上越・足拍子岳 南尾根 敗退行
- GPS
- 05:50
- 距離
- 4.4km
- 登り
- 750m
- 下り
- 767m
コースタイム
天候 | 晴れ ほぼ無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
気温が高く、雪質がとにかく不安定で雪庇と尾根のコンタクトラインが嫌らしかった。頂上手前の1300m付近の岩のリッジに、不安定な雪が重なり、足を置くそばから、雪が崩れ下の岩がむき出しになる感じで、ロープ確保無しは危険と判断し撤退しました。両サイドの斜面を無理やりトラバースも検討しましたが、雪質が不安定だったので、これも断念しました。 |
写真
装備
MYアイテム |
spectra
重量:-kg
|
---|---|
個人装備 |
一般冬山日帰装備+非常用ツェルト<br />ワカンではなくスノープラックを使用
|
感想
足拍子岳は、雪稜マニアにとって、身近でありながら本格的な雪山を堪能できる、雪稜ゲレンデ的存在だと思います。北面から2ルート、縦走、南尾根の合計4ルートを冬に経験し、今回は30年ぶりに南尾根からトライしました。
前日の降雪量はおそらく、取り付き部分で10〜20cm、上部で20〜30cmぐらいでした。
頂上まで標高差100mほどのところで、岩のリッジが出てきました。岩の上にぐずぐずの不安定極まりない雪が積もり、足を置くそばから雪が崩れて岩が露出し、雪の支持力がありませんでした。ほんの数メートルの動作で乗り越えられそうでしたが、ロープ確保なしで進むことの危険性を感じ、撤退を決めました。
中高年になり、雪山を再開するにあたって、自らに課したこととして、少しでも危険を感じたら撤退するということです。なので未練はありましたが、正しい判断ができて良かったと思っています。
ところで、今回はわかんではなく、スノープラックというエバニューで販売しているフランスの製品を使用しました。今回の山行でお伝えしたいことは、スノープラックが雪山登山の革命となり得る製品だということです。わかんとスノーシューのいいとこどりで、軽くて小さいので取り回しが良く、小さくてもワカンより浮力があります。脱着も簡単です。アイゼン兼用で使用してくださいとのことでしたが、アイゼン装着していなくても普通に使用できます。今回はアイゼンを装着せずに使用しました。今回のルートのような急斜面の藪ラッセルの場合、スノーシューだと取り回しに苦労しますが、スノープラックは非常に登りやすかったです。また、下降もしやすく、スノーシューは下降がしにくいですが、スノープラックはかかとのキックステップも効くし、浮力があるので走るように下りることができました。本当に素晴らしい商品でおすすめです。
最後に、長年抱いている疑問として、登山においては、このエリアを上越としていますが、一般的にはこのエリアは、上越ではなく中越という地域に属しているそうです。
コメント
お疲れ様でした。
このコンディションの中、撤退は得策だったと思います。
ちなみに、本文中の上越とは、地方の名前ではなくJRの路線名で、上野(群馬県)と越後(新潟県)を結ぶので頭文字を取って上越線。また、新潟と群馬の県境を上越国境と称します。
一方、越後の国は昔、京都に近い方から上越、中越、下越と三つの地方に分けて読んでいたので、地域的に新潟県の真ん中に位置する魚沼周辺は中越地方になります。
この辺りのことを上越と呼ぶ方は、これらを知らない県外の方ばかりですね。
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する