八ヶ峰・奥ヶ迫山《関西百名山》
- GPS
- 06:45
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 798m
- 下り
- 799m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
翌日の八ヶ峰はK藤さんとT橋さんが飛び入り参加となった。6:55T橋車、Y本車の2台でS方邸を出発し南丹市美山町知見の八原(やはら)集落の終端を目指した。「八ヶ峰ハイキングコース 山頂まで2.1辧廚琉篤眸弔あり、6〜7台の車を止めることができる。T橋さんを先頭に歩き始めるが旧道なのか作業道なのかが何本もあり登山道がややこしく、迷いながら本道を見つけた。八原には嘗てスキー場がありその道の名残なのかもしれない。歴史を紐解くと若狭国名田庄村の人々が都に出るために盛んに歩かれた道で指導標には“西の鯖街道” と書かれていた。洗掘の進んだ旧道が並行したり交差したりして往時をしのばせるが、倒木が通行を阻み“新道” を行く。P685の西側で登山道が出っ張った処に大野ダムの雨量計があり若丹国境稜線が漸く木の間越しに見えてきた。
知井坂は元々“血坂”と云ったそうだ。源平時代に木曽義仲の武将和田義盛と朝比奈三郎が源頼朝方の北条軍と戦い血の坂道となったのが由来とか。そして峠の少し高みにはお地蔵さんがありその隣にある石塔は新田義貞所縁のものと伝わるそうだ。此処からは若丹国境を東に進む。ブナの林の稜線は紅葉にはまだ早いが少し色づき始めた葉もあるにはあった。送電線が上空を越え鉄塔まで来ると開かれて展望が利き送電線の向こう側にこの後行く奥ヶ迫山が見えた。
もうひと息登って八ヶ峰(はちがみね800m)山頂に達した。2等三角点「八ヶ峰」があり展望が良い。点標の傍らに木柱形の山頂標識があり集合写真を撮った。ここで関西百名山シリーズ恒例のミッションで「青葉山(693m)を山座同定」を行った。青葉山は直線距離で北西23劼糧猜にある。朝は青空だったが冬型の気圧配置となり雲が多くなったが315°の方向にあの特徴的な双耳峰の青葉山を見出した。見ただけで分ってしまいそうな山容で簡単過ぎたので、ついでに
百里ヶ岳の山座同定も行った。「百里四方が見渡せる」のが名の由来の山なので、
百里彼方からも見える筈、コンパスを合わせ73°の方向に存在感のある山を同定した。直線距離で4里足らずなのでしっかり見えた。
冬型の気圧配置になると若狭湾の見える山頂は寒い。風が強く余り長居はできず20分で出発し国境尾根を南東へと進んだ。染ヶ谷分岐を越えた辺りで20名近い高齢者グループに遭遇した。五波峠(ごなみとうげ)からピストンだと云う。我々は五波峠の直前で南西に伸びる尾根に入り奥ヶ迫山を目指した。2.5万図にも登山地図にもルートは記されていない。ミッション2:「P675を特定する」は地形の変化を2.5万図で良く見ながら進まなければならない。枝尾根にさえ入らなければ問題ないが、先頭の高橋さんは要所要所で地図を確認しルートを見定め進んだ。分岐から1.6辧¬昔討淵圈璽を2つ越えた。木の間隠れに八ヶ峰が見えたがP675の直前に樹林の切れ目があり写真に収めることができた。鞍部から70m程登り返してしっかりしたピークを伴うP675の位置を特定することができた。
P675は奥ヶ迫山までの中間点でこの先も明瞭な道は無い。ミッション3:「奥ヶ迫山への道をルートファインディング」は益々重要で枝尾根が微妙に絡み偵察も行って慎重に進んだ。最後は急登となり登り詰て奥ヶ迫山(おくがさこやま702m)に到った。3等三角点「知見」があるが木立で展望は無かった。風が冷たいので東側斜面に隠れるようにして昼食休憩を取った。
此処まで来れば後は八原に下るだけ、14時には下りられるだろうと楽観的に歩行を再開したが試練はこれからだった。北東尾根の分岐点が怪しく偵察を行い、これしかないと下り始めた。二重稜線のように谷を抱き込む尾根の右側は主尾根のようだが送電線の通過する処は左側の方が高く送電鉄塔がありそうだと思い下り始めた。順調に下ったが送電線が直ぐ先に見えた時断崖のような急斜面となり下りることができなくなってしまった。然も送電鉄塔は隣の右尾根の鞍部近くに建っている。見込み違いだった。仕方がないので谷を横断し右尾根に取り付き送電鉄塔に到った。
この送電線は八ヶ峰の西肩を越えていたもので本谷を越えて奥ヶ迫山の西肩を掠めた。P566に乗り上がり先に進むと何とも複雑な地形となり2.5万図の精度では現地の地形が表現できていない。GPSでカンニングをして現在地に確信を持ち予定していた尾根を下りだすが密林に突入して最早歩ける状態では無くなった。石楠花かと思っていたが高橋さんにエゾユズリハであると教えられた。近年の北山は鹿が下草を食べ尽くし何処でも歩けると楽観的に思っていたがこの密林にはお手上げ。標高差はあと180m、独りなら無理に突っ込み下り続けたかもしれないが、皆を激藪漕ぎに巻き込むことはできない。メンバーの引き返そうとの声無き声に押され僕が先頭になり鉄塔まで戻ることにした。
高い所を目指すだけでよい登りは簡単で、原点に戻った。送電鉄塔のある処必ず巡視路がある筈だ。さっき鉄塔の処で上に続く道を見ていたので巡視路だろうと目星を付けて入って行くと果たして右尾根に巡視路らしきものが続いていた。少し登ってトラバース道となり獣道程度に荒れてはいるが暫く行くと本谷に向かう明瞭な尾根に乗っかった。樹林が開けると下の送電鉄塔で更に巡視路が続き、もう大丈夫下れると確信した。谷が近づき、瀬音が聞こえ出した。左手の谷も勢いよく本谷に合流した。橋は見えず渡渉かと思ったが対岸に道はなくやがて本谷が見えるが此方は渡渉できるような水量ではなく心配がよぎるか木陰に隠れた鉄橋を発見した。対岸には林道があり、0.7劼領啼司發で八原の駐車地点に帰着することができた。
北山に藪は無いと安易に考えていたが行く手を阻む藪もあることをまざまざと思い知らされた今回の関西百名山だった。美山自然文化村河鹿荘の温泉に入りT橋車と分れ美山かやぶきの里に立寄り帰京した。
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