羅臼岳
- GPS
- 09:01
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,452m
- 下り
- 1,539m
コースタイム
- 山行
- 6:58
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 9:10
朝5時の時点で岩尾別温泉ホテル地の涯前の駐車場はいっぱいで,少し下がった道路脇にレンタカーを止める。
総勢7人で歩き始めてから,止まって休む適当な場所がしばらくなかったが,弥三吉水(やさきちみず)で休憩。ここで朝ごはん代わりにおにぎりなどを食べるメンバーも多かった。弥山吉水は,昭和初期に知床の山々の登山道を開拓した木下弥三吉にちなむ。岩尾別登山口にある木下小屋も木下弥三吉に由来。弥三吉水はテント場(天場)としても利用できるようだ。
銀冷水でも小休憩。ここでも飲み物だけでなくみなさん個人持参のちょっとした食べ物をおなかに入れる。羅臼岳の登山コースにトイレはないが,銀冷水にトイレブースがある。
森の中の登山道は,ダケカンバなどの枝が頭のすぐ上を覆っているところもところどころあるが,そのたびに「あたま〜,あたま〜」と列の先頭から伝言をまわしながら進む。枝に頭をぶつけないように気を付けましょうということだが,足元にもつまづくものがあれば同じように伝言しながら進んだ。
大沢の雪渓には毎年雪が残り,雪の上の歩きが長い。斜度は急だがここで一気に高度を稼ぐ。登りは雪渓の下で全員アイゼンを付けて雪渓へ。雪渓の上でアイゼンを外したらすぐに羅臼平に着く。帰りはアイゼンなしで大沢の雪渓を下りた。
雪渓が終わると間もなく羅臼平のハイマツ帯に出る。ここから頂上まではエゾコザクラ,エゾノツガザクラ,アオノツガザクラ,イワヒゲ,チングルマなど多くの高山植物の花が楽しめた。
羅臼平から羅臼岳の岩場の斜面にとりつくが,振り返るたびに知床半島の突端側に連なる山々の景色が素晴らしい。山頂の岩場の直下でリュックをデポし,空荷で登ることにした。山頂の岩場は狭くてこの日は人も多いため長居ができないのと,岩場はリュックやが邪魔になりそうと判断したため。
山頂からは前後の知床半島の山々の景色が楽しめ,国後島の高山の頂も雲海から出ているのが見えた。国後島がこんなにも近かったことに正直驚いた。
羅臼岳の山頂から下りた後,石清水を少し下がったところで昼食。グループの方からジェットボイルという湯が速く沸かすことのできる商品を教えてもらった。実際に使っているのを見て,帰ってすぐに購入した。いまではジェットボイルをかなりの頻度で活用させてもらっている。
登りの行程も長かったが,当たり前であるが下りも長い。この日は私自身はストックを持ってこなかったが,周りの特に女性方は,下りで足にできるだけ負担がかからないようにストックを上手に使っていることに気付かされた。私はまだ下りでうまくストックが使えないが,感心するし,とても参考になる。
この日はペットボトル500mlの飲料5本用意し,特に登りでは積極的に水分補給しながら歩いた。下山までにちょうど5本分消費。前日の斜里岳では途中で両足が攣って倒れていた時間帯もあったが,羅臼岳はグループでペースも守られていたせいか,足は全く問題がなかった。前日は水分補給して休むと足が動くようになったので,この日は飲料を多めに飲みながら歩いたことも良かったのかもしれない。
羅臼岳往復は長い道のりであったが,天候にも恵まれて花も景色も最高であった。知床半島突端へ連なる山々を見ていると,いつか硫黄岳までの知床半島縦走をしてみたくなった。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
前日は女満別空港でレンタカー(ホンダのフィット(黒))を借り,斜里岳に単独で登山。日没時に下りてきて,知床半島のウトロ温泉まで途中で食事をとりながら車で移動してきた。ウトロ温泉のホテル知床に夜9時前に着いたが,予約がとれていないことが判明。翌日の分との2泊をネット予約し,1日分解約したが間違えて当日分を解約してしまったらしい。この7月の連休の知床のホテルは混み合っているので車中泊を覚悟していたところ,ウトロ温泉の支配人の方が親切にも同じウトロ温泉地区の国道脇にある知床ノーブルホテルにかけあってくれた。結局,知床ノーブルホテルの予備部屋に泊めてもらうことができ,幸運であった。
もともと羅臼登山計画は以前からグループで決まっていたが,私は参加予定ではなかった。7月の連休に私自身で登る山を直前になってさがしているうちに,知床登山の計画を思い出し,無理を言って参加させてもらうことになった次第。グループでは早くから岩尾別温泉の「ホテル地の涯」を予約していたが,直前では周辺のホテルはどこも満杯状態となっていた。
北海道で本格的な登山は初めてであったので単独ではヒグマが恐いので最初は経験のあるグループと一緒に行けてよかった(結局前日に斜里岳を単独行したのだが)。実際に行ってみると,時期がよいせいもあって登山者が多いのでヒグマも心配はそんなにしなくても大丈夫そうということがわかった。しかしやはり知床はヒグマが多いので人が少ない時期は単独では行きづらい。
グループの計画ではこの日が羅臼岳,翌日は斜里岳,翌々日は釧路湿原散策の予定となっていた。後で聞くと羅臼岳よりも斜里岳の方が大変だったという方が多かった。羅臼岳の方が行程は長いが,斜里岳は沢登りのような雰囲気の登山道もあるのでもしかしたら斜里岳の方が大変なのかもしれない。
岩尾別温泉まで下りて,私はグループと別かれ,斜里郡小清水町のあけぼの旅館(小清水町8区南)に向かった。途中仮眠をとったりしたが,夕方5時前に旅館に到着。翌日は女満別空港から新千歳空港,新千歳空港から秋田空港へと帰った。羅臼岳でご一緒させていただいたグループのリーダーの方からは翌日も雌阿寒岳に登ってはどうかなどとすすめられていた。さすがに日程的にも体力的にも厳しいので翌日は直帰となった。結局翌週にたまたま帯広出張があり,たまたま最終日に余裕があったので雌阿寒登頂はすぐに達成できることとなった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する