初雪山
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.8km
- 登り
- 1,696m
- 下り
- 1,696m
コースタイム
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 10:55
天候 | 終日☀ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
朝日ICから県道を走り、大地山登山口の夢創塾へ。 前日に夢創塾へTELし、敷地に駐車させて頂きたい旨連絡する。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースは、夢創塾(184m)〜鍋倉山(796.1m)〜大地山(1167m)〜初雪山(1610m)の往復。 登山口から標高600m付近まではやや急斜面。標高500m辺りから上は、雪が多く、地面は全く出ていなかった。 鍋倉山〜大地山間は急斜面はない。 大地山〜初雪山間は雪稜のひび割れが多い。 |
写真
感想
長年恋焦がれていた初雪山〜 それは期待どおりの素晴らしい山だった。
下調べで読んでいたネットの山行記録に、『岳人の魂を揺さぶる初雪山』と絶賛している一文があったが、言い得て妙、あながち大袈裟とは言えない名山であることを実感した。
夜明けと同時に登り始めるつもりで、31日午前0時半に自宅を出発。
関越道〜上信越道〜長野道〜北陸道をゆっくり走行。登山口には夜が開けたばかりの5時半に到着。登山靴とスパッツは途中のSAで装着していたので、ザックの中身を再確認してすぐスタート。
登山口には地元ナンバーの車が一台、雪の中には真新しい靴跡があり、先行者がいることで未踏のルートの心細さが和らぐ。その人(初老の単独行)には地形図638mPで追い付く。「初雪山ですか?」と聞くと、「気持ちはそうですが・・・・・」と、体力的に不安気。
638mPでその人はスノーシューを着けて先行、私はワカンを着けて少し遅れて再スタート。鍋倉山で再び追い付き、以降私が先行する。鍋倉山から初雪山は一目でそれと分かり、はるか彼方の稜線上に頭をもたげている。標高が上がるほどに周囲の展望が良くなり、足元には前日のものと思われる明瞭なトレースがあり、場所によっては二重山稜だが、未踏の山への不安は全くない。
鍋倉山経由で大地山までは登山道があるようだが、どちらのピークにも山頂標識は(雪に埋もれていたのか)見当たらず。
大地山は360度の眺望、初雪山へは標高差が440mもあるが、それを感じさせない たおやかな尾根が一望できる。他を圧倒するような大らかな初雪山山頂に電波塔が微かに見え、テンションが上がる。
眺望を楽しみながらエネルギーを補給して、いざ初雪山へ!
大地山から初雪山へはアップダウンの繰り返しだが、終始展望が大きく開け、南寄りの暖かな強風が吹き、流れる汗も頬を伝うほどではない。左側(北側)は雪庇が崩落し、高い所では十数mもありそうな雪の絶壁。尾根上にも至る所にひび割れが生じ、気が抜けない。
1222.9mPから南東への下りでは左右両側の雪稜が崩れ、あと数日でやぶが出そう。初雪山手前の標高差300mがきつく、最後は目の前の電波塔は見ず、足元だけを見詰めてひたすら歩を進めるのみ。
11時35分、登山開始から6時間丁度、万感の思いで初雪山頂上に到達。栂海新道を隔てて妙高〜高妻がよく見え、眺望の素晴らしさに感動の連続。白馬岳は大部分が朝日岳に隠れ、見えていたのは山頂西側斜面のようだった。この位置から眺める剱岳周辺は山座同定が難しく、断定はできないが立山らしい山も見えていた。
快晴下、時を忘れていつまでも貸切の大展望を堪能したかったが、下山に掛かる時間が気になり、30分後に下り始める。上りの1250mPでは、追い抜いた初老の単独行が大地山から初雪山へ向かって来るのが見えたが、下りでは行き会わず。途中から退却したようだ。
大地山までの戻りでは小ピークの上り返しがきつい。大地山まで戻り、初雪山までの雪稜プロムナードを見渡し、感慨もひとしおであった。
鍋倉山まで戻り、今日一日雪山の素晴らしさを存分に楽しませて下さった銀嶺の山々に深謝し、黙礼する。浮世のしがらみや人間関係の煩雑さをしばし忘れ、山に没頭するひと時がたまらなく好き。
往復11時間、標高差1400m超の辛苦な山行だったが、初雪山はそれを凌駕して余りある素晴らしい秀峰&残雪期限定の秘峰であった。
初雪山へは北側の川黒谷・寝入谷間の尾根ルートや、朝日小川ダムからのルートもあるようだが、展望の素晴らしさや急斜面の安全性では、鍋倉〜大地山経由がベストではないだろうかと思う。
帰路の高速道も往路と同区間を走行。念願の山行を達成した大いなる満足感と心地良い余韻に浸りながら、夜9時半に無事帰宅した。
コメント
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こんばんは、初めまして
昨年、わたしも同ルートでピークハントしましたが、『岳人の魂を揺さぶる初雪山』のコメントには同感です。
周囲の山の中では、低い標高の山ですが稜線には奥深さを感じてしまいます。
takayama2561 様のレコを読ませて頂いて再訪したくなりました。
お疲れ様でした。
terachan、はじめまして
栂海新道や北方稜線の山に比べれば標高こそ低いですが、威風堂々たる山容は岳人を魅了してやまない風格がありますよね。
山の素晴らしさや感動は、遠くから眺めた時や登った時の気象条件にもよりますが、簡単には行けない山だけに、好天が確実な日に行きたいものです。
4月中旬以降は登山道のない大地山〜初雪山間で、ヤブ漕ぎを強いられる区間があると思います。雪稜プロムナードを満喫するには、遅くても4月初旬までが”賞味期限”だと感じました。
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