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記録ID: 67597
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ハイキング
伊豆・愛鷹

愛鷹山麓 大岳ブナ観察山行

2010年06月06日(日) [日帰り]
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yosi-yama その他4人
GPS
05:55
距離
10.3km
登り
1,145m
下り
1,145m

コースタイム

07:05 大棚の滝第二駐車場⇒ 07:40 須津(すど)山荘⇒ 08:35・910m尾根⇒ 08:50・1014mピーク⇒ 09:05・1040m尾根⇒ 09:15 No1観察木⇒ 09:40 No2観察木⇒ 09:55 大岳山頂1262m⇒ 10:05 No3観察木⇒ 10:15 No4観察木(山田岩)⇒ 10:35 大岳山頂(昼食)11:00⇒ 11:25・1040m尾根⇒ 11:40・1014mピーク⇒ 11:55・910m尾根⇒ 12:25 須津山荘⇒ 13:00 大棚の滝第二駐車場
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2010年06月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
国道1号線の静岡県富士市中里西交差点から県道167号線に入り、須津中学校付近から須津川沿いに北に進んで須津川渓谷に入りました。途中にある、大棚の滝第二駐車場に車を置きました。
舗装された車道を、須津山荘に向けて進みました。以前は車で須津山荘まで入ることができましたが、現在は一般車通行止となっていてログハウス風の大棚荘の周囲が整備され、キャンプサイトや水洗トイレなどがありました。
須津山山神社を通り過ぎ、須津山荘の横から歩道に入りました。
桧林の急斜面をジグザグに登って、標高910mの尾根筋に出ました。そこからは尾根を直登して、標高1014mのピークに出ました。広葉樹越にこれから向かう大岳の山容が見えました。アセビが目だった広葉樹林を抜けて桧林を下がりました。標高1040mの尾根にぶつかり下がって行くと、No1のブナの定点観察木がありました。目廻り(地上150cm)1358.8cmでした。緑の葉をたくさん付けて樹勢は旺盛でした。樹齢約108年ぐらいと思われます。周囲に笹が生い茂った岩場を登って行くと大岳手前に、No2のブナ観察木、目廻り146.2cm樹齢約116年がありました。
大きな岩などをかわして標高1262mの大岳山頂に着きました。
山頂は狭く、広葉樹に囲まれ展望がなく、立派な山頂標示板がありました。
ザックを置いて廃道になっている呼子岳への尾根道を下がり、山田岩へ向かいました。途中No3のブナ観察木、目廻り159.3cm樹齢約127年が歩道脇にありました。呼子岳から鋸岳の新緑とアシタカツツジの花のピンク色に染まった山容が見られる尾根を下がった所に、以前から観察していたと言う背丈約1m程に育った二本の実生のブナがありました。残念ながら一本は新芽が出ずに枯れているようでした。コルに下がり登り返して行くと大きな山田岩の横に、No4のブナの観察木、目廻り133.5cm樹齢約106年がありました。花の見頃は過ぎていましたが、アシタカツツジも歩道脇のあちこちに見られました。
すべての観察を終わり、大岳山頂に戻り昼食を採りました。
その後下山を開始して、須津山荘を経て大棚の滝第二駐車場に到着しました。
大棚の滝第二駐車場から舗装された車道を、須津山荘に向けて進む
大棚の滝第二駐車場から舗装された車道を、須津山荘に向けて進む
大棚荘手前の一般車通行止のゲート
大棚荘手前の一般車通行止のゲート
大棚の滝
キャンプ場のトイレ
キャンプ場のトイレ
須津山山神社
須津山荘
無料開放されていて避難所にもなっているようです。
須津山荘
無料開放されていて避難所にもなっているようです。
須津山荘の内部
須津山荘の横の案内板
須津山荘の横の案内板
桧林の急斜面をジグザグに登る
桧林の急斜面をジグザグに登る
標高910mの尾根筋
尾根を直登して、標高1014mのピークを目指す
尾根を直登して、標高1014mのピークを目指す
標高1014mのピークから見た大岳の山容
標高1014mのピークから見た大岳の山容
No1のブナの定点観察木付近の大岳への道標
No1のブナの定点観察木付近の大岳への道標
No1のブナの定点観察木
No1のブナの定点観察木
大岳手前の岩場を登って行く
大岳手前の岩場を登って行く
標高1262mの大岳山頂
山頂は狭く、広葉樹に囲まれ展望がなく、立派な山頂標示板がありました。
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標高1262mの大岳山頂
山頂は狭く、広葉樹に囲まれ展望がなく、立派な山頂標示板がありました。
大岳山頂の廃道になっている呼子岳の警告板
大岳山頂の廃道になっている呼子岳の警告板
廃道となっている呼子岳への歩道
廃道となっている呼子岳への歩道
アシタカツツジの花
アシタカツツジの花
須津山荘の方位盤
須津山荘の方位盤
大棚荘(管理事務所)須津山休養林キャンプ場
開館・業務時間は4月1日〜11月30日
大棚荘(管理事務所)須津山休養林キャンプ場
開館・業務時間は4月1日〜11月30日

感想

初めて山岳会のブナの観察会に参加しました。
日本二百名山の愛鷹山です。
この場合の愛鷹山は愛鷹連峰を指すようで最高峰の越前岳(1,504m)をはじめ、黒岳(1,087m)、呼子岳(1,310m)、鋸岳(1,296m)、位牌岳(1,458m)、前岳(1,336m)、袴腰岳(1,248m)、大岳(1,262m)、愛鷹山(1,188m)の9つの峰からなります。
目的地は定点観測木のある標高1,262mの大岳です。
ブナはホームグランドの天城山にも多く、どんな方法で観察するのか興味津々でした。観察方法は毎年同じ時期に特定した4本のブナの定点観測木の幹の太さを計り、樹勢を観察することでした。観察結果は記録して保存しているそうです。
記録を見せていただくと幹の太さは毎年約1cm程度太くなっているようです。
今回もメジャーを持参し測定しましたが同じような結果になり順調に成長しているようです。今までブナを漠然と見ていましたが、最近樹齢を簡単に知る方法としてブナの直径(m)×250という簡易な算出方法を知ることができましたので試算してみました。「コース状況/危険箇所等/その他周辺情報」に記載の樹齢はこの方法で算出したものです。定点観測木の4本のブナは樹齢が120年前後算出され、概ね算出方法は正確ではないかと思われました。
樹勢の判定は何をもって判断するのかと注目していたところ、新緑の芽吹きが唯一の判断基準のようで、何れも若木で、春先の降雨量が多かった為か芽吹きが旺盛でしたので「樹勢旺盛」と判定されました。しかし、この方法は客観性に欠けるので、正確性を期するのであれば何らかの判断基準が必要ではないかと感じました。
今年は4月になってから、水分を多く含んだ雪が私の地元の天城山では降りました。先日登頂したしたところ天城山の小岳付近の多くのブナは無惨にも枝が折れていまし、情報によると主峰の万三郎岳付近ではブナの幹が多数折れていると言うことでした。定点観測木のある大岳もほぼ同じ標高なのでのブナの枝が折れているのではないかと危惧していましたが、ブナ自体が散在するほどの数で、定点観測木の4本には被害がありませんでした。

今回の山行は4本のブナの定点観測木の観察が目的でしたが、幸運にもアシタカツツジを初めて見ることができました。このツツジは愛鷹山の固有種だそうです。今回の大岳は初登山でしたが愛鷹山へは紅葉の時季に数回足を運んでいます。
アシタカツツジは天城山系で見ることができるトウゴクミツバツジと似ていましたが、花は少し小ぶりでした。
帰宅後調べてみると、「ツツジ科の半常緑樹で樹高は2〜3m程度。大きなものは5mを超えることもあるとか。若枝や葉柄には淡褐色の剛毛が見られ、春葉は長さ1.5〜5僉幅0.4〜1.5冂度。花形は漏斗形で、花径2〜3冂度、雄しべの数が10本。5月頃に紅紫色の花を見せる。」と出ていました。

今回の山行は会の有志が参加した小人数のパーティーで歩行距離も約10キロと短く、標高差が900mと少ないため足がそろい短時間ではありましたが楽しく有意義な観察山行でした。
愛鷹連邦へは裾野市須山、長泉町から入山する人が多いようで今回の富士市側からはマイナーな入山方法となります。
富士市が管理する須津山荘は、残念なことですがあまり活用されていないのではないかと思われます。

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