二王子岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 1,174m
- 下り
- 1,174m
コースタイム
- 山行
- 5:10
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 6:55
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
妻と30年振りに二王子岳に登った。妻とは、この登山の5か月後に結婚することになる。妻は、当時、登山などしたことはなく、今考えると、興味があったのかどうかもあやしいところだ。当時、盛んに山登りをしていた私の誘いに、軽い気持ちで乗ったというところではないか。
今から考えると、高山に属するといってもいい、二王子岳にいきなり誘った私も、それについてきた妻も、若かったとしかいいようがない。
しかも、登ったのは5月の連休、まだ登山道の大半が雪という春山だった。登りには、ガイドブックのコースタイムにほぼ近い4時間10分掛かり、下りは2時間20分と、雪道を滑るように下った。
このところ気温の高い日が続き、暑さに弱い妻は、登ることに迷っていたようだ。そこで、なるべく早朝の気温の低い時間に登り始めて、上の方まで行けば、この時期暑いということはまず考えられない。そう、説得して、6時半過ぎには登山口を出発した。
登山口の二王子神社の駐車場は、土曜日とあって、既にかなりの台数の車がとまっていた。神社に登山の安全を祈り、登山口から登り始めたのが、6時45分だった。
晴れて、風が強い日だったので、気温のわりには暑さは感じなかった。かなりゆっくり登ったつもりだが、神子岩まで1時間弱、一王子までは1時間15分と想定したよりも15分ほど早く、到達した。
ここで、七十歳くらいの老夫婦、単独行の中年の女性といっしょになり、しばらく前後して登るようになる。一王子を過ぎてすぐ、道端にサンカヨウがいくつも花を咲かせている。そして、定高山の前のブナ林の新緑が、いつものことながら心にしみてくるような佇まいを見せてくれる。
定高山(994メートル)までやってくる。数人が休憩している。老夫婦も休憩していたが、我々より先に歩きだした。直ぐ後を追うように登り始めたが、この老夫婦なかなかの健脚で、次第に離されて行き、山頂まで遂には追いつくことはできなかった。
しばらく行くと、雪の急斜面があらわれる。登り切ると、再び雪の斜面の登りとなる。次の難所は、油こぼしだ。その急登を前に、休憩するか、それとも登り切ってから休むか、妻に訊くと、登ってからにするという。まだ多少余裕がありそうなので、安心した。思ったより、体力があると、見直した。
しかし、油こぼしを登ってからが意外にきつい。波状的に続いた急登の疲れが出てくるからだ。今はまだ分厚い雪に埋もれたお花畑のあたりで、今年になって3回、二王子に登っているという六十代の男性に会う。二言、三言、言葉を交わす。彼は、尾根を越えて別の雪道を行く。我々は、夏道を辿った。
頂上への最後の登りの手前で、4,5人の若い人達のグループが、休憩していた。挨拶して、登りに掛かる。
10時30分、山頂に到着。何と、4時間を切った。登りに、4時間半は要すると踏んでいたのだが、妻の足は意外と強かった。それほど、へたった様子もない。この山を、この時間で登ることが出来れば、大抵の山は登れる。
山上からは、飯豊の大パノラマがくっきりと広がっている。尾根の雪解けは進んでいるが、谷々には雪がまだまだ残っている。北の杁差から、鉾立山、頼母木山、地神山、門内岳、北股岳、烏帽子岳、飯豊本山、大日岳と役者がそろい踏みしている。いつ眺めても、この雄大な光景には見入ってしまう。山頂は思ったほど寒くなかった。立ち上がると、風に当たって少し肌寒くなくはないが、座っている分には、雨具を羽織る必要もなく、ちょうどよい気温だ。
昼食は、今回はラーメンではなく、豚汁。それにお握り、ゆで玉子である。下ごしらえして来た豚汁を煮て、500mlのビールを二人で分けあって飲む。飯豊の大観を眺めながらの昼食は最高だ。食べているうちにも、登山者がどんどん登って来た。
下山の前に、若者のグループの一人に、飯豊をバックに、二人並んだ写真を撮ってもらう。
11時25分、下山開始。最初の坂の途中に紫陽花に似た白い花を付けた木が眼に付いた。家に帰って調べると、ムシカリという木のようだ。そのすぐ近くに、オオバキスミレやタムシバも咲いていた。このあたりはまだ早春といってもいいくらいだ。
下りの妻の足取りは、少々重そうだ。それでも、一王子までは休憩なしで下る。一王子の水場に立ち寄り、水筒とペットボトルにたっぷり水を汲む。家に帰って、ウィスキーの水割りにして飲むと、絶品の味がする。この水で沸かしたコーヒーも癖がなく文句なく旨いのだ。
辺りには、水芭蕉が真っ白い清楚な花を咲かせていた。
一王子からの下りでは、なかなかピッチが上がらない。妻は足つま先が痛むようで、体を横にして下ってくる。実は、こちらもスパイク長靴を履いて来たのだが、同じく、つま先に痛みが出ている。夫婦して痛みに耐えながら、やっと下山した。
帰りに、国道7号線に近い、あやめの湯で、一風呂浴びてから家路に着いた。
30年ぶりの二人での二王子岳だったが、山の姿は長い時を経ても、変わらず、そこだけ時間が止まっているようだった。
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