秩父の霊峰、武甲山へ
- GPS
- 05:01
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 1,073m
- 下り
- 1,075m
コースタイム
- 山行
- 4:54
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 5:20
天候 | 晴れ☀️ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
西武秩父線「横瀬駅」下車 ・帰り 秩父鉄道「浦山口駅」 ↓ 西武秩父線「西武秩父駅」乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・表参道(横瀬駅~武甲山) 特に危険箇所はなし ・裏参道(武甲山~浦山口駅) 山頂付近は急勾配で落ち葉も多く、ザレてる箇所もあるため滑りやすい。 |
写真
感想
急に冷えて来た。もう暖房をつけたものは多いだろう。つい先日までクーラーをつけるくらいに暑かったのに。
今日は奥多摩高尾エリアから離れ、秩父に聳える独立峰、武甲山を登る。
標高は1,304mで、山頂に神社があるのが特徴だ。
そして、武甲山を語る上でかかせないのが、石灰岩である。
武甲山には潤沢な石灰資源があり、採掘による産業が秩父を支える柱の一つとなっている。
しかし採掘のための発破により山が削り取られ、丸みがあった山が鋭利な形に変わってしまったのだ。そういった歴史を知ると、武甲山からはどこか悲哀さを感じる。
さて、今回のルートだが、西武秩父線の横瀬駅から武甲山までの表参道を登り、山頂から浦山口までの裏参道(橋立コース)を下っていく。
【横瀬駅~登山口】
横瀬駅へ降りると、武甲山はもう目の前に見える。しかしここから登山口までは結構な距離があるが、残念ながらバスは通っていない。このため駅前から登山口まではタクシーを利用する者もいる。
実際、駅前で男から、一緒にタクシーに乗らないかという提案を受けた。確かに二人で乗れば運賃は半分で済む。
しかし僕はあえて歩いて行くため断った。
誘って来た男も歩いて行くことになったため、なんだか申し訳ない気持ちになる。
まずは西武線の線路沿いの車道を歩く。三菱マテリアルの工場を通ったあとは、線路を逸れて、セメント工場地帯に入って行く。
山から採掘した石灰岩を運ぶベルトコンベアや、セメントを貯蔵するタンクといった設備がギッシリと積まれており、工場は大きな音を立てている。絶賛稼働中だ。
現場の作業員らしき人物も見られる。そのうちの一人から、今日は良い登山日和だなどと声をかけられる。
工場を抜けたあとは道幅が狭い林道へと入って行く。車が一台通れるくらいだ。対向車が来たら大変だろう。
駅から歩くこと一時間、ようやく登山口へと着く。御嶽神社の一の鳥居というスポットになっている。登山口には小屋つきの駐車場があり、すでにほぼ満車状態だった。
こ、こんなに人気だったのか?武甲山
うろたえている間にも車が一台とまた一台と駐車場へと入っていき、駐車スペース外に無理やり止める。
そして、小屋に気になる張り紙を見つける。
「橋立コース 崩落の危険性があるため通行止め 浦山口までは下山できません」
と書いてある。
はっきりと書いてある。
早くも下山ルートが潰されてしまったのだった。
【登山口~武甲山】
登り始めは、なだらかな坂になっている。この感じは奥多摩と違うのだなと思う
麓から見た武甲山は急峻に見えたのだが、この表参道は結構初心者向けなのかもしれない。
また、登山口付近には人家が見られ、中には実際に営業しているカフェもあるようだ。今は閉まっているが。
人家を抜けると、しばらくはコンクリで固まった道を登って行く。スリップの心配はない楽な道ではあるが、結構な急勾配になっているため足への負担はかかる。
というか、登山口に来た時点で既に足に負担がかかってる。
途中で柔らかい地面の道になり、通常のハイキングコースのようになる。ペースが早めだったせいか、多くの登山客に追いついてしまう。車で来た者たちだろう。子供を連れた者もいる。
道幅も広くトラバース道もなく安全な登山道なため、これも人気の理由の一つだろう。
登山口から一時間半で山頂に着く。
山頂には立派な神社が構えてある。これが武甲山御嶽神社だ。
日本武尊が祈願のため、この地に甲(かぶと)などの武具を収めたことが伝わっているという、由緒ある神社だ。
これが武甲山という名前の由来にもなっている。
しかし、関東のあらゆる山に日本武尊の伝説が残っているが、ある意味で最古の登山家だったのかもしれない。
神社から少し登った先、フェンスに囲まれた展望台があり、ここが武甲山の実質的な山頂になっている。
展望台からの景色は圧巻で、秩父市街地が一望できる。木々で遮られているが、雲取山も若干見えはする。
【武甲山~浦山口】
山頂から下山を開始すると思い立ったところで、一の鳥居の小屋にあった張り紙を思い出す。
「浦山口までは下山できません。」
しかし、浦山口へ続く道は通行止めになっていないのだ。あれれ?と思いながら、橋立コースを進んでいく。
このコースは道幅が狭いトラバース道があり、落ち葉も多く滑落の危険もある。表参道とは様相がまるで違うため、警戒レベルを引き上げる必要がある。
そしてすれ違う人も露骨に減る。
トラバース道が終わり、一旦はなだらかな坂になったと思いきや、険しい岩場ゾーンが出現する。
ここは下山も大変だが、登るのもキツいだろうなと思う。
さらに九十九折りの急坂が続いたあとは、なだらかな林道になる。そばには橋立川が流れていて、せせらぎが心地がいい。
しばらく進むと、通行止めに差し掛かる。
よく見ると、林道から外れて沢まで下って渡渉する迂回路がしっかり用意されている。
なるほど、ここが通行止めだったのだ。
ここは秩父山岳連盟が迂回路を整備したようだが、自治体との連携がとれていなかったのだろうか。
迂回路を通ったあとは林道に復帰し、しばらくこの林道を歩いていく。
三十分ほど歩いて、鍾乳洞の駐車場に着く。
鍾乳洞も気になるが、それよりも眼前にある切り立った断崖に目を奪われる。
ここから少し歩くと、秩父鉄道の無人駅、浦山口駅に着く。
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