雪彦山 - ハードな岩登り & 久しぶりの道迷い
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 03:58
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 1,379m
- 下り
- 1,379m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・大天井岳への鎖場はとてもハードですが、しっかり鎖やロープを使えばなんとかいけました。 ・雪彦山〜鉾立山〜ジャンクションピークまでは緩やかで歩きやすいです。 ・虹ヶ滝付近でコースが破損し、沢を下りていくと行き詰ってしまいました。標識もあってないようなものでした。 |
写真
この後、ずっと「これ以上岩場があると体力的にキツイな。雨降ったら嫌だな」ということを考えていました。実際は、全くきつくなかったのです。
この先は行けそうになかったので左手の方向へ迂回、しかし降りれど降りれどどんどん進めそうなルートが無くなります。
ついに崖っぽいところまで来て、左手の岩はないが登れないような急な坂に目を付けました。直では登れませんが、少し戻れば上手いこと登れそうだと推察。行ってみると、わずかに細い登山道が見えました。
装備
備考 | 梅雨の時期に登るものではなかったですね。雨の心配をしないといけないので。 |
---|
感想
先に「とんがり山」を登ったので登山開始時間が12時半過ぎになってしまいました。
雪彦山を登って思ったのは、今まで登った中でも1,2位を争うぐらいきつかったです。キツイ要因は、序盤の岩登り、後半の沢下り。今回の基本ルート以外にもさらに上級者向けのルート(地蔵岳を登るもの)もあると聞いて、今の自分では絶対無理だなと思いました。ロッククライミング用のルートなのかもしれませんね。次行くときはヘルメットも買って持っていこうと思いました。
雪彦山がどの部分なのかについては、いろんな定義があるそうです。
・国土地理院「三辻山を"雪彦山"として、二等三角点を置きます」←二等?四等三角点だったような。
・登山案内「「大天井岳」、「不行岳」、「三峰岳」、「地蔵岳」等の岩峰から構成される「洞ケ岳」の最高峰である「大天井岳」(標高811m)が雪彦山」
・旧夢前町「「洞ケ岳」 (811m) 、「鉾立山」 (950m) 、「三辻山」 (915m) の総称が雪彦山」
・昔「周辺の明神山、七種山を総称して雪彦山と呼びます」
いろんな解釈があるんですね。
雪彦山、何がキツイのか、順を追って説明します。
まず、登山口からみえた風景がキツイ。今までに見たことがない岩場、その物量。この日の前日に登った「七種山」「明神山」とは比較にならないほどのハードさでした。序盤はトレッキングポールも使いながらヨイショヨイショと登ることができましたが途中からロープ&鎖の連続でトレッキングポールが使えない状況になります。まさに崖を登っていく感じでした。途中でギブアップなんてできませんので、必死に食らいついて登り続けました。
この時期だと雨の日が多いので、あまり鎖場を行くのは安全とはいえないですね。今回は手袋を持参していたので滑ることはありませんでしたが、手袋をしても濡れてしまったためにグリップ力が落ちていることは否めませんでした。やっぱり春や秋に行った方がいいですね💦
「出雲岩」をはじめとした巨岩にも圧倒されました。落石注意と書いてありますが、これヘルメットしてても押しつぶされるんじゃないかというような岩ばかり。こういう巨岩の近くを通るのもいいですね。
大天井岳以降も急な岩場が続くものと思っていたので、水分や食料をセーブしながら登っていましたが、割と雪彦山山頂〜ジャンクションピークは緩やかな普通の登山道でした。少し気を緩めてオニギリ🍙を頬張りました。山の上で食べる食事は格別ですが、この山では「無事下山できるのか」という不安が入り混じってました💦
ジャンクションピーク(942m峰)の分岐付近からの眺望は今までのキツイ岩場登りの疲れを吹き飛ばすほどの美しさでした。近くの山々の輪郭がくっきり見え、さらには遠くの海まで見ることができて感動しました。海に近い低山からは海や付近の集落しか見えませんが、雪彦山からは様々な高さの山が見渡せ、さらには海と島々もくっきり見えるのが良いです。これを見るためだけに登るのも良いかもしれません。
ここから沢に沿って降りていきます。まずナメ滝の場所が地図のと違っていて混乱しました。全然違う!実際のナメ滝は一つひとつはそう大きくないのですが、段々に滝が形成されていて、下山しながら見下ろすことができました。
ここまでくると「難易度高いのは最初の岩登りだけで、後は比較的楽だったな」と楽観的になりました。
ところが、虹ヶ滝付近に差し掛かると、道が不明瞭になりました。
沢を渡るのか?
ルートが示す先には道は消えてるけど、このまま進んで良いのか?
もしかしたら大雨の影響で土砂が崩れてしまって道が消えた可能性はありますが…。こういう時に限ってスプレーで描かれた方向指示は全くなく(普通の山でしたらピンクテープ)。GPSもズレていて残るは自分の感覚が頼りです。
沢に沿って降りていきましたが、がむしゃらに下りることはしません。必ずピンクテープのようなものの有無を見たり、踏み跡があるかを確認します。「それらしきもの」が見えなくなったので、かなり焦ってしまいましたが、とりあえず愚痴を垂らした後、来た道を戻ってみます。「もしかしたらこの崖を登るのか」と見上げた先にあるのが本ルートでした。ということは、どこかに人が通れるようなルートがこの地点から見えないだけで戻れば見えるかもしれない。通過したときは「通れない」と思っていたところが実は通れるとわかり、沢を渡ると踏み跡を発見。なんとか登れる見込みが出てきました。この点も雪彦山の難易度の高さ(初心者からしたら)なのかなと感じました。ガチガチに整備された明神山と較べると、雪彦山はポジティブに考えると「あまり人の手を加えない自然そのもの」なのかもしれません。
本ルートから進むと分岐がみえ、本来通るはずだったルートもみえました。一体どういうことなのか確認しに戻ると、道がなくなっていて沢を渡らないとたどり着けないようになっていました。標識も向こうからは見えないし、もしこの標識が見えていたら迷わずに行けた可能性は高いです。この点は僕の注意力(集中力)が足りていなかったと思います。
午後4時を過ぎてあたりも暗くなってきて不安感はピークになりましたが、なんとか計画ルートと合流し下山することができました。自分にとってとてもハードな山行となりましたが、こういう経験もしていきながら少しずつ成長していかないと登りたい山も登れないのだろうなと思います。
正直登山中は「もう2度と来たくない」と呟いてしまいましたが、今は「次はもっとしっかり準備して気候と天気が安定した時期に登ってみよう」という気になりました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する