恋ノ岐川
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 1,579m
- 下り
- 1,537m
コースタイム
10月14日4:00起床6:40BP-10:10/40mナメ滝下-11:50登山道(Co1,900m地点)12:15-12:48平ヶ岳13:00-17:00鷹ノ巣登山口P
天候 | 13日曇り時々雨。夕方より晴れ。 14日晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
鷹ノ巣登山口Pにはきれいなトイレ1基あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
温泉は銀山平温泉白銀の湯 10:00 〜 20:00 (最終受付 19:00) 650円 http://www.city.uonuma.niigata.jp/kankou/onsen/spa_shirogane.html 夕食は赤城高原SA。レストランは高い。フードコートは安いけど味も相応。 |
ファイル |
非公開
7012.xls
計画書
(更新時刻:2013/10/08 13:54) |
写真
感想
この3連休、週半ばに台風(〜熱低)が通過。
その後シベリアに発生した低気圧から伸びる
前線が金曜日に新潟付近を通過。日曜日夕方には
大陸から移動高がやってくるが、それまでは、
500hpaで−6℃の寒気が南下し、冬型の気圧配置。
少なくとも稜線は荒天必至。特に東北、上越は
他地域に比べて回復が遅れそう。
今回は2泊3日の計画だが、1泊でもギリ実施可能。
しかし、1日ずらして日月2日での実施とした場合も、
日曜日は昼過ぎまではぐずつき気味だろう。
この点、代替計画としてあげた南紀であれば、
連休全日の好天が約束されている。難点は渡渉系の
沢なので、季節がらかなり寒い。メンバー間の
装備にも差がある。
打合せの中で分かった、メンバーそれぞれの
奥只見、平ヶ岳、恋ノ岐川への憧憬の念。
というわけで、1日出発を遅らせて土曜日夕方発、
現地判断で遡行実施。増水等で遡行困難の場合は、
近場尾瀬の根羽沢大薙沢へ転進するとの最終判断とした。
というわけで、奥只見。
山を始めて10数年が経つが、恥ずかしながら1度も
この地を訪れてなかった。何しろ遠く深い。あの
ドコモでも殆ど電波入らない土地らしい。
土曜日の東京は10月に入ったというのに、連日暑く、
これから悪天極寒の地に向かうとは思えない牧歌的気分。
登戸で集合し2台の車で出発した。土曜日夕刻という
山ヤとは無縁の環八は予想以上の渋滞。関越練馬まで
1時間半もかかってしまった。
水上に達する辺りから雨が降りはじめ、湯沢に入ると、
雨脚が強まり不安になる。
季節がら、コシヒカリの新米を食べたいと思い、
六日町ICで降りてご飯。新米ではないような味
だったが、まぁそれはともかく、小出IC付近の
コンビニで食料調達、一路奥只見へ。
奥只見の表玄関?銀山平まで30kmくらいあるが、
奥只見シルバーラインなるバイパスがあり、これで
一気にショートカットできる。この道、殆どが
トンネルで内部は岩面がむき出しになり、染みだしで
路面は殆ど濡れている。私が、一般道で潜ってきた
トンネルでは最大の規模。そのハンパない異空間ぶりが
誰も知らない土地、現実社会から隔離された世界へ足を
踏み入れる感覚で、半ば興奮状態となる。
トンネル内部で右折して外に出ると、そこは銀山平、
予想以上に大雨だ。そこから平ヶ岳登山口の鷹ノ巣まで
約30km。普通の道なら30分だが、奥只見湖岸につけ
られた道は地形に沿って蛇行を繰り返す。また、雨で
増水した沢水は特に排水管も設置されず、道路の上を
流れている。そこらじゅうに「沢水注意」の看板があり、
沢山の沢を拝めるのは嬉しいのだが、ところどころ
結構な増水でビビる。そんなこんなを90分で鷹ノ巣
登山口へ。16時に登戸を出発して結局23時近くになって
しまった。
シルバーラインからの50km、国道なのに1台の車
とも合わなかったが、この登山口には10台前後の車が。
さすがは百名山。やるね。
車内で軽く宴会して、2台の車に分乗して就寝。
奥只見に足を踏み入れた感動で、入渓するまでの
感想が長くなり過ぎた。
黒部ダムの負けずの難工事と言われた奥只見ダム、
シルバーラインの歴史に興味ある方は、ウィキペディア
http://p.tl/aTd7
でチェックしてください。
こっちはさらにマニアックで熱い
http://yamaiga.com/road/okutadami/
さて、前夜通過した恋ノ岐橋で覗き込んだ限り結構
増水していたが、明日の朝判断と言うことで、1泊2日の
強行軍となるので、朝は5:00に鷹ノ巣を出発し、
1台の車で恋ノ岐橋へ。昨夜から2台の車が停まっている。
前日から入渓したのだろうか。
水量は昨夜より減水している。この後も降雨の
可能性もあるが、大増水はないとの判断で6:30前に
入渓。遂に恋ノ岐川に足を踏み入れる。
恋ノ岐川、何と甘美な響き。
沢を始めて暫くしてから知ったこの沢、そして
100名山ハンターには外せない平ヶ岳。でも、沢の
ガイドブックとエアリアのCTを合計すると、合計
20ン時間。1泊行程だとやや厳しい。平ヶ岳PHは
諦める覚悟で遡行を開始。
恋ノ岐川は基本河原歩きの沢。小滝程度の登りと
釜、瀞のへつり。登攀や淵の泳ぎはない。2日間で
出したのはお助け紐1回。持参した30mロープ×2本は
未使用(厳密にはBPで使用)。
歩きは1時間半から2時間に1回休憩を挟み紅葉に
彩られた渓相と遠くの山肌を満喫しながらの歩行に
終始する。
水は透き通り、沢山の魚影が颯爽と我々の前を踊る。
天気は曇り。時折青空が顔をのぞかせる瞬間もあるが、
小雨がぱらつく時間の方が長かった。紅葉がピークで
あったこともあり、十分感動的であったが、これで
青空だったらと想像すると少々悔しい気持ちも残る。
途中2人組を抜き、単独の人に抜かれた。今日は
3パーティかな。
テンポよく歩けたこともあってか、CTより大幅に
早くBPのオホコ沢出合へ到着した。まだ12時過ぎだ。
事前の情報では、オホコ沢上部はテン場が限られて
いるようだが、2日目は相当の長距離行動となる予定なので、
オホコ沢上部へ足を進める。
出合から5分で2ヵ所。40分のところで右岸高台に1ヶ所。
そこから更に5分強の河原に1ヶ所。この河原、増水には
耐えられる術もないが、平たく整理され良さげだった
ので、天候回復傾向から問題なしと判断し、ここで
行動終了。13:30頃。
なお、更にここから上部にもBPが点在しているが、
基本2テンレベル。
寒い中皆で手分けして薪拾い。沢上部なのでなかなか
見つからなかったのと、すべて沢水や雨でずぶ濡れ
だったが、そこはこの1年の経験でカバー。すべて
濡れている木でも、いや濡れている木の方が長持ち
焚き火にしやすい。
寝床は今回は寒いのでタープを止めてポットラック
外張り。これ、フロアがないので、沢泊まりに最適。
4〜5人用で700g台という軽さ。何よりテントは暖かい。
はるさん、らっきー、食事番長2人の夢の競演で美味
しいつまみと食事を愉しんだ。見上げると空には
沢山の星、近くには共に歩いた仲間。奥只見の沢に
身を委ね、空を見上げて、語らうひと時、寒いけど、
あー、幸せ。。。
翌朝は4時起床。快晴だが気温は零下。凍りついて
バキバキになった沢装備、ハーネス、そしてネオ
プレーンのタイツに身体を通すのが泣くほど辛かったが、
時間はない。それでも出発は6時間半前。やや遅れる。
(正直寒すぎた)
昨日のハイペースでやや甘く見ていたが、2日目、
思ったよりハイテンポで進まない。地形図を見ながら「
まだここかぁ」とか言ってる。魚影が濃いのでイチイチ
はしゃぐ。釣竿持ってこなかったらっきーを散々
いじっていたら、突然手づかみで確保して面目躍如。
もちろんリリース。
40mナメ滝を快適に登った後、Co1,800mの二俣
らしきところ、3m小滝下で左手の踏み跡に入る。
途中から薮コギ。超密ではなかったが、それなりに
手ごたえのある力強いヤブのパンチやキックに
やられること30〜40分、結局Co1,900m付近の登山道へ
出た。予定より右手の尾根に乗ってしまったようだ。
装備を解除して時刻は12時過ぎ。このまま平ヶ岳
PHするとCTどおりならヘッデン確実。CT×7〜8割で
ギリ残照下下山。皆の希望を聞いて、PH決定。
登山道に荷物をデポして空荷でピークを目指す。
池ノ岳の湿原は草紅葉と周囲の山の展望が素晴らしい。
ゆっくり休んで珈琲でもいただきたいところだ。
飲めないけれど。
池ノ岳からはCT40分のところ15分で平ヶ岳の
ピークへ。日帰りと思わしき下山者とすれ違う。
(その後、下山途中でテン泊装備の登山者と数名
すれ違ったが、当日下山組では一番遅いPHだったようだ。)
三角点は樹林の中だが、付近からは尾瀬の山々、
上越の山々を拝むことができる。名前の凡庸さ
からは想像できない素晴らしいピークだ。
時間が遅いこともあり展望独占。
時間もないので、後ろ髪引かれつつ記念撮影して
とっとと下山。12分で池ノ岳に戻り、ザックデポ地点へ。
そこからCT4時間30分の下山路を3時間で歩き、
17時に下山。ヘッデンいらずで間に合った。
下台倉山から鷹ノ巣の尾根はなかなか魅力的だった。
歩き通しで歩きまくった恋ノ岐川、そして平ヶ岳
PHにこれまた長〜い下山。秋に持って来いの逍遥の
沢旅、今年の泊まり沢を締めくくるに相応しい1本と
なった。
歩きまくりはシンドかったが、次、機会があれば、
2泊行程で、竿持参としたい。
帰り。
鷹ノ巣かららっきー号で恋ノ岐橋に戻り、
シルバーラインを戻って、現実世界に帰還。
大した渋滞もなかったのに17時下山で帰宅は24時過ぎ、
幸せと疲労感に包まれながら、「何もせずに眠る眠る〜」
ありがとう、奥只見。
お気に入りの山です。約1カ月前に、炎天下をふらふらになって歩いたのが遠い昔のようです。すっかり、草紅葉が見事ですね。
前回、天候事情で湿原どまりとしたので、是非リベンジしたい!それにしても「恋ノ岐川」素敵な響き。
ところで、奥只見、この時期だと新蕎麦のタイミングだったのではないかしら?
popotanさんも行かれてましたね。
是非次の機会は恋ノ岐川から行ってみてください。歩き渓なので、体力さえあれば大丈夫
食事ね〜地元で済ませたかったのだけど、下山が17時で、メンバーの終電もあって、急いで食べられるSAになってしまいました。
また、次の機会は地元で美味しいご飯をいただきたいです!
すばらしい日々
ですね、やっさん!
スゴイスゴイ。
よくあのワンフレーズだけで分かったね。
何だか嬉しいです。ありがとう。
そんなわけで、今夜はユニコーン聴いてます。
美しい沢、山、旅には素晴らしい音楽(と酒)が
マッチするね〜
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