富士山
- GPS
- 16:00
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,664m
- 下り
- 1,655m
天候 | 晴れ〜下山時雲の中 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
7合目付近から8合目ぐらいまでは岩場が少しあります このルートは後は歩き易い道が多く、小屋も沢山有りますが、 下山時、人が歩く時に立つ火山灰系の土埃はやはりかなり凄いです。 |
その他周辺情報 | 五合目に土産物屋等非常に充実しています。 街まで降りてしまえば、温泉等は河口湖や山中湖周辺あります。 |
予約できる山小屋 |
里見平★星観荘
|
写真
感想
山開きのニュースを聞き、奥さんからも子供の面倒は大丈夫だからたまには行ってくれば、とお許しが出たので、久しぶり…にしてはちょっとキツめそうですがな富士山へと向かいました。富士宮口、須走口からはそれぞれ数度登っているので、今回は未経験の富士吉田口スバルライン5合目から。御来光が見たくて、夜登るのも初めてでした。装備は万全、とにかくゆっくり登ろうと思いつつスタート。
スタート時から、写真を撮っていると、陽気な外国の人の集団が、ライト持ってる?大丈夫?といわんばかりに撮っていた看板を照らしてくれたりしていました。
しばらく森の中を行き、6合目の下で再度彼らにバッタリ。どうも道が良く分からない様で訪ねられたので、GPSのアプリで出した道を示しつつ説明。
彼らは体力があるのかハイペースでしたが、少し行くと休憩を繰り返していて、何度か追いつく事に。ちょっとオーバーペースじゃないかなと思い、差し出がましくも歩き方ペースのアドバイス等をさせてもらっていると、向こうから一緒に行きませんか?と申し出。体力は十分そうだし、装備もまー必要最低限以上はありそう、話しながら登って行きました。男性2人、女性1人、オーストラリアから来て滞在3日目との事。歳を聞いて20そこそこと見た目の印象より全然若かったのに2度ビックリ。
片言の日本語ながら一生懸命勉強して話そうと頑張ってくれるのも嬉しく、日本語講座の様になったり、互いの普段の事を訊ねたり、「富士山のどこが好きなの?」「オーストラリアだとコジウスコとかにも登ったりしないの?」なんて聞いてみたり、しながら若者らしい明るいノリに巻き込まれ楽しく登って行きました。7途中追い抜き追い付きしていた韓国からの気さくな好青年も仲間に加わり、国際色豊かなチームになりました。
徴兵制があるので軍で30kg背負って100km行軍なんて訓練していたけど、3年もしたら体力元に戻っちゃいました、なんて普段中々聞けない体験談を聞いたり、去年富士で風雨に打たれてリタイアでからがら帰ったけど悔しくて装備を整えもう1度、なんて自分にも覚えがある、共通のあるある体験談なんかを共有したり、それぞれ国民性みたいなものが出たりと、仲間が違えばまた山行の雰囲気も違いました。
途中の小屋で土産物を買ってる時も、わざわざ遠くから来てる彼らの為にちょっとサービスをしてくれたり、心温まるやりとりもありました。
8合目下で途中、動けなくなっている登山者を発見。他の日本の登山客らはそれをほっといてどんどん登って行ってましたが、同行の彼らが率先して大丈夫か?と声をかけ状態を聞き、ここに1人で置いていけない、どうしよう、助けを呼びに行かないか?なんてシーンも有り、他のメンバーが着いてて、体力に余裕がある韓国のナムさん、それから自分が上の小屋まで連絡をしに行きました。登山客層も観光地だか山だか微妙で、高山病等でグッタリしてる人も普段数限りなく居たり、どうするべきか結構悩み所で考えさせられるシーンではありましたが、率先して声をかけ面倒見助けようとする彼らの姿勢には心動かされるものがありました。小屋の人が様子見に降りてくれる事になった頃、グッタリしていた人も何とか歩けるまでに少し回復した様で、連れられながらも自力で小屋近くまで歩いて上がって来ていたので、後を託し、我々一向は再び山頂を目指す事に。
時間も使いましたが、8合5尺付近で、御来光。
ここまで、連帯して声かけ励ましあい、星を見て感動に浸り、笑い合いして登って来た我々にもチーム結束間の様なものが生まれて来ていて、皆で感慨深く朝日の昇る様を眺めました。振り返ると、9合〜頂上までビッシリ人。皆御来光の方を向き、神々しさすらある夜明けの景色に、思い思いに歓声を上げていました。
まだ元気そうに見えたものの、オーストラリア組のうち、紅一点のリッキーがこれ以上はもう登るのがツライ、とリタイア宣言。ムードメーカーだったノヴィーも付き添って一緒に下山する事に。ここまで来て勿体無いなあ、とは思い皆そう言ったものの、来年また来てチャレンジする、との事で、じゃあ互いに気をつけて、とここで別れる事に。
9合を過ぎ頂上まであと高度にして30mぐらいか、という所で、オーストラリア組最後の1人も下山宣言。いやいやいやここまで来てそれはない、せめて頂上を踏もう、とナムさんと2人で説得。ここからならトイレも山頂の方が断然近いしさ!と諭してると、気持ちを入れ替え、山頂までは一緒に行く事に。しかし一度決めると彼が一番元気で先に登って行きました。友達が心配だし自分も降りる、との事で、お鉢巡りまではせずに、食事だけ摂って、ここで解散。最後に固い握手をして、互いにここまでの感謝の言葉を掛け合いました。
ここからは1人、多少の疲れ感を覚えつつも、2年ぶりの山頂を自分のペースでゆっくり巡る事に。やっぱり体力落ちてて、高度への順応も完璧ではなく、しんどさはあるものの、剣ヶ峰まで行くと達成感はありました。天気が良いおかげで、富士西麓の山々や南アルプス、遠く北アルプスまで良く見えていました。ああ、やっぱり山はいいなあ、と思いなおしつつ、ゆっくりとした足取りで御鉢を一周。下山にかかりました。
帰りの行程は、何だかとても長く感じられました。ナムさんは去年8合目で風雨にさらされリタイア時、あーもう死ぬかも、最後にトンカツが食いたい、と思った、実際帰宅後食べに行った、と笑いながら言っていましたが、自分は、帰ったら家族の顔が見たい、それからたらふくご飯を食べて、グッスリ心行くまで眠りたい、とそれを励みに、足を痛めない程度にペースを調整しつつも、コンスタントに下れるペースで下山しました。
いつ登っても、下りでウンザリする程長さを感じていたはずですが、何故か不思議なもので喉元過ぎれば何とやら、で忘れちゃうんですよね。周りの人が皆下山ペースが速いので、一体どんな降り方してんだろ、と不思議にはなりました。
5合目には昼過ぎに着。冷たい水を1本グイッと飲んで帰路に。
日頃の事は一切忘れ、山行の心地よい充実感と疲れの余韻だけが残りました。
帰ってから浴びるシャワーが何とも心地よく、その日は気持ちよく、グッスリと休めました。
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