ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 6946273
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

まほろば跋渉記#60 南アルプス静寂の展望台 奥茶臼山テレビ平

2024年06月19日(水) ~ 2024年06月20日(木)
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
08:43
距離
15.6km
登り
1,203m
下り
1,210m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
5:01
休憩
0:24
合計
5:25
距離 7.8km 登り 897m 下り 288m
7:46
4
スタート地点
7:50
7:56
43
8:39
54
9:33
54
10:27
10:38
54
11:32
81
12:53
13:00
11
2日目
山行
3:13
休憩
0:01
合計
3:14
距離 7.8km 登り 306m 下り 922m
5:49
44
6:33
6:34
41
7:15
41
7:56
36
8:32
21
8:53
1
8:54
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
しらびそ峠付近駐車スペースに駐車。
南信州遠山郷、しらびそ峠にある尾高山登山口から出発します。
1
南信州遠山郷、しらびそ峠にある尾高山登山口から出発します。
コース全般ほとんど展望はありませんが、シラビソと苔に覆われた南アルプスらしい雰囲気の中を登っていきます。
1
コース全般ほとんど展望はありませんが、シラビソと苔に覆われた南アルプスらしい雰囲気の中を登っていきます。
出発からおよそ1時間半、標高2212.87mの尾高山に到着。樹林に囲まれた地味な山頂ですが、早春の芽出しが特徴的なヤブレガサで新・花の百名山に選定され、地理的には南アルプス主脈から延びる支稜線と南アルプス前衛の伊那山地との接続点になっています。
1
出発からおよそ1時間半、標高2212.87mの尾高山に到着。樹林に囲まれた地味な山頂ですが、早春の芽出しが特徴的なヤブレガサで新・花の百名山に選定され、地理的には南アルプス主脈から延びる支稜線と南アルプス前衛の伊那山地との接続点になっています。
尾高山山頂は展望がありませんが、少し進めば間近に南アルプス主脈の山を拝めます。赤石岳(左奥)から大沢岳、そして兎岳から聖岳(右奥)へと続く立派な山並。
1
尾高山山頂は展望がありませんが、少し進めば間近に南アルプス主脈の山を拝めます。赤石岳(左奥)から大沢岳、そして兎岳から聖岳(右奥)へと続く立派な山並。
尾高山を過ぎると、赤い石が目立つようになります。赤石山脈の由来ともなったこの石は、ラジオラリアと呼ばれる放散虫(プランクトンの一種)の死骸が堆積してできたチャートで、この3000m級の山々も実はかつて海の底だった証でもあります。
1
尾高山を過ぎると、赤い石が目立つようになります。赤石山脈の由来ともなったこの石は、ラジオラリアと呼ばれる放散虫(プランクトンの一種)の死骸が堆積してできたチャートで、この3000m級の山々も実はかつて海の底だった証でもあります。
シラビソ林の中に小さな池を見ると…
1
シラビソ林の中に小さな池を見ると…
まもなくで標高2269mの岩本山。しらびそ峠から奥茶臼までは、前尾高山、尾高山、奥尾高山、そしてこの岩本山と名があるピークだけでも4つ、他にも似たようなピークをいくつも越えていきます。
1
まもなくで標高2269mの岩本山。しらびそ峠から奥茶臼までは、前尾高山、尾高山、奥尾高山、そしてこの岩本山と名があるピークだけでも4つ、他にも似たようなピークをいくつも越えていきます。
出発からおよそ5時間、標高2474.42mの奥茶臼山に到着です。疎らではあるものの樹林に囲まれ、やはり南アルプスらしい素朴で小さな山頂ですが、そこから北へ5分も下れば…。
1
出発からおよそ5時間、標高2474.42mの奥茶臼山に到着です。疎らではあるものの樹林に囲まれ、やはり南アルプスらしい素朴で小さな山頂ですが、そこから北へ5分も下れば…。
突然目の前がぱぁ〜っと開け、前茶臼山の丸い頂を向こうに望む小さな平場に飛び出します。
1
突然目の前がぱぁ〜っと開け、前茶臼山の丸い頂を向こうに望む小さな平場に飛び出します。
奥茶臼山周辺はかつて大規模に伐採され、1980年代ここには大きな飯場がありました。宿舎2棟にトイレや食堂棟まであり、ここから遥か下の地獄沢林道まで約2kmの運材用索道が延びていたといいます。今は当時の賑わいがうそのように静まり返り、散乱する残骸だけがその名残をとどめます。
1
奥茶臼山周辺はかつて大規模に伐採され、1980年代ここには大きな飯場がありました。宿舎2棟にトイレや食堂棟まであり、ここから遥か下の地獄沢林道まで約2kmの運材用索道が延びていたといいます。今は当時の賑わいがうそのように静まり返り、散乱する残骸だけがその名残をとどめます。
そんな草原の片隅に佇むのがこのテレビくんで、ここがテレビ平と呼ばれる所以です。
1
そんな草原の片隅に佇むのがこのテレビくんで、ここがテレビ平と呼ばれる所以です。
なんとも愛くるしい姿に心惹かれます!
1
なんとも愛くるしい姿に心惹かれます!
テレビ平からは赤石以北の南アルプス主脈の盟主達を一望します。
1
テレビ平からは赤石以北の南アルプス主脈の盟主達を一望します。
左が日本第二位高峰・北岳(3193m)で、右は2014年の標高改定で北アルプスの奥穂高岳と並んで日本第三位となった間ノ岳。
1
左が日本第二位高峰・北岳(3193m)で、右は2014年の標高改定で北アルプスの奥穂高岳と並んで日本第三位となった間ノ岳。
南アルプスらしい大きな山体は、左が荒川三山の悪沢岳(3141m)・中岳・前岳、右が赤石岳(3120.5m)。
1
南アルプスらしい大きな山体は、左が荒川三山の悪沢岳(3141m)・中岳・前岳、右が赤石岳(3120.5m)。
一方、北西方向にはおよそ100km離れた北アルプス槍ヶ岳(3180m)と奥穂高岳(3190m)の姿が。
1
一方、北西方向にはおよそ100km離れた北アルプス槍ヶ岳(3180m)と奥穂高岳(3190m)の姿が。
夕刻、槍穂高が茜色に染まる頃、眼下の街にポツポツと明かりが灯り始めます。
1
夕刻、槍穂高が茜色に染まる頃、眼下の街にポツポツと明かりが灯り始めます。
中央アルプスとの間には、伊那谷の夜景が広がります。
2
中央アルプスとの間には、伊那谷の夜景が広がります。
伊那谷南部、ひときわ明るい夜景は飯田の街。
2
伊那谷南部、ひときわ明るい夜景は飯田の街。
翌朝、今度は南アルプスの山々がオレンジ色に染まります。
1
翌朝、今度は南アルプスの山々がオレンジ色に染まります。
前茶臼山の大崩壊地。南アルプスを縦走されたことのある方なら、おそらくみんな目にしているはずの大崩壊地。本当は前日あの縁まで覗きに行きたかったんですが、のんびりしたい気持ちには勝てずまたの機会に(笑)。
ちなみにあの大崩壊地が縦走路からどんな風に見えるのか興味ある方は、動画の最後の方をご覧いただければと思います。
1
前茶臼山の大崩壊地。南アルプスを縦走されたことのある方なら、おそらくみんな目にしているはずの大崩壊地。本当は前日あの縁まで覗きに行きたかったんですが、のんびりしたい気持ちには勝てずまたの機会に(笑)。
ちなみにあの大崩壊地が縦走路からどんな風に見えるのか興味ある方は、動画の最後の方をご覧いただければと思います。
ゆったりとご来光を仰ぎ、テレビ君に別れを告げて前日辿った道を戻ります。
1
ゆったりとご来光を仰ぎ、テレビ君に別れを告げて前日辿った道を戻ります。
予定していた深南部には登れなかったものの、学生時代の思い出に浸りながら十分に南アルプスを堪能できた奥茶臼山でした。
1
予定していた深南部には登れなかったものの、学生時代の思い出に浸りながら十分に南アルプスを堪能できた奥茶臼山でした。

感想

南アルプス南部の盟主・赤石岳の西方、南アルプス主脈の大沢岳から北西に延びる支稜線上に位置する奥茶臼山。山頂は樹林に囲まれ登る人も少ない地味な山ですが日本三百名山に選定され、山頂から少し北へ下った通称・テレビ平と呼ばれる平場からは、間近に南アルプス、伊那谷を挟んで中央アルプス、遠くは北アルプスまで望む大展望が広がります。当初は南アルプス深南部の山を登る予定だったのですが、急遽予定を変更して訪れた奥茶臼山で南アルプスの名峰たちを心行くまで眺めます。


お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:111人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら