虎山〜南港山〜拇指山〜象山☆台北の街山を縦走
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- GPS
- 03:37
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 450m
- 下り
- 462m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス | 台北101より |
コース状況/ 危険箇所等 |
大部分は整備された登山道ではあるが、九五峰の北斜面の登りは岩場が連続するルートであり、一般向けではない。一般向けのルートを選べば全く問題ない。 |
写真
感想
この日の夕方には今回の出張の目的である仕事が控えているので、台北の街山である南港山から象山にかけて縦走することにする。台北市街の南東の方角、市街に接して広がる山であり、市民には大人気の山らしい。京都における大文字山、あるいは神戸の六甲山のような雰囲気に思えるが、最高峰の九五峰でも標高は375mと高くはない。
尾根には四獣山歩道というトレイルが整備されているのだが、四獣山という山がある訳ではない。この山地の北側の突き出した尾根の中腹にある小ピークが西から象山、獅山、豹山、虎山と呼称されており、この四つのピークをまとめて四獣山と呼ぶらしい。
トレイルは山の南東にある科学技術大学から始まるらしいが、ホテルの近くの台北101から歩き始め、虎山からトレイルに乗ることにする。標高も低いので大したことはないだろう、と高をくくるのだが、見ず知らずの外国で情報収集も十分でないままに気楽に登山コースを選択することの見込みの甘さを痛感することになる。
まずは台北101から信義路を呼ばれる道路を西に進む。すぐに道路の左手にはみるからに高級そうな高層マンションが密集して立ち並ぶ。松徳路と呼ばれる大きな通りを渡り、信義六段という地区に入ると途端に街の雰囲気はガラリと変わり、小さな飲食店が所狭しと立ち並ぶ。この街の雰囲気の変化は大阪の桃谷通りの東西を思い出す。飲食店街はどこもランチの準備に勤しんでいるようで、随所から美味しそうな匂いが漂ってくる。
右手から尾根が近づいてきたところで、右折するとすぐに吉福宮歩道の登山口にたどり着く。少し登ると立派な寺院が現れる。吉福宮なのだろう。寺の前からは早速にも市街の展望が大きく広がる。石段が整備された登山道を登って行くと尾根の東側から登ってくる虎山親山歩道と合流する。
随所で市街の展望が広がルガ、m小ピークに登り詰めると展望台が設けられており、市街のみならず、背後には前日に登った七星山の展望も大きく広がった。虎山のピークであった。少し先に進むと舗装路に合流に、小さな寺院がある。その先を右手の小径に入るとすぐに豹山のピークがある。こちらは樹間から市街を望むばかりだった。
引き返して、寺院の手前の長い階段を登ってゆくと、水平な道に出る。突如として森の中にオープン・エアーのカフェが現れ、数人の客が寛いでいた。しばらくはほぼ水平な道が続く。やがて小さな東屋に到達すると道は斜面を下っていくようだが、東屋から先に細い道が続いている。
先に進むと「歩吉祥」と線刻された大きな岩があり、その上にはロープが付けられている。文字の線刻とロープを頼りに岩を登る。その後も次々と岩場が現れる。かなり難度の高いルートに思われる。そういえばこのルートでは全く人と出会わない。斜度が緩くなり、頭上が明るくなったかと思うと突如として広い登山道が現れる。四獣山歩道である。登山道に合流するには道を囲む柵を乗り越える必要があった。漢字が書かれた文字には危険なので降るべからずと書いてるように思える。
登山道は石段が整備されており、多くの人が往来していた。この稜線からも随所で台北の市街と七星山の好展望が広がる。すぐに九五峰と岩に赤で記されたピークにたどり着く。女性数名のパーティーが代わる代わる岩に載っては記念撮影を行っていた。
次のピークは南港山の三角点があり、地図によるとここは標高373.93mらしい、この山地の最高地点のはずだが物々しく電波塔が立っているばかりで山頂の雰囲気は微塵もない。三角点は登山道から外れた電波塔の手前にあり、気が付かずに通り過ぎてしまいそうなところであった。標高370mの南港山の南峰にかけてしばらく緩やかな尾根が続く。
南港山南峰のピークは展望も山名標もなく、地味なピークであった。ここからは石段の急下降が続き、急に高度を下げる。登山道の南側にある小ピークに向かって小径が伸びていることに気が付く。地図を確認すると拇指山とあるので、ピークに立ち寄ることにする。樹林が切れて突如として巨岩の岩場が現れる。山頂は360度の展望が広がり、間違いなくこの山地の中で最も眺望の良いところだろう。
拇指山からはしばらくは樹林の中を歩く。象山にたどり着くと突如として再び、眺望が大きく広がり、台北101をはじめとする台北のピル街の景色がすぐ目の前に広がる。山頂は多くの人で賑わっており、下から多くのハイカーが登ってきているようだった。平日にも関わらずかなりの人であり、週末の混み具合はいかほどであろうか。登山口からは電灯が続いており、夜でも登れるようになっているようだ。台北市街の夜景を眺める場所としてもかなり人気のスポットらしい。
象山から石段を下ると程なくして昼時の人で賑わう市街に出る。高層ビル街と山がこれほどまでに隣接している都市も珍しいだろう。午前中の軽いハイキングのつもりであったが、意外と時間を要するところであった。
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