蕃山:裏道歩き
- GPS
- 07:28
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 709m
- 下り
- 711m
コースタイム
- 山行
- 6:01
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 7:15
天候 | 快晴・春霞 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
かなりの台数駐車可なのだが、最近、ヨシ(?)のたぐいの丈の高い雑草が増えて縮小気味 |
コース状況/ 危険箇所等 |
裏道だが、危険箇所はない |
写真
装備
個人装備 |
スパイク長靴
|
---|
感想
ちょこちょこと様子見はしていたが、このところまとまって歩いていなかった蕃山へ出かけてみた。
カタクリなどの草花にはまだちょっと早いかなと思ったが、急に春を通り越して初夏の気温が続いて、もしやの期待もあった。
それに先日のヤマレコで、meikenさんが紹介してくださった蛇台蕃山からのルートも、自分は未踏で興味深く、よく知られた蕃山のメイン・コースを離れた裏道歩きをテーマに歩いてみようと思いたった。
国道48号線を山形方面に向かって、左側「ほたるの里」の手前の梅木駐車スペースに車を停めて、見晴台へ向かう蕃山コース登山口から入る。
ここは名前のとおり蕃山のメイン・コースのひとつ。
杉林を少し登ると、メイン・コースは左方へ向き、しばらく谷状を進むことになるが、右に向かう枝道に進む。
尾根に取り付く手前のなだらかな斜面にカタクリの小群が散らばっているので、入ってみるとあちこちに葉っぱが出ていた。
二葉のものも多かったが、つぼみはまだだった。
蕃山コースと山岸コースの間の枝尾根に乗ると、気持ちよい尾根歩きが続く。
快晴の上天気で、木の間ごしに泉ヶ岳がのぞいて、眺望の期待が高まる。しばらく登ると、小ピークの手前で隣の尾根筋が近づいてくるので、少しトラバースしてそちらの尾根に乗り、もうひとつのメイン、山岸コースに合流。
山岸コースは、尾根の背に太い木の根が梯子状に張っていて、風格さえ感じるコースだ。
眺望もひらけてきて、後白髭・三峰山が見えてきたが、春霞が少し気になっている。
山岸コースは少し急登となった後、蕃山コースに合流する。
メイン・コースの尾根歩きを楽しんでいると、頭上にマンサクの花が!
すでに終わりに近いのか、まばらな咲きかただったが、そのうえカメラ操作がヘタで、ピンボケしてしまった。
見晴台からの眺望は、厚い春霞のヴェールでイマイチだったが、いずれクリアになるはずと期待して次へ。
途中の斜面にはショウジョウバカマが、いっぱいに葉をひろげていて、中心に花芽がすわっているものもあったが、まだ固くしまったままだ。
西風蕃山から蛇台蕃山へ向かう。
開きかけているショウジョウバカマもあったが、もう少しだ。
イワウチワの群生も、葉っぱは出ているもののまだ小さい。
蛇台蕃山から、先日のヤマレコでmeikenさんが紹介してくださった赤テープのコースに進んだ。
しっかりとした踏み跡と赤テープがガイドしてくれる。
途中、沢におりる場所では、木の根にまで、赤テープが結ばれていたり、トラ・ロープまで設置してあったりと、至れり尽くせり。
小さな沢を跨いで、対岸を登り、振り返ると、蛇台蕃山が見える。
こちら側にはイワウチワの群生もあって、まだ開花は先になるが、楽しみだ。
斜面を登りきると、西風蕃山と萱ヶ崎山を結ぶメイン・コースに合流する。
なかなか雰囲気のあるコースで、百年森コースと併用して蛇台蕃山ミニ周回ルートとして有望だ。
百年森を抜け、白瀧コースへの分岐を過ぎてしばらく歩くと、メイン・コースは左手に進み、萱ヶ崎山を目指すが、ここを右手の枝道に入る。
この林道をそのまま進めば、やがて錦ヶ丘5丁目方面に通じる尾根道だが、途中で左側の沢に向かってくだった。
地理院地図で、萱ヶ崎山の山裾を巡る谷状を見つけ、萱ヶ崎山から中身山林道へつながる巡視路の49番鉄塔あたりに出るルートを探る目的なので、地図上で見当をつけた、だいたいの場所からテキトーに下降。
下におりてみると、予想外に水が流れていて、下流にある綺麗な滑沢へのつながりを想起させる。
合流してくる左手からの沢は伏流していたが、進みたい右手からの沢は、しっかり流れていて、しかも滑沢状態だった。
即座に、ここを遡上することに決定。
今まで、初夏の陽気に、履いてきたスパ長のミスチョイスを悔やんでいたのだが、一転、ナイスチョイス♪と手のひら返し。
両側から急斜面が落ち込む狭い地形ながら、滑沢は快適。
途中、2カ所で支沢の合流があったが、地形図から迷わず右を選択して遡上を続けると、やがて落ち葉の下に伏流化した。
更に進むと、樹間に鉄塔が見えてきて、無事、メイン・コースに復帰できた。
巡視路から中身山林道へ向かう途中、49番鉄塔手前まで登って沢が消える場所を回って、萱ヶ崎山へ登り返した。
萱ヶ崎山山頂からの眺望を期待したが、上天は抜けるような青空でも春霞は厚いままなので、とりあえず昼食にして、様子見。
大型犬を連れて単独ハイクしてきた西洋人と、しばらく立ち話をして、眺望の回復を待つが、諦めて先へ。
結局、この人が今日出合った唯ひとりだった。
梨野集落へくだって登り返すコースも浮かんだが、ここは素直に、立石山神神社までメイン・コースを進んだ。
メイン・コースは、立石山神神社下を真っ直ぐ登って、馬越石トンネル方向へ進むが、ここを左に折れて、神社の下を横ぎり少し進むと、沢沿いにくだる踏み跡に出る。
これを辿ると、沢の合流地点に出るので、本流を渡渉して、少し登ると、違法伐採現場の出口付近に飛び出す。
現場を横ぎって、すぐ向かいの林に入り、少し登ると、かすかな踏み跡に出る。
踏み跡は途中で消失するが、地理院地図とコンパス頼りで、尾根の裾を横断すると松倉林道に出た。
松倉林道を左へ進み、渓流を渡渉すると、すぐに松倉登山口がある。
ここから開山堂へ登るコースは、ここ1〜2年、通行者が増えた様子で、すっかりメインの雰囲気がでてきた。
開山堂側にはいまだに仙台市の行き止まり案内板があるが…
ここでも、カタクリは二枚葉が出ているものの花茎はまだだった。
イワウチワの群生もまだ少し先だろう。
開山堂は変わらず閑かなたたずまい。
扉を開けて、雲居禅師にご挨拶したが、ご利益あらわれるはずもなく、期待した春の海のオーシャン・ビューも不発。
少し大梅寺よりの分岐から、久しぶりに栗生東コースをくだる。
もうちょっと先に、以前、気になった地味な表示の分岐があったが、東コースの途中で、脇の尾根から合流しているのを見つけて、納得。
東コースは意外によく踏まれていて、途中の笹藪も被っていない。
くだるに従い、眼下に落合から栗生の市街が見えてきて、なかなか気持ちの良いコースだ。
惜しむらくは、末端が鉄塔の周囲の伐採で裸地になってしまったことだが、二年前にはそこで、カモシカに出合っている。
東コースは、このまま進めば鉄塔から栗生団地におりるが、今日は巡視路経由で栗生中コースへ向かう。
巡視路は、いったん谷にくだり、そこから中コースの鉄塔まで登り返すのだが、この途中で巡視路が崩壊していた!
粘土状の山土の上に濡れた落ち葉が乗っているだけの急斜面は、ズルズル滑り、手がかりもない。
諦めて戻ることも考えたが、谷の上方に鉄塔が見えているので、若干の苦闘のすえ、何とか中コースの鉄塔下まで辿りついた。
ここは、いつもは絶好の眺望ポイントなのだが、今日はあいにく。
このまま進めば、中コースの尾根歩きとなるが、左の枝道に入った。
この道は尾根を外れて、沢に向かってくだっていく。
どんどんくだっていくと、やがて沢に出て、ここを渡渉すると、栗生西コースの案内板が見えてくる。
作業車両の転回スペースと思われる広場で、西コースに合流して、作業道をくだると、先ほどの沢の下流に到着。
以前、橋がかかっていたが、消失後、再建の必要もなくなったのか、そのままになっている。
すぐ近くに迂回渡渉ポイントができていて、綺麗に石が敷き並べてあって、どなたかのお心遣いが嬉しい場所となっている。
48号線沿いの農道を少し歩いて駐車スペースに、無事、到着すると、大きな案内板に「われら蕃山と共に生きる」とあって、まさに同感!
天候に恵まれすぎて、最後まで眺望は得られなかったし、野草の開花もまだだったが、裏道歩きのいくつかの気付きは収穫であった。
長い間、おつき合いくださって、ありがとうございました。
お疲れさまでした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
春うららかな蕃山の風景をたっぷり堪能できて、私も里山に包まれる
幸せ気分に浸ることができました ayashiさまの第二の原風景でしょうか?
立石山神神社あたりはまだ行ったことがないので、この詳細レポがあれば安心して行けますね。ありがとうございます
さっそく、コメント頂き、ありがとうございました!
花もなし、山の写真もイマイチの退屈なレコをお読み頂いて恐縮です。
特に何も無くとも、自分的には山の中にいるだけで、満足♪なのですが、やっぱり、ねぇ〜なんかないと…
近ごろ、自分の原風景と云いますか、ふっと浮かんでくる風景が、子供の頃、おやじに連れられて、山に栗拾いに行った時のシーンなんですね。
小さなシバグリを布袋いっぱいに拾い集めたよろこびは格別でしたね。
貧しかったんですねぇ…
里山の中にいる時に感じるデジャヴ感と安心感のようなもののルーツは、案外そんなところなのかも知れませんね。
たくさんあって覚えられません
ひとつずつ挑戦してみようかと 。。。
蕃山のお花見にもう少ししたら歩こうかな
明日から帰省・・・山用具を積もうとしたら「山行く時間はないよ!」
でも・・・靴だけはこっそり
行ってきま〜す
お忙しいなか、コメントありがとうございました♪
何とか文章だけでも、歩きの印象を伝えられないものかと願っているのですが…
貧弱な文章力のせいで、かえってご迷惑になってしまったようで、相済みませんでした。
ご存知のように、蕃山のコースは単純明快なのですが、古くから人々の営みの近くにあったせいで、葉脈のごとくたくさんの枝道があって、そこに近視眼的興味を抱いているワタクシはちょっとヘン?なので、お気になさらず。
…もう、帰省されているんですよね♪
「帰省」って言葉がいいですよね!
デラシネの風来坊で、家内の里である仙台に飛んで来ちまった自分には、もう帰省する先もありませんので、「帰省」っていい響きです。
どうぞ、たのしんで♪きてください!
蕃山をこれだけ自由自在に歩ける人がどれほどいるのでしょうか? と思いたくなりますね。
雪もすっかりなくなって歩きやすそうで、人徳かと。春の兆しが心地よい便りでした(ヽ゜ω゜)ノ
さっそく、コメント頂いて、ありがとうございました!
ワタクシの世代ですと、ウラバンってのは、ちょっとやばいアブナイ感じの印象ですが、ウラ・アヤバンですからね(爆)
禿げみになります!
デラックマさんから、人徳などとおだてられると、心地よすぎて…
実は、強欲のバチアタリである自分を、つい偽ってしまいそうですよ。
産休(?)を終えて、船形山系、大東岳・面白山を我が庭の如く、自在に闊歩なさるデラックマさんの完全復活は、何にもまして嬉しく、次回の山行を楽しみにしております♪
しっかり地図読みができることウラヤマシイです 。
どんなところも縦横無尽のよう
私も読図勉強しなければと思いながら(テキストはあるのに)
さぼっています。蕃山なんどでもトライしたくなりました
あ、それから西洋人とは何語で会話なさったんですか?
さっそく、コメント頂き、感謝しております。
地図読みできると云うほどのものじゃあないんですよ!
縦横無尽などと、トンでもないです。
足に不安があって、体力にも?がついておりますので、慎重にならざるを得ないってのが、実状ですかね。
文々さんの健脚(健やかなる脚)が、正直うらやましい!です。
件の西洋人との会話ですが…
ワタクシの怪しげな英語と彼のたどたどしい日本語、ハブとマングースのたたかいに入る直前のアイコンタクトで、めでたく日本語の選択となりました。
失礼ながら、彼の日本語を評させて頂くと、パソコンの自動翻訳よりは流暢で、なかなかこなれていたように感じました。
ただ、萱ヶ崎山は初めてのようで、これから栗生に行きたいとのご希望に対して、進行方向は茂庭台方面を指向されておられたので、仮にこのまま進めば、もう一度登り返すやっかいがあり、来た道を戻るのがベターでしょうとリコメンドさせて頂きました。
お節介が過ぎたかとも思いましたが、安全にかかわるかも知れないと杞憂しまして。
遅コメ失礼します。
蛇台蕃山からの谷下りショートカットコース
すでにayashiさまはご存知かと思っておりました。
あの近くのイワウチワ、蕾を持っていたのですがまだ開花していなかったのですね?
それにしても蕃山を縦横無尽に歩かれるのは羨ましいです。
地図読みばっちしですね
お彼岸開けてもうお花が咲いている頃でしょうか
カタクリ&イワウチワ、イチゲも楽しみですね
初めまして。
いつもヤマレコで、素晴らしい山行記録を拝見させて頂いておりますが、まさか弊レコに、ご丁寧なコメントを頂戴できるとは思ってもおりませんでしたので、驚き、感激いたしております!
先日、ご案内頂いた蛇台蕃山のコース、地元に居ながら未踏でして、とても新鮮でした♪
おかげ様で、また、ひとつ蕃山の魅力が膨らんだここちです。
有り難うございました。
近所の里山をウロつくくらいが、せいぜいの自分ですが、meikenさんの凄い!行動力と、思いがけず(失礼)感性いっぱい♪のコメント付き写真、とても愉しみです。
今後のご活躍、期待しております!!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する