記録ID: 633572
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大台ケ原・大杉谷・高見山
台高山脈+尾鷲道縦走91km
2015年05月01日(金) ~
2015年05月05日(火)

コースタイム
コースタイムを事前事後で比較してみた
計画: 37時間31分(ほぼ地図読み時間に等しい)、実績: 59時間22分
倍率1.6倍→ 今後の5日程度のテント泊時の参考とする
登高スピードの計測(SEIKOアルピニスト)→ 最も遅い場合
登り: 201m/h
下り:-250m/h
計画: 37時間31分(ほぼ地図読み時間に等しい)、実績: 59時間22分
倍率1.6倍→ 今後の5日程度のテント泊時の参考とする
登高スピードの計測(SEIKOアルピニスト)→ 最も遅い場合
登り: 201m/h
下り:-250m/h
天候 | 3日晴れ、1日雨、1日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○行きたいと思って20年。経験もなく、本で厳しいところだと読み、不安だけが募っていた。近畿の山々もかなり歩き、熊野古道(奥駆も含む全ルート)を踏破し、3つのアルプス縦断もスタートを切り、ようやく自信が付いた。慎重にもほどがある。そこまででなくても、ソロで山中テント泊経験があり、しっかりと自分の実力を知っていて、しっかりと計画すれば、後は経験者のログをしっかり読んでイメージトレーニングすることで、足の強くないものでも実現できると思います。行ってみたいと思う方々の参考になればと思い、動画、事前データも添付しました。少しでも不安を解消し、台高縦走で美しい自然と同化される方々が増えることを祈って。今から考えると、この不安の正体の根源は、「未知との遭遇」「自信のなさ」だったとおもいます。山中の夜中、1人でテント泊するのが怖い。熊や猪や蛇が怖い。道も不明瞭で遭難するのが怖い。アップダウンがきついのに、長距離を歩きやすい通せるのだろうか。これらを克服するのは、「経験」「準備」「気力」の3つだと今は思えています。 ○ある程度の経験を経て、行く決断ができたのですが、それでも、行く前は、このコース特有の性質から、「道迷い」と「熊さん」が不安でした。 前者は、過去ログと、現地でテープを決して見落とさないこと、国土地理院電子地図をコピーし、現地で特にピークから次の支線への方向付けのためコンパスで確認する慎重さで臨みました。それでも、何箇所かでどう進んだらいいのか迷うところがあります。動画にできるだけ収納してますので参考にしてください。縦走路は尾根筋であることを頭にインプットしたうえで、迷った時はテープの場所で全方位で落ち着いて次のテープを探すこと、木が邪魔したりテープを貼った木が倒れていることもありますので少し移動して探してみることも大切です。ピークから下に下降する場合に最大の慎重さが必要です。迷ったらピークに戻って再度チャレンジしてください。 ヒメシャラの幼木の林にはコツがあります。よく観察すると、人が歩く空間が先にスーッと通っていて踏み跡もみれますし、人が通ったところは枝折れが連続していることが多いので参考にしてください。 後者は、過去2回熊さんと出会っている(小辺路、北アルプス)嫌な実績があるので、まずは、熊鈴を常時よく鳴りやすい場所につけ、さらに用心として、20年前から持っているが使っていない「熊よけスプレー」を専用の袋を作って持って行きました。幸いにも、熊さんには出会いませんでしたが、木の根元の穴倉でじっとしていた正体のわからない4匹の動物のすぐ横を通過しました。特に、木の根元の穴倉だらけのような場所を通過しなければならなくなって、薄暗さも相まって、不気味な感覚に襲われたこともありました。でも心配いりません。相手は夜行性で基本寝ていますし、こちら以上に怖がって警戒しているはずですから。くれぐれも覗き込んだり、ちょっかいを出すことは止めましょう。 ○全般に渡り、崖崩れや倒木が嫌になる程かなり多いので、その場所は安全確実に通過してください。アルプスほどの高度感はありませんが、かなり急峻な場所ですので、決して無理をせず、安全確実な歩行に心がけてください。特に、雨の日の岩場は滑りやすいので、グリップの効く靴底であることや通気性の良いゴム手袋などの準備があればいいですね。また、尾鷲道の落葉道の下には、穴ぼこや小石や木の根が一杯ひそんでいて転びやすいので注意が必要です。 ○歩行時間。日の出日の入りに合わせた行動とすること、決して暗い中であることはしないこと。一本道のアルプスとは決定的に違う点です。昼間でもテープがないと歩けないようなところを夜歩くなんて死活問題。今回、3日目に、斜面を下る最中に暗くなり、一歩も進めなくなり、幸い斜面の途中のわずかな平場を見つけビバークしました。去年のアルプスビバークの経験が活きています(どちらも良くない事例、3回目はするなと自戒)。ちなみに、朝は定時を告げる時計のように4時30分頃に小鳥が鳴き始めますし、夜も6時頃に急に鳴き出します。 ○死活問題シリーズとして、水場。この時期、初夏の陽気なので、かなりの水分を体が要求します。どこでも補給できると言われる達人の方もおられますが、晴天が続く時期になると、水量が薄くなり、汲めなくなる場所も発生しますので、事前の確認は不可欠だし、安心に繋がります。私が今回確認した状況では、明神平◎、千石山直下南○、霧の平×、地池越△、雨量観測局○、引水サコ△、金明水◎。大台ケ原周辺、尾鷲道渓流沿いの2エリアは、至る所で沿道で水場があります。○△の水場では、量が少なかったり、汲みにくかったりするので、小さなカップが必要ですよ。私は、折りたたみの蓋つきカップがありましたので助かりました。 ○大台ケ原周辺はテント泊禁止。範囲は確認が必要。それを考慮したプランが必要。今回、スピードがかなり遅く、大台ケ原着は17時。計画では木組峠周辺、とんでもなかった。大台の道は明瞭と考え、またもギリ着予想の中、宿の「泊まれます」表示に宿泊を打診し、相部屋泊が可能となった。断られたら歩き続けるつもりだった。予備日を使って余裕を持った計画変更が正解だった。前日なら満室と聞き、偶然に救われ、大反省。 ○ゴールデンウィークの時期に行くにあたって迷ったこと。防寒着入るか、シュラフカバー入るか。寒暖感覚は人により違うのですが、寒がりで暑がりな私の場合、明神平では、寒かったので、薄手のダウン上下を使ったし、結露も発生したのでカバーも使いました。でも、後で考えると、減量化のためにもう少し工夫ができたのではと今後の反省材料としました。確かに、夏のアルプスと同じ用意はいらないですね。 ○私のようなスルーハイカーはお会いしたのが3人、お聞きしてさらに2人。計6人。 うち、南から北への方が、1組2人。ちなみに、出会った3人の方は熊鈴はつけてませんでした。みなさん、私よりもかなりの健脚の方ばかりでした。 |
その他周辺情報 | 尾鷲駅近くのスーパーは店の少ない中貴重。 尾鷲道開道百周年の記念の年に完走できた。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
調味料
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
シェラフ
|
---|---|
備考 | ゴム手袋 |
感想
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こんにちは。
同じ山を愛する者として、
わけもなく、感激しました。
素晴らしいレポートに感謝。
コメントありがとうございます。
台高の核心部はアクセスが悪く、一度入るとテント泊しないと歩ききれないハードルがありますが、それ以上の感激があると思います。
派生ルートなど、まだまだ尽くせない魅力を少しづつ訪れてみたいと思っているところです。
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