天候にらんで 野伏ヶ岳


- GPS
- --:--
- 距離
- 11.9km
- 登り
- 1,071m
- 下り
- 1,078m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇り のち 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
白鳥ICから国道156号線もスムースです。 県道314号線、桧峠の手前に一部ブラックバーンがありますが大したことはありません。ウイングヒルズスキー場からの下りも除雪され、石徹白から白山中居神社までも全く問題はありませんでした。 中居神社のトイレ前の駐車場は半分ほど車が停まっていました。大進橋手前の駐車スペースにはわたしの車だけ。 帰り、スキー帰りのラッシュは避けられました、東海北陸道美並ICから美濃ICまでの区間、故障車の影響で少し渋滞。4時半に帰宅することが出来ました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大進橋を渡ると、2m以上の雪の壁、除雪された道にも少し雪が積もっています。登山道に入るとたっぷりの雪道、朝の冷たい空気に冷やされて固くなった雪、その上をツボ足で進みます。忠実に林道を歩きますが、そのうちトレースは林道から離れ、右手のショートカット道に入ります。 和田山牧場へのショートカット道は右手、右手と現れる筈なんですが、暫くすると左手にトレースが現れました。怪しげな感じは無く、しっかり踏み固められたトレースです。これはひょっとすると。期待をこめてこちらのトレースを辿る事にします。森の中、軽いアップダウンを繰り返してトレースは西へ向かっています。静かな森の中、昨年迷い歩いた時とは大違い、しっかりしたトレースがわたしを導いて呉れます。急登ののちトラバース気味に進むと、見覚えのある場所に出ました。そうです、ここは昨年さまよい込んだ谷の入り口、ここから悪夢のズボズボが始まったのです(拙文、大間違いの野伏ヶ岳を覗いてみて下さい)。そこには3張りのテントがあり、このヒト達がトレースをつけたのでしょう、きっとこの辺りを熟知された方なんでしょう。ひょっとするとと思って辿ったトレースですが、大正解でした。 トレースはダイレクト尾根の末端に続いています。これはラクチン。昨年悪戦苦闘して尾根に登り着いたことを思い出しながら、楽々と尾根に上がりつきました。緩やかにダイレクト尾根を登ります。尾根の上にも一本のしっかりしたワカンのトレースがあり、アリガタヤ、ありがたや、わたしはそれを辿ってツボ足で登ります。 林の尾根の急登、トレースはジグザグに上手くつけられています。木がまばらとなった所で雪の上に座ってひと休み。上の方からヒト声が、9名程のパーティーがもう下ってきています。「早いですね」と声を掛けると、「昨晩はテン泊しました」との事。3張りのテントの主はこのヒト達、トレースを使わせて頂き、大変お世話になりました。 林はまばらとなりますが急登は続きます。ゼイゼイ、ハアハア、休み休み。いつもは見られる頂上近くのクラック、今年はまだ無く、急登終わりの目標が掴めません。ここら辺りにクラックがあったんだが。ジグザグのトレースは直登となります。頂上は雪庇で囲まれています。その雪庇が一部切り崩され、あたかも門のように見えます。その門を通って山頂に到着しました。結局頂上までツボ足でしたが、とくに危険を感じる事はありませんでした。 下りはスノーシューを装着。トレースは辿らず、処女雪の急斜面に突入します。重い雪ですが気持ち良く下ります。靴底とスノーシューの間に出来る雪玉をストックで叩き落とす必要があり、時々止まらなければなりません。林の中の急坂も下り終え、暫く緩やかに尾根を下ります。池に向かって左の斜面を下ります。下り終え、トレースを辿って和田山牧場に向かいます。広い和田牧場にはトレースが一本だけ。この無垢の雪原に入りこむのは恐れ多いと、トレースを外さず丘に上がりました。 和田山牧場を後にし、林道とショートカット道を下ります。登山口にほど近い林道で、ショートカットしようとしましたらズボッ、腰まで埋まります。スノーシューが雪に埋まり抜け出すことが出来ません。ストックでつついたり、手で雪を掻き出したり、暫しもがいていました。もうショートカットはしないと林道を下り、無事、大進橋の駐車地に戻る事が出来ました。 |
写真
感想
3月第2週末の天気予報、土曜日は曇り、日曜日は雨マークも。土曜日に大日ヶ岳に登ることにしました。朝5時に起き、天気予報を見てみると、日曜日は晴れマークに変わっています。3月は野伏ヶ岳、天候を狙って登ることにしていましたが、これはチャンス。大日ヶ岳は中止とし、翌日の日曜日に野伏ヶ岳に登ることにしました。久し振りの雪山登山です。
白山中居神社のトイレでスッキリ。昨日は1日休養し、体調も気分も良好。道すがら、除雪がきっちりしてあったので気が付きませんでしたが、大進橋の駐車地には2mを超す雪の壁。この辺り、今年は雪が多いようです。
登山道は良く踏み固められた一本のトレースが続きます。入り込んだ静かな森の中の見知らぬ道、和田山牧場へ向かっていない事は判りましたが、しっかりしたトレースなので安心です。たとえ間違っていても引き返せば良い。西へ向いているので、ここは昨年間違えて遭難寸前まで行った場所に近いようです。そして見覚えのある場所に出ました。やはりそうでした。このトレースをつけて呉れたヒトは、余程この辺りを知っているのでしょう。来年もう一度この道を辿れと云われても、わたしには出来ません。
ダイレクト尾根の末端から尾根上部に登ります。これは楽だ。緩やかな尾根道が急登に変わります。ここはいつもと同じ、シンドイな。でも、ジグザグにトレースが付けられているのでその分、助かります。尾根の両側に広がる谷にはまだ雪の亀裂はできていません。尾根のクラックも見当たりません。やっぱり今年は雪が多いんだ。そう云えば、森の中を歩いていた時も、根開きを見かけなかったもんな。頂上直下は真っ直ぐ上を目指して登ります。ここ、去年はこんなにしんどくなかったような気がします。
頂上にはわたし一人だけ、そよ風、この野伏ヶ岳の上空だけ青い空、周りの山々には雲が掛かっています。20分ほど頂上に居ましたが、その間、姿を現す山もありましたが、お目当ての白山だけはとうとう姿を見せて呉れませんでした。
トレースがしっかりしていたのでツボ足で登りましたが、下りはスノーシュー。処女雪の急斜面、気持ち良く下る事が出来ました。途中、お昼にとカップラーメンを頂きます。最近はまっている激辛ラーメン、むせますが身体が暖ったまります。帰りは和田山牧場に寄ります。なんだか今日はこの雪原を荒らす気にはなりません。綺麗な雪原をそのままに、つけられている一本のトレースを辿って和田山牧場をあとにしました。
夏は藪に覆われ、雪山の時にしか登れないという野伏ヶ岳。わたしの好きな山のひとつです。昨年は大間違いの野伏ヶ岳でしたが今年は大正解、快晴とまでは行きませんでしたが、今年も登ることが出来て大満足の1日となりました。ノブセガタケさん、アリガトサ〜ン、でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんにちはOnisan。いつも勉強させていただいてます。
ウイングヒルズやイトシロへのスキーは数えきれないくらいに、夏はツーリングで九頭竜へ抜けたりして大好きなコースですが、こんないい山があったんですね。
単独行(山友がいない
shige1966 さん、今日は。
野伏ヶ岳は200名山に入っていて、決してマイナーではありませんよ。れっきとしたビッグな山ですので、雪山の時期は山スキーやらボーダーやら、登山者も多く、トレースも出来ています。天候の良い日を選んで、普通に登れば迷うことはないと思いますが、ホワイトアウトだけは要注意です。いい山ですので一度登ってみて下さい。わたしが利用しているクラブ岳に頼めば連れて行って呉れると思います。
大変失礼しました、自分の無知さをさらしてしまいました。
私の「いかねばリスト」(ヤマレコの某ユーザーさんの真似)
ありがとうございました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する