台高山脈縦走(明神岳〜池木屋山)自主山行
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.8km
- 登り
- 1,705m
- 下り
- 1,939m
コースタイム
【7/19(日)】ビバーク地5:30→登山口6:10→奥ノ出会幕営地16:30
【7/20(月)】奥ノ出幕営地5:30→林道(宮ノ谷出会)9:40
天候 | 18日:曇 19日:晴れ 20日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【7/17(金)】台風11号は日本海へ抜けたが、北鎌尾根を断念、台高山脈に変更した。
【7/18(土)】KE号をホテルスメール駐車場に、HA号を木屋谷沿いの林道にデポし、しばらくの林道歩きの後、14:40登山口に到着。
今日は一般道ではないが明神平までの2時間程度の道のり。気持ちのいいキャンプ場での宴会を楽しみにお気楽気分でスタートしたが、登山者がほとんど入っていないコースは、土砂崩れなどで踏み跡もまばら、時々見つけるテープも道案内をしてくれない。
GPSで現在地は把握できても、ザレた急斜面や増水した渡渉ポイントが私らの行く手を阻む。
CLの適切な指示とSLの果敢な前進で突き進むも、2回のロープワークや困難なルートファインディング、股下までの渡渉などで時間を費やし、18:00ついにギブアップ。ワサビ沢手前に見つけておいたビバークポイントまで引返し、19:10悔しい幕営となった。
ビバークとはいっても、テント、食料、水もたっぷりあって、悔しいのは眺めの良いキャンプ場ではないことだけ。但し、靴も靴下もグチュグチュ、足はシワシワ。この不快感は明後日まで続くこととなった。
雨の心配もなく、外で楽しい夕食。食担NOさんの手際よさ、簡単料理にひと手間加えておいしさ倍増。しかも、もっとおいしい料理を作りたいという上昇志向!
明日は振出しに戻り、登山道を変えて明神岳を目指す。
【7/19(日)】4:00起床、手際よく撤収し、5:30出発。2時間以上の急登ののち、8:15稜線に出た。明神岳から続く尾根歩きは、緩やかなアップダウンのあるブナ林のさわやかな道。本来ならルンルン気分のはずだが、一昨日来の混乱と昨日の奮闘で疲労困憊。SLがグングン引っ張ってくれるが他のメンバーはなかなかついて行けない。
明神岳〜赤倉山(コウマタヤマ)〜霧降山(私らはシモフリと呼ぶ)を経て池小屋山に14:15到着。ここから宮ノ谷への急斜面の下降が2時間続いた。グチュグチュの靴とシワシワの足での微妙なバランスを要する急降下はかなりきつい。
16:30奥ノ出会の「キャンプ適地」に到着。沢沿いの平坦地の少ない湿地に何とか2張分の場所を見つけて2日目の幕営。今日も外での楽しい夕食。
【7/20(月)】今日は下山するだけ、温泉が待っている〜。しかし山は最後まで私らに試練を与える。
昨日と同じく4:00起床、5:30出発。今日は奥ノ谷を下り、香肌峡の渓谷美を楽しんだ後、2時間半の林道歩きを我慢すれば温泉が待っている。グチュグチュの靴下を履いて、臭いプンプンでも気分はルンルンでスタートした。
沢沿いの道は高巻きと急斜面のトラバースの連続。がけ崩れが随所にあり、今日もロープが必要だ。際どい渡渉も数か所あったが、NOさんは吹っ切れたようにジャバジャバと沢に入って行った。
それから、ヒルがすごい。足元から、頭から襲ってくる。SLは手首を、INさんは手の指の股をヒルに噛まれた。そしてNOさんはヘソを噛まれた。
食いついたヒルをはがすのは難しい。塩を掛けるとポロリと落ちるらしいが、私がニュージーランド土産の防虫スプレーをかけたら、ヒルはすぐに死んでしまった。私は、このスプレーを顔にかけると唇が痺れてくるのでおかしいと思っていたが、ヒルの死骸を見て、これはかなり危ないと確信した。
非常に困難なコースだが、大滝に虹のかかる風景を見ると「来てよかった」と思う。蛇滝を過ぎて急傾斜が終り、林道手前で2人の男性登山者と出合った。思えばこの3日間、人と出合わなかった。
9:40林道に出て一安心。休憩時にスパッツを外すと、その内側やズボンの下、靴の中にまでヒルが侵入しており、私は思わず叫び声をあげた。
ここからは2時間半の道路歩き。炎天のもと黙々と下を向いて歩き続けた…。
ところが、1時間ほど歩いたところで、INさんとNOさんがヒッチハイクで軽トラをゲット! 親切なおじさんが私ら6人をホテルスメールまで乗せていってくれた。私らは1時間以上も時間と労力を節約できた。INさんとNOさんの女子力はすごい。
今回の山行は、岩稜歩き、渡渉、ロープワーク、ルートファインディング、ビバークと登山の総合力が試されるハードなコースだった。直前の計画変更にも関わらずメンバーの意思統一ができたことが成功の大きな要因だ。そして、会の各講習会で学んだことを実践する絶好の機会となったこの山行で、会の先輩諸氏から教えていただいた知識、技術は確実に実力になっていることが確信できた。(KE)
<コース状況>危険個所だらけ。コースも不明瞭。しっかりとした事前準備と装備が必要。
<特記事項>3日間履き続けた靴下は、1回の洗濯では臭いを消すことができなかった。
第1日 木屋谷川を登り、奥山谷を遡って明神平を目指す。奥山谷は踏み跡が不明瞭で目印のテープも見失ったので、途中に見つけていた幕営適地まで引き返し幕営。この日、3か所の徒渉が楽しかった。
第2日 マナコ谷登山口まで引き返し、明神平方面に尾根道を再挑戦。桧塚奥峰〜明神岳〜池木屋山の台盪殻を縦走して、奥ノ出合で幕営。
第3日 宮ノ谷を下山。水量の多い滝が豪快だ。滝の横を高巻いて下るが危険個所が多い。下るに従いヤマヒルが襲撃してくるのに気づく。登山口に出て、全身を検査。ヒルを見つけて「ヒエ~」と叫ぶ者多し。
登山口から林道歩き2時間のところ、車に同乗させてもらい駐車地点へ。らくちんさせてもらった。
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