【熊野街道】渡辺津から二十三王子跡を経て山中渓

2024年04月13日(土) [日帰り]

• GPS: 13:37
• 距離: 66.4km
• 登り: 144m
• 下り: 85m

コースタイム

日帰り

• 山行: 13:31
• 休憩: 0:07
• 合計: 13:38

4:03 スタート地点
6:55 6:58 摂津国一宮 住吉大社
8:04 8:04 反正天皇陵百舌鳥耳原北陵
17:37 17:41 山中渓駅
17:41 ゴール地点

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車

大阪駅から徒歩10分程のカプセルホテルに宿をとり前泊。
帰りはJR山中渓から大阪、さらに大阪から新大阪まで行き、新大阪からのぞみで名古屋。

久しぶりの電車旅で色々と勝手がわからずもたついたが駅員さんに色々教えてもらったり、何よりも乗換案内アプリ、ジョルダンには大変お世話になりました。それにしても車の便利さを改めて実感する旅になりました。あと、いい加減suica買おうと思いました。

※メモ
山中渓駅は無人駅で、自動券売機で名古屋までの乗車券が買えなかったため、とりあえず最大運賃の切符を購入。名古屋で下車後清算しようと、新大阪でのぞみの特急券だけ買い二枚重ねて改札を通ろうとするもNG。特急券区間分の乗車券が必要で乗車前に清算が必要とのこと。窓口で不足分を支払い、乗車券を再発行してもらいました。

※メモ2
新幹線自由席は1号車から3号車。一番後ろでかなりの距離がありました。混雑時新大阪での乗り換え時間が10分では移動時間を含めると工夫しないと難しいと思いました。

コース状況／危険箇所等

●コースの設定
通常の登山ではヤマレコのらくルートを使って計画を立てていますが、今回の熊野街道はその設定がありません。したがって、ほぼすべて手入力でルートを設定しました。参考にしたのは主に以下の二つです。

1．Googleマップ　
　道を拡大すると「旧熊野街道」「熊野古道」「小栗街道」などと表示されます。

2．大阪府の歴史街道ウォーキングマップ熊野街道
https://www.pref.osaka.lg.jp/doroseibi/kakusyusesaku/rekishikaidou.html#kumano
　PDFファイルでいくつかに区分されたマップがあります。

九十九王子（今回は二十三社）の場所も同様ですが、はっきりしない場合はウィキペディアなどで調べました。しかし、そもそも当時の王子の場所がはっきりしない場合が多く、跡地とされている場所も複数あったり、推定に過ぎないものもあります。記録が少なかったり合祀や遷座などされて今となってはよくわからないようです。碑も何もなく、ただGoogleマップにスポットとして示されているだけのものもありました。ちなみに今回巡った中で現存する王子は阿倍王子だけです。

●琵琶ヶ岸懸（びわががけ）について
事前の情報では崩れてはいるものの補助ロープがあり渡れそうだという感じで見ていましたが、現場に行ってみるとそのロープらしきものは支柱となっていた木ごと崩れてしまっていました。従ってなにもなしでは通行不可の状態です。　

写真

4/12 22:29

前夜。久しぶりの大阪。随分様相が変わりました。

4/12 22:58

今晩は人生はじめてカプセルホテルに泊まります。朝が早いので風呂にも入らず就寝しましたが、空調が効いていないのか暑くて寝られませんでした。

4/13 4:04

4時出発。お世話になりました。こんな時間でも人通りがそこそこあるのは都会ならでは。キャッチのお兄さんに「お兄さん、きょうはもうおわりですか？」と聞かれました。今スタートしたばかりです。

4/13 4:07

まずは熊野詣の出発点である渡辺津を目指します。少し繁華街を離れると殆ど人はいません。

4/13 4:26

渡辺津から熊野古道へ。京都から川を下ってここで下船。熊野詣の陸路がここからはじまったそうです。

4/13 4:29

4/13 4:34

坐摩神社行宮。熊野古道第一王子窪津王子社があったとされる場所です。最近新しくなったようですが中には入れませんでした。今日はここを一社目として二十三社目の馬目王子まで辿ります。

4/13 4:47

この石柱は結構な頻度で見られました。

4/13 4:51

二番目、坂口王子跡。朝日明神社跡です。南大江公園の中にありました。

4/13 5:03

今日は大阪の街中をひたすら南下していきますが、時折昔の街道の雰囲気を感じられる時があります。

4/13 5:05

古い建物も点在していました。

4/13 5:17

三番目、郡戸（こうと）王子推定地。高津宮の境内に碑があるはずなのですが、残念ながら早朝のため門が閉まっており中に入れませんでした。

4/13 5:24

4/13 5:29

沿道の桜は葉桜になっていましたが、まだだいぶ花も残っていました。

4/13 5:35

四番目、上之宮王子跡。マンションの入り口横にありました。街道本筋から少し離れています。

4/13 5:51

四天王寺。たぶん有名なお寺のはずですが、今日は時間に余裕がないためスルーします。

4/13 5:52

釣鐘屋。釣鐘を作っているわけではなく釣鐘饅頭という四天王寺の銘菓を作っているそうです。

4/13 5:55

第一王子窪津王子が現在は熊野第一王子之宮として合祀されているとのことで堀越神社に立ち寄りましたが、こちらも閉まっていて中には張ることができませんでした。

4/13 5:57

通天閣が見えました。

4/13 5:58

これがあべのハルカスですね。

4/13 6:08

熊野街道解説板。この後も何度かこのような解説板がありましたが、後鳥羽上皇の熊野詣のことについて書かれたものが多かったです。

4/13 6:17

4/13 6:20

フォントが変わっていました。

4/13 6:23

五番目、阿倍王子。阿倍野王子旧跡とありますが、こちらは阿倍王子神社として大阪府内唯一の現存王子とのこと。恐らくご近所の方々でしょうか、熱心にお参りをする姿が多く見られました。

4/13 6:23

4/13 6:29

急に路面電車の線路が現れました。阪堺電車の線路のようですが、普通に乗用車も通っていました。

4/13 6:41

万代池。

4/13 6:45

帝塚山四丁目からはガチな線路になっていました。路面電車がそのまま乗り入れるのでしょうか。

4/13 6:53

住吉大社。裏側の門から入りました。ここまで予定通りの時間。第1ステージ終了という感じです。すでに脚に張りがありますがまだまだ大丈夫です。一度来てみたい神社だったのでもっとゆっくりしていきたかったのですが、先が長いのでお参りしただけですぐに出発しました。

4/13 7:10

止止呂支比賣命神社（若松神社）。六番目、津守王子があったのは近くの小学校のようですが、こちらの若松神社は合祀されたといわれている神社の一つです。ただ、そのことを示す石碑などはありません。地元の方々が粛々と清掃をされていました。

4/13 7:11

同じ敷地内に高田川部屋が併設されていました。

4/13 7:26

大和川に出ました。これを渡ると堺市になります。

4/13 7:51

大阪刑務所の壁。その向こうにはタワマン。ここを右折します。

4/13 7:53

七番目、境王子跡の碑。公園の向かいにあります。

4/13 8:02

未舗装路がありました。こんな町中にまだこんな道もあるのですね。

4/13 8:11

右へ進みます。

4/13 8:14

歩道橋で国道を渡ると仁徳天皇陵古墳です。日本最大の古墳。ここにあったのですね。

4/13 8:22

明治時代に副葬品が発掘されているようですが、その時に石棺は開けられていないそうです。実際誰の墳墓かは未だ確定されていない模様。

4/13 8:34

大仙公園でトイレをお借りしました。素晴らしくきれいなトイレでした。

4/13 8:35

長閑でいいところです。堺市博物館などもある広い公園のようでこちらもゆっくりしたいところですが、、、。

4/13 8:57

ただ黙々と歩きます。

4/13 9:07

熊野街道は摂津国、和泉国では江戸時代には小栗街道とも呼ばれていたそうです。

4/13 9:11

平成九年にしては新しすぎる気がするが。

4/13 9:17

石津神社。クスノキの巨木が印象的でした。

4/13 9:26

熊野街道、地元の人の認知度はどの程度なのでしょうかね。

4/13 9:40

大鳥大社。こちらもほぼ予定通りの時刻に到着。大体平均時速5kmで歩けているようです。予定では25km地点のはずでしたが、実測では29kmでした。休憩があまりできていないのが気になります。

4/13 9:42

和泉国一の宮。

4/13 9:43

八番目、大鳥居王子は元は別の場所にあったそうですが、遷座されてここ大鳥美波比神社に合祀されたそうです。大鳥神社境内の一番奥にあります。

4/13 9:59

鳳（おおとり）本通商店街。このアーケードを抜けていきました。熊野街道の石碑がありましたが写真を撮り忘れました。

4/13 10:11

こちらのベンチで休憩。エネルギー補給しました。約半分くらい来ました。ここから来た道を引き返すくらいの距離がこの先まだあると考えると気が重くなりました。前を見ましょう。

4/13 10:44

ひたすら住宅街を抜けていきます。

4/13 10:47

ここで今回一番癖のある王子跡に立ち寄ります。

4/13 10:47

九番目、篠田王子跡。かなり変わった文字です。この看板の裏に社があるようですがこの時は気が付きませんでした。

4/13 10:49

後ろを振り向くとこの看板。どういうことでしょうか。ここへ来る手前で警報音がなりました。そんなに大きな音ではなくすぐ鳴りやむのですが、回転赤色灯や、監視カメラのようなものもあり、とにかく落ち着いて見学できませんでした。

4/13 10:56

十番目、平松王子跡。交差点にあります。向かいの公園でトイレ休憩と補給をしました。

4/13 11:07

4/13 11:09

右へ入っていきます。自衛隊の駐屯地があります。

4/13 11:27

この辺りは古い町並みが割合多く残っていました。

4/13 11:33

十一番目、井ノ口王子跡。依然として予定通り。是より南西五十米とあるように、ここにあったわけではないようです。お堂で休憩させてもらいました。

4/13 11:34

隣にある子宝地蔵尊。ここで第3ステージ終了で第4ステージへ。股関節痛や腰痛などはありますが登山の時よりましな方です。

4/13 11:40

Googleマップではここを右へ入っていく道に「熊野古道」と表記があるので行ってみました。もう少し南に途中で行き止まりになっているようですが「旧小栗街道」とある道もあります。

4/13 11:42

途中であぜ道になりましが、無事通り抜けられました。

4/13 11:50

レンガ造りとは珍しい。

4/13 12:00

小学校を回り込みました。

4/13 12:03

4/13 12:04

王子の場所を示すための石碑は初めて出てきた気がします。

4/13 12:06

十二番目、池田王子跡解説板。なおGoogleマップに池田王子跡とあるスポットがありますが、個人宅の庭のようでしたので見ただけで引き返しました。

4/13 12:17

ここで道標に惑わされて線路をわたってしまい、住宅街を少しさまよってしまいました。

4/13 12:26

ひたすら進みます。

4/13 12:40

旧道感あふれる道。

4/13 12:48

ここは地形図ではため池のようですが、現在は埋め立てられて住宅地になっていました。

4/13 12:57

十三番目、麻生川（あそがわ）王子跡推定地。工場敷地内にありますが、東屋があるということは自由に入って見学していいですよという意味かとも思いましたが、外から見学するだけにしました。

4/13 13:02

ため池。ここからため池によく出くわすようにまります。山が近づいていることに気が付きました。

4/13 13:06

そしてこれ、半田一里塚。石柱では「麻生中一里塚」とあります。沼地の中の島のようになっています。

4/13 13:06

解説板。

4/13 13:16

4/13 13:31

ここで街道は阪和線で分断されますが、反対側に続いています。

4/13 13:38

十四番目、鞍持王子推定地正福寺。隣にお堂があります。推定地ですが、それを示すものは何もありません。現在は南近義神社に合祀されているそうです。

4/13 13:39

鞍持王子に関する記述はありません。推定地も色々説があるようです。

4/13 13:42

十五番目、近木（こぎ）王子はここ南近義（みなみこぎ）神社に合祀されたそうです。

4/13 13:45

だいぶ霞んできていますが、二つの王子が合祀されているとの記述が見えます。

4/13 13:47

ここで休憩しようと思っていましたが、しそびれました。予定より15分程遅れました。ここから第五ステージです。

4/13 13:49

Googleマップに近木王子跡推定地とあるスポット付近ですが普通の住宅地でなにもありません。

4/13 13:58

再びため池。ベンチの一つでもあれば休憩しようと思っていましたがありませんでした。

4/13 14:02

十六番目、鶴原王子推定地。貝田町会館前の公園？が一つの候補地のようですが、諸説あるようです。立派な石碑がありますが、熊野街道とは関係のないもののようでした。

4/13 14:23

佐野川を渡る。

4/13 14:32

十七番目、佐野王子跡。公園というには狭すぎる気がしますが、ちゃんと整備されています。

4/13 14:33

立派な石碑もありました。これは裏面の説明文。

4/13 14:33

手作り看板あり。

4/13 14:45

古い石柱などが残る。

4/13 14:50

ここでようやく休憩をとる。なかなか休める場所がなくて辛かった。

4/13 15:05

関空へ続く高速をくぐる。関空って大阪のかなり南の方にあるんですね。ここをくぐればあとひと踏ん張りと思っていたのでうれしい。

4/13 15:14

古い家並み。

4/13 15:18

山々が一層近くに。山中渓はもうすぐそこか。

4/13 15:22

貯水池の間を抜ける。

4/13 15:24

この辺に転がっている石は、かつて何かの石柱として使われていた可能性が高そう。

4/13 15:28

十八番目、籾井（樫井）王子跡。自動車整備会社の先の敷地にありました。ちょうど工事中だったので、作業中の方に一声かけて撮らせてもらいました。

4/13 15:30

雰囲気のある建物群。

4/13 15:34

4/13 15:39

4/13 15:49

じゅん湖を右折。墓地の横を登って行く。

4/13 15:52

十九番目、厩戸（うまやど）王子跡。ここは本筋から少し離れたところにあります。予定より20分遅れ。ここから最終ステージ。

4/13 16:02

ここは紀州街道でもあるようです。

4/13 16:06

信達宿本陣跡。藤まつりが明日から開催されるようですが、、、。

4/13 16:10

もう散ってしまったかと思いきや、まだ咲いてもいないようです。今年はかなり遅いのでしょうか。藤まつりは延期と張り紙がありました。

4/13 16:24

二十番目、信達（しんだち）一ノ瀬王子跡。小さな広場になっていました。

4/13 16:33

JR阪和線をくぐる。これで帰る予定。

4/13 16:35

地蔵道標。

4/13 16:37

あのピークは雨山ではないでしょうか。この後ローソンがあったので最後の補給。山中渓周辺には店はないと思うので。

4/13 16:49

海が見えた気がしました。

4/13 16:53

二十一番目、長岡王子跡。場所は特定できていないようです。すぐ下に和泉鳥取駅、横にはコインパーキング。

4/13 16:55

ここを入って行って、最後の難所に向かいます。

4/13 16:58

非常にいい感じの道になりました。

4/13 16:59

到着。

4/13 17:00

補助ロープがあるということでしたが支柱の樹木ごと崩落していました。写真だと行けそうに見えますが、実際見た感じは無理でした。

4/13 17:00

下はこんな感じです。

4/13 17:01

上へ巻いていたと思われるふみ跡もあるように見えましたが、これも最後は同じ場所を通ることになるので意味なし。撤退です。

4/13 17:05

雨山を望む。

4/13 17:10

二十二番目、地蔵堂王子跡。小さな公園になっていました。

4/13 17:19

二十三番目、馬目王子跡。現在はここから少し離れた場所にある波太神社に合祀され、御神体はこれからいく山中神社に祀られているとあります。ここは急にカーブしている道路脇にあり、横断に注意が必要です。これにて今回予定していた二十三社すべての王子跡巡りを無事達成ということにします。

4/13 17:23

紀州街道の碑。GWはここから紀伊路、大辺路を歩いて那智まで行こうと思っています。

4/13 17:26

山中神社。こちらに馬目王子社とある社がありました。先ほどの説明によるとこの中に御神体の丸石があるということでしょうか。

4/13 17:27

4/13 17:32

山中渓駅。ゴールです。予定時刻通りに到着。最後は意外とあっという間でした。脚の痛みなどがほとんど出なかったのは幸いでした。ここへはあと三回くらいは来ることになりそう。

4/13 17:34

無人駅ですがとてもきれい。券売機もあります。名古屋までは買えないのでとりあえず京都（1620円）まで買おうと思いましたが、なぜか1620円のボタンがない。

4/13 17:42

この後、大阪で乗り換えて新大阪まで行き、のぞみで名古屋まで帰りました。新幹線に乗ったのは20年振りぐらいです。

終盤はペースが落ちている感じがしましたが、歩数はほとんど変わっていませんでした。

撮影機器：

iPhone SE (第2世代) 128GB au Apple

感想

RedLine

GWに熊野古道歩きの続きをやるため、その前座の歩きとして大阪の熊野街道を歩きました。長い距離だったので最後まで歩き切れるか心配でしたが、持病の腰痛や目立った故障もなく、無事山中渓まで歩くことができてよかったです。今回歩いた場所はほとんどが街中や住宅街を抜ける舗装された道でした。古い家々は点在していましたがそれ程多くは見られません。しかし、道には街道の雰囲気を感じられるところもありました。事前に調べたておいた二十三王子社跡地を黙々と歩いて巡り、電車での旅で時間に制約があったためせわしない感じになりましたが、無事歩き切れて達成感はひとしおです。