御祓山
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- GPS
- 03:37
- 距離
- 5.7km
- 登り
- 594m
- 下り
- 588m
コースタイム
- 山行
- 3:02
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 4:19
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道。トラバース部分は滑落注意。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
ふるさと兵庫100山も余すところ9座となった。南寄りの山から登ってきているので、未踏の山は丹波に2座、但馬に7座残っている。そろそろヤマビル、それも丸々と太った奴が出て来る頃。この地域はシカが多く、それに伴ってヤマビルも多い。特に南但馬から播磨東部にかけての山々が危険だ。asakinuも桜満開の今頃、母栖山でやられた経験がある。そんなわけで、この地域に位置する未踏の二座、御祓山と朝来山には、早いところ登っておかないと晩秋までお預けになることは必定である。御祓山山麓には楠見の大櫻という花の名所があるが、南の山腹には天然のエドヒガンの大木があって、みづめ桜として知られている。また、コバノミツバツツジの群落はつつじ花回廊とも呼ばれているらしい。今年は3月になって寒の戻りがあり、ソメイヨシノの開花も近頃の標準より一週間ほど遅れて、昨日行った広田山(西宮北口の街の中)のコバノミツバツツジも早咲きの木がようやく見ごろを迎えている状態だった。里のソメイより開花が一週間は遅いみづめ桜や山中のコバノミツバツツジが咲くのはまだ先とは思ったが、来週末は予定が入っているので、御祓山に登るのをこの土曜日にしたわけだ。
春休み最後の週末で天気もいいからか、いつになく車の多い舞鶴道から北近畿道へと進む。八鹿氷ノ山ICまで来るのは久しぶりだ。県内とはいえ、遠いな―というのが実感である。ここから大屋市場を抜けて糸原に入ると、「みづめ桜」の立派な道路標識がある。県道から林道を左折した先にPがあるというのだが、この林道入口の微妙なカーブに悩まされる。DELICAではぎりぎりの道幅でカーブ右側には丸太の土留が道に向かって張り出し内輪差が難度を増す。左は法面で、しくじれば転がり落ちる。kinuasaが下車して誘導し、何とか切り抜ける。
林道に入るとすぐ広々した駐車場だ。簡易トイレも設置されている。身支度を済ませヒルさがりのジョニーを吹き付けてから、正面の車両進入禁止看板の所から古い林道跡に入る。杉の植林下は暗くじめじめしていかにもヒルのいそうなところだ。林下にはミヤマカタバミが花びらを閉じた状態で花茎をのばしている。腐朽して崩壊しそうな木組みの橋を二つ渡って東屋の横から尾根に取り付く。この辺りはすでに花回廊と名付けられているところで、コバノミツバツツジの群落となっているが、いまは早咲きの木だけがところどころで紫に染まっている。周囲は若い灌木林で明るく眺めがよい。地図で見ると尾根上に道がついているが、実態は尾根を絡むようにジグザグに登っている。そのため、谷の上方、高いところをトラバースしていくことになる。傾斜があり、道はところどころ外傾してザラザラの土壌に落葉が累積している。足を滑らすことのないように慎重に足を運ぶ。落ちたら谷底まで止まらないだろう。
過去の記録にあるように、古い木製標識の距離表示がデタラメで、増えたり減ったりを繰り返す。一方、プラ看板の方は信頼に足る。南には摩ヶ峰(須留ヶ峰)と大杉山が双耳峰となって高く聳える。そういえば摩ヶ峰の道標もデタラメだったな。西寄り奥に悠然と構えるのは藤無山だろう。藤無山の南の池にミズバショウらしきものが生えていて、花の時期に確かめようと思ったまま実現していないな―。
やがて再び植林帯に入り、周囲はいつの間にか尾根から谷にかわって、すぐに明るく伐採されたところに出る。するとそこには「みづめ桜」の説明看板と標柱が立っていた。まわりを見回すと伐採された空間に巨大なエドヒガンの巨木が天に向かってのびのびと枝を伸ばしているのが目に入った。やはりまだ一輪とて咲いてはいない。背後、遠くには、雪を頂いた氷ノ山が大きな山容で横たわっている。エドヒガンの枝先がちょうど氷ノ山にかかるように伸びだして、花が咲けば見事な構図で共に写真に収まることだろう。
みづめ桜の上で稜線を回り込むと古い木製標識が立っている。まっすぐ巻いていくはっきりした道型が伸びているがそちらは通行禁止となっている。ここに、はじめての「御払山」の指示があり、稜線の背をまっすぐ登るよう導かれる。この先直ぐに露岩の急登となり、トラロープ補助がなされている。木の根、岩角を握りつつの登高となる。トラロープと並んで黒いケーブルが地中から露出している。山頂に向かって続くこのケーブルの正体は不明である。この先もところどころトラロープ補助のある急登が続く。一旦傾斜が緩んだのち、最後の急登は持久戦の様相を呈する。ガンガン登って飛び出した山頂は、木々が伸びて眺望は得られない。が、陽射しはたっぷり降り注いでいるので、ここで昼食とする。休んでいると楠見側から1ペアが登りついた。この後、糸原方向から単独行男性が到着。昼食後、下りにかかると、大人数のパーティーに加えて数ペア、そして単独行者と、なかなかの賑わいである。
急勾配の下降は早い。あっという間にみづめ桜に戻ってきた。行きと比べると何だか巨木の枝が白味を帯びている。今日中に咲きだすのだろうか。来週末辺りは丁度見ごろとなっていることだろう。登山口手前の植林帯に降り立つと、ミヤマカタバミは開花し、それと並ぶようにハナネコノメソウが小さな体で思いっきり花を開いて歓迎してくれた。こうして、春の花旅を無事終えたのであった。
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