ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 6482086
全員に公開
アルパインクライミング
北陸

冠山・東稜

2024年02月17日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
8.0km
登り
921m
下り
947m

コースタイム

日帰り
山行
8:15
休憩
1:05
合計
9:20
8:10
90
417号・路肩駐車場
9:40
10:00
120
Co.948
12:00
12:20
70
冠山・東稜取付
13:30
13:50
10
14:00
14:00
170
16:50
16:55
35
Co.694
17:30
417号・路肩駐車場
天候
過去天気図(気象庁) 2024年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
2024年2月12日
冠山東稜・取り付き迄の下見
登攀当日(2月17日)は
かなり融雪していた。
2024年02月12日 16:19撮影 by  SC-56C, samsung
3
2/12 16:19
2024年2月12日
冠山東稜・取り付き迄の下見
登攀当日(2月17日)は
かなり融雪していた。
2024年2月12日
冠山東稜・下見
トラバースして取り付きへ。
登攀当日もこのルート。
2024年02月12日 16:19撮影 by  SC-56C, samsung
2
2/12 16:19
2024年2月12日
冠山東稜・下見
トラバースして取り付きへ。
登攀当日もこのルート。
2024年2月12日
取り付きへの下見
登攀当日(2月17日)は
かなり融雪していた。
2024年02月12日 14:46撮影 by  SC-56C, samsung
2/12 14:46
2024年2月12日
取り付きへの下見
登攀当日(2月17日)は
かなり融雪していた。
2024年2月12日
取り付きへは
こんな感じで上がる
2024年02月12日 14:46撮影 by  SC-56C, samsung
2/12 14:46
2024年2月12日
取り付きへは
こんな感じで上がる
2024年2月17日
冠山東稜・登攀日
1週間前に比べて
かなり融雪しており
踏み抜きの危険有り。
2024年02月17日 09:40撮影 by  SC-56C, samsung
2/17 9:40
2024年2月17日
冠山東稜・登攀日
1週間前に比べて
かなり融雪しており
踏み抜きの危険有り。
取り付きに乗ってから
スラブを
ダブルアックスで右上。
2024年02月17日 12:29撮影 by  SC-56C, samsung
2/17 12:29
取り付きに乗ってから
スラブを
ダブルアックスで右上。
冠山東稜・核心1
急で長いルンゼを直登する。
60度50メートル程度か。
2024年02月17日 12:29撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 12:29
冠山東稜・核心1
急で長いルンゼを直登する。
60度50メートル程度か。
冠山東稜・核心1
急で長いルンゼを直登する。
60度50メートル程度か。
2024年02月17日 12:29撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 12:29
冠山東稜・核心1
急で長いルンゼを直登する。
60度50メートル程度か。
ルンゼ登攀後の
テラスから振り返る。
稜線は切り落ちている。
2024年02月17日 12:46撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 12:46
ルンゼ登攀後の
テラスから振り返る。
稜線は切り落ちている。
冠山東稜・核心2
ルンゼ後の岩壁。
左側(南側)に回り込んで登攀。
2024年02月17日 12:46撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 12:46
冠山東稜・核心2
ルンゼ後の岩壁。
左側(南側)に回り込んで登攀。
冠山東稜・核心2を超える。
雪が腐っていて危険。
2024年02月17日 13:12撮影 by  SC-56C, samsung
2/17 13:12
冠山東稜・核心2を超える。
雪が腐っていて危険。
冠山東稜・核心2を超える。
雪が腐っていて危険。
2024年02月17日 13:12撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 13:12
冠山東稜・核心2を超える。
雪が腐っていて危険。
最後の雪壁。
これを超えれば
頂上へのゆるやかな稜線となる。
2024年02月17日 13:17撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 13:17
最後の雪壁。
これを超えれば
頂上へのゆるやかな稜線となる。
雪壁を乗り越えた後、
歩いてきた道を振り返る。
2024年02月17日 13:31撮影 by  SC-56C, samsung
2
2/17 13:31
雪壁を乗り越えた後、
歩いてきた道を振り返る。
冠山頂上へのビクトリーロード。
向こう側は晴れていた。
2024年02月17日 13:33撮影 by  SC-56C, samsung
4
2/17 13:33
冠山頂上へのビクトリーロード。
向こう側は晴れていた。
冠山頂上
2024年02月17日 13:37撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 13:37
冠山頂上
彼方には
金草岳への美しい稜線が。
あちらへの縦走も楽しそうだ。
2024年02月17日 13:51撮影 by  SC-56C, samsung
2
2/17 13:51
彼方には
金草岳への美しい稜線が。
あちらへの縦走も楽しそうだ。
南尾根。
南壁は来年にでも登ろう。
2024年02月17日 13:38撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 13:38
南尾根。
南壁は来年にでも登ろう。
冠山東稜を北側から望む。
2024年02月17日 14:04撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 14:04
冠山東稜を北側から望む。
冠山東稜
2024年02月17日 14:37撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 14:37
冠山東稜
冠山東稜
トラバースルートと登攀ルート
2024年02月17日 14:37撮影 by  SC-56C, samsung
2
2/17 14:37
冠山東稜
トラバースルートと登攀ルート
冠山東稜
2024年02月17日 15:38撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 15:38
冠山東稜
冠山東稜の登攀ルート
2024年02月17日 15:38撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 15:38
冠山東稜の登攀ルート
気持ちの良い雪山ハイキング
2024年02月17日 14:17撮影 by  SC-56C, samsung
2/17 14:17
気持ちの良い雪山ハイキング
気持ちの良い雪山ハイキング
2024年02月17日 15:27撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 15:27
気持ちの良い雪山ハイキング
気持ちの良い雪山ハイキング
この後、下山ルートから
行き過ぎていることに気づき、愕然。
2024年02月17日 16:41撮影 by  SC-56C, samsung
1
2/17 16:41
気持ちの良い雪山ハイキング
この後、下山ルートから
行き過ぎていることに気づき、愕然。

感想

13時30分
冠山・山頂に到着。
時間が遅い為か、誰もいなかった。
ザックを下ろして、
奥美濃の美しい山並みを眺める。
遠くには金草岳の優美な稜線が続いていた。
テルモスを取り出し、暖かい紅茶を飲む。

冠山東稜・攻略。
地図と写真から練り上げた計画だ。
成功しても
今なお実感が沸いていないのか、
それとも緊張が続いているのか、
ふんわりした感じが続いていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
9時40分
Co.948から冠山・東稜を望む。
先週下見に来た時より
一見して融雪がしているのが分かった。
取り付き迄のトラバースルートは藪が見え始めており、
かなり厳しいトラバースになりそうだった。

予想通り、トラバースはかなり厳しかった。
雪が腐っていて、何度も踏み抜く。
気をつけないと完全に埋まってしまい、
春まで見つからないことになる。
午後になれば更に融雪するだろう。
撤退するならタイミングが重要だった。

なんども埋まりながら
取り付き直下まで足を進める。
最後は50度40メートル程度の急な雪面。
灌木があったので
ある程度安心だったが慎重に雪面を登攀した。

12時30分
2メートル程度の岩壁を超えて東稜にのる。
広いスラブをダブルアックスで右上していくと
第一核心が現れた。
岩稜に挟まれた急な雪のルンゼだ。
60度50メートル程度か。
支点となるような灌木はなく、ザイルは出せない。
それでも慎重にいけば、フリーで行けそうだった。
気合いを入れる。

いざ登り始めると
雪が腐っている箇所もあり、
油断するとバランスを崩す。
クレバス状態になっていたところもあり、
踏み抜いたら復帰できない。
慎重に高度をあげていった。

長く急なルンゼを抜けると
第二核心の10メートル程度の岩壁が立ちはだかった。
階段状なので行けそうだったが、
その先が分からなかった。
左側に回り込むと
完全に切れ落ちてはおらず、
50度くらいの雪の斜面となって谷に切れ落ちていた。

岩稜を登攀するか、
左側から回り込んで登攀していくか
しばし迷ったが、
抜けられる可能性が高い
左側斜面から回り込むことにした。
灌木もあるので、支点もとれるはずだ。
再度気合いを入れた。

2メートル程、岩をクライムダウンして斜面へ降りたつ。
雪が腐っていないことを確認しつつ登攀していく。
腐っていたらそのまま滑落する。
一歩一歩確かめながら登攀していった。

40メートル程、登攀すると灌木帯のテラスにでた。
頂上方向には20メートル程度の雪壁が見えた。
しかし、雪は十分に着いており、抜けられると感じた。
おそらく頂上はその向こうか。
油断してはいけないが、
完登を確信し、暖かい紅茶を飲んだ。

雪壁を登り、頂上への最後の稜線を辿る。
少しずつ晴れてきた空に山頂が映えていた。
優しく起伏する稜線は
まさにビクトリーロードだった。
計画しつつも、
雪の状態を目の当たりにし、
何度も撤退を考えたが、無事に登頂できて良かった。
ふんわりとした喜びをかみしめながら
山頂へと向かった。

PS1:下山ルートは皆さんが使用しているルート。
  しかし、もともと日曜日に行く予定だったのを
  天候の関係で、土曜日に変更した為、睡眠不足だった。
  ゆっくり休憩しながら、ブナ林を楽しんでいたら
  最後の急な尾根の降り口に気づかなかった。
  途中で行き過ぎに気づいて、しばし愕然。。。
  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【東稜登攀について】
 ・東稜完全登攀であればシタ谷を詰めることになる。
  しかし、地形はシタ谷に向かってスリバチ状で
  雪崩の危険有り。
  またシタ谷は凍結しないと思われ、沢登りからの東稜となる。
  この為、シタ谷を詰めていくことは現実的でないと判断、
  Co.948からのトラバースしていくルートを検討。
 ・登攀中は常時撤退も視野に行動した。
  Co.948からのトラバース:
    融雪が始まっており、踏み抜きの危険有り。
    撤退するならば往路と復路を変更する必要あると判断。
  第一核心のスラブ:
    支点がなかったが、クライムダウン可能と判断。
  第二核心:灌木で支点可能と判断。
 ・今回は東稜の弱点から登攀した。
  岩稜通しも可能と思われ、様々なルートを楽しめるか。
  南壁も含めて、また行っても良いかと思う。

【取付迄】
 ・Co.948から見る東稜線のトラバースは
  先週下見に来たときより明らかに融雪していた。
 ・特に南尾根から派生する谷は流水の音が聞こえ、
  踏み抜いたら完全に埋まる危険有り。
  それ以外も踏み抜いて埋まってしまう可能性が有り、
  非常に危険であった。
  時期的には今回が最後であろう。
 ・東稜取付への最後の斜面はかなり急である。滑落注意。

【417号・路肩駐車場】
 ・自宅からは2時間30分で到着。
 ・7:30時点で既に満車状態。

【一般装備】
 ザック(パタゴニア/アセンジョニスト 45リットル)
 登山靴(スカルパ/シャルモ サイズ41:※1)、発熱インソール
 ベータLTハイブリッドジャケット(アークテリクス/サイズS)
 R1フーディー(パタゴニア/サイズS)
 エクスペデイションホットクルー(ノースフェイス/サイズS)
 スノーストームパンツ(マンハー/サイズS)
 エクスペデイションホットトラウザーズ(ノースフェイス/サイズWM)
 ソロイスト×2(BD;予備も含む)、メリノウール厚手靴下
 ゲイター(ミレー/レインパンツノスソ/サイズXS-S)
 ワカン、ストック(BD/ディスタンスカーボンFLD:※2)
 ヘッドランプ、電池、細引、ナイフ、ライター
 マジックテープ、リップ、ウエットティッシュ、地図
 ダウン(マーモット;使用せず)
 コアストラータベスト(マンハー/サイズS;使用せず)
 ※1:これまで厳冬期はファントム6000を使用していたが、
    シャルモでも十分対応可能であった。
    ただし、ゲイターで足首から雪が入らないようにすること。
 ※2:ストックは軽量性、携帯性からディスタンスカーボンを使用。
    しかし、スノーバスケットでなかった為、
    深くまで突き刺さり非常に苦労した。

【登攀装備】
 アイゼン(ペツル/バサック)、アックス×2(BD/ベノムLTテック)
 リーシュコード、アックスホルダー、ヘルメット(ペツル/シロッコ)
 ザイル×1(エーデルリッド/スキマープロドライ/7,1ミリ×50メートル)
 アルパインヌンチャク(60cm×3、120cm×2、180cm×1)
 アルパインハーネス(ブルーアイス/コーカスプロ;サイズS)
  +ルベルソ(ソロビレイ用)
 ロールンロック(クライミングテクノロジー)
 120cmシュリンゲ+カラビナ(ソロビレイ用のチェストハーネス)
 60cmシュリンゲ+ルベルソ(懸垂下降用)
 捨てアルパインヌンチャク(120センチ×2)

【食料/飲料】
 おにぎり×2、チョコクロワッサン×1、チーズチクワ×2
 テルモス(紅茶700ミリリットル)、午後の紅茶600ミリリットル
 ※出発前におにぎり×1摂取

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:339人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら