,060m
- 下り
- 2,961m
コースタイム
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 10:18
- 山行
- 12:41
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 14:00
天候 | 1日目、晴れ 2日目、暴風雨 3日目、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
バスは1700円に値上がりしたらしい。 |
写真
感想
広河原→仙丈ヶ岳→農鳥岳→間ノ岳→北岳→広河原の周回ルートを計画。
歩くの遅い嫁が一緒に行くと言うので、2泊3日で設定。
2日目の途中で嫁の体調が悪くなり、両俣小屋に飛び込みで泊めていただき、3日目にアップダウンの少ない林道経由で広河原にエスケープした。
途中やむなく崩落で通行止め区間の林道を通ったので、その部分の詳細は省略。
◼️1日目
芦安駐車場に1時ごろ到着。タクシー乗り場のあるP2が数台空いていた。
仮眠のため車の電動リクライニングを倒したら、壊れてシートが倒れたまま戻らなくなった。先行き不安。
4時頃タクシー乗り行列ができてたので荷物で順番待ちして始発に乗れた。
6時頃広河原に到着。北沢峠方向に林道を歩き出す。みんな北岳方面でこちらに来る人はいない。
少しすると右に登山口がある。そこから先は樹林帯の登りが続く。ピンクリボンで迷うようなところはない。
尾根まで登るとガスっていて何も見えない。稜線上を歩いていくと早川尾根小屋がある。小屋は閉まっていて、避難小屋が開放されていた。
さらに稜線を進むと雲が晴れてきて道が岩っぽくなって紅葉したアサヨ峰が見えてくる。
アサヨ峰からは北岳や甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳がよく見える。
アサヨ峰から岩場の稜線を通って栗沢山に向かう。
栗沢山からは2ルートに分かれるが、仙水峠方面は岩場の下りで斜度がやばい。直ルートで長衛小屋に進む。
16時頃に小屋に着いたが、テント場は平らなところがいくつか空いてた。長衛小屋はトイレや水場が多く設備も綺麗で素晴らしい。
明日の行程は長く1時出発なので早く寝た。
◼️2日目
天気予報は昼くらいまで断続的に雨だったが、1時時点ではポツポツ程度。
今日は仙塩尾根経由で農鳥小屋を目指す。
まずは仙丈ヶ岳に向けてひたすら1000mほど登る。途中雨が少し強くなってきてレインウェアを着る。山頂近くになると岩場が出てくる。雨で少し滑る。
山頂付近で暴風雨になってきたので、仙丈小屋に行って雨の様子を見ることに。
行動していないと寒いので、仙丈小屋の入り口で雨宿りをさせてもらおうと思ったが、朝食中で邪魔なので出ていってくれと追い出される。何人かの小屋泊の方に声をかけていただく。優しい。
外でじっとしていると寒いので、山頂に向かう。山頂では風速20m/sくらいの暴風雨で景色は何も見えず。
山頂で先ほど山小屋で声をかけていただいたおねえさんに再度会う。行き先は両俣小屋で同じ方向かつ、過去にこの道を通ったことあるそうなので、しばらく岩綾帯を案内していただいた。大仙丈ヶ岳を少し下ったところで先に行っていただく。
引き続き暴風雨の中で稜線上を進む。なかなか樹林帯に入らない。普段は嫌だがこういう時は樹林帯が待ち遠しい。周りの木の紅葉は綺麗だが、遠くは見えない。
しばらくして樹林帯に入り風は弱まったが、雨は降り続ける。
レインウエアは耐水圧20000mmあっても、長時間暴風雨に晒されていると腕や頭あたりの内側が濡れてきた。動いていれば平気だが止まると寒い。
靴もトレランシューズなのでびしょ濡れだが、足で中の水が温まるのか、意外と足は冷たくない。
高望池を過ぎた先で、嫁が急に手足が痺れて動けないと体調不良を訴える。低体温?高山病?疲労?原因が分からないので、とりあえず道の脇にテントを張って湯を沸かして暖かい飯を作り、濡れた服を着替えさせてエマージェンシーシートで包む。1時間ほどで体調が改善したようなので、念の為嫁のザックも代わりに持って、再度行動開始。
嫁は調子良く歩いている。ただ、原因不明なままだし昼過ぎても雨止む気配がないので、大事をとって農鳥小屋まで行かず両俣小屋に寄って飛び込みで素泊まりをお願いしてみることにする。ダメならテント泊。
野呂川越から両俣小屋への急な下りでまた突然嫁が同様の体調不良を訴える。エマージェンシーシート等で十分体は温めながら進んでいたのでよく分からん。さすがに急な下りの途中でビバークはできないので、介護しながらゆっくり下りて小屋を目指す。
なんとか15時半に小屋に着くと、仙丈ヶ岳の山頂であったおねえさんと再会。
素泊まりも快く引き受けていただけて助かった。しかも3900円とめちゃくちゃ安い。
濡れた装備をストーブで乾かして、携帯の充電もさせてもらえて、こたつに入る。猫も2匹いる。ここは極楽か。
小屋主人の星さんもとてもいい方でアットホームな感じで、リピートの方が多い。
小屋泊のおねえさんや他の方と談笑しながら過ごす。嫁も体調が戻ってきたようだ。
明日以降の行動を考える。なんとか広河原まで戻らないといけないが、ここはその真反対。通常だと間ノ岳北岳を経由しないと戻れないが、アップダウンが激しい。
案1:北岳肩の小屋までなんとか行って1泊し、広河原に降りる。(1日スケジュール延長)
案2:林道通って北沢峠に行き、バスや電車を乗り継いで芦安駐車場まで戻る。(バスの乗り継ぎ悪く、1日では駐車場まで戻れなさそう)
案3:林道通って広河原まで戻る。(通行禁止の崩落地点を通らないといけない)
他の方に相談したところ、明日仙丈ヶ岳経由で北沢峠に戻るご夫婦が、北沢峠から仙流荘に一緒に降りて車で芦安駐車場まで送っていただけるという提案をしていただいた!とてもありがたい。
よって、嫁の体調を考慮して以下の案でいくことにした。
・林道通って広河原まで戻る。ただし、野呂川出会までに嫁が再度体調不良になったら、北沢峠に向かい車で送っていただく。問題なければ広河原まで立ち入り禁止区間の林道を通って戻る。
この案で時間的に余裕が出たので、朝はゆっくり寝て日が出てから出発することにする。
◼️3日目
早朝は予報通り晴れていたが、外はマイナス1℃。天気予報だと最低5℃だったのに。。。
おねえさんは日の出前に出発。お礼を行って別れる。
北沢峠の提案をいただいたご夫婦とも連絡先を交換して別れる。
他の宿泊客の方から、昨日林道の沢付近で青いクマ鈴を落としたので、拾ったら使ってくれと託される。
6時ごろ出発する。晴れているがまだ太陽が下の方で影なので寒い。マイナス1℃のまま。濡れた装備を乾かせてよかった。
最初は河原を進んでいく。ピンクリボンがあるので迷わない。
しばらく行くと林道に出る。林道は落石や崩落が多い。ちょくちょく沢や滝があり左手には仙丈ヶ岳が見えて急なアップダウンもなく、歩いていて気持ちがいい。
しばらく進むと、託された青い鈴を発見。ありがたく使わせていただいた。
3.5時間ほどで野呂川出会まで到着。嫁の体調も良さそうなので、そのまま広河原を目指す。
ここから先は大きな崩落箇所があり通行止めだが、緊急避難ということで通らせてもらう。具体的なルートは割愛。
無事広河原に辿り着いて一安心。
芦安駐車場に戻りご夫婦に無事を報告。感謝。
P2駐車場の向かいの施設で食事をして日帰り温泉に入り、車に乗って帰ろうとしたら、知らない方から車パンクしてますよと声をかけていただく。また感謝。
釘みたいなのが刺さっている。ここにJAF呼ぶのも大変なので、とりあえずパンク修理キットで応急補修して帰る。
さらに帰りの高速ICでETCが動かずゲートにぶつかりそうになる。踏んだり蹴ったり。
◼️総括
なんとも今回は人に助けられた回だった。
普段テント泊であまり人と関わらないが、小屋泊の一期一会もいいものだと思った。
北岳には登れなかったのは残念だが、他に貴重な経験ができた。
普通のテントで緊急ビバークしようとすると設営が面倒なので、テントあっても別にエムシェルター持っていったほうが良さそうだ。
レインウエアも雨が降ることが分かっている日はより耐水性高いのを持っていこう。
あと車壊れすぎ。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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無事に広河原に着いたとの連絡を頂き、安心しましたよ。(^^)
バックアップのプランができたので安心して歩けました。
両俣小屋でお世話になった者です
車のハプニングがあったんですね💦
中身の濃い3日間だったと思いますがご無事で何よりです
ちなみに私達は夫婦ではないのですよ😅
歩くペースが似ていたり、気が合う山仲間の一人です
月曜の晴れた千塩尾根からの景色は素晴らしいですね。
ご夫婦と勘違い失礼しました。ペースや行きたい山など色々気の合う登山仲間というのはかけがえないですね。
うちは夫婦でも行きたい山が結構違います。
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