大無間山
- GPS
- 15:08
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 2,398m
- 下り
- 2,395m
コースタイム
- 山行
- 13:04
- 休憩
- 2:04
- 合計
- 15:08
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
GW前半はあまり好天の日がなかったが、折角の長期連休なので、普段の週末では中々行くことのできない難易度高めの山を登ろうということで静岡の二百名山、大無間山を登ることにしました。
ルートについては悩んだあげく、難易度高いとされる田代からのルートを選択。理由はもう一方のコースより距離が短かったからなのだが、後で知ったがYMAPの地図にはないが県道60号を北上し畑薙第2ダム手前の明神橋から小無間山目指すルートもあり、最近はそちらから登る人も多いらしい。(見た所駐車スペースがわからなかったけど路駐するのかな?)
登山計画をたててみると、歩行距離や高低差は昨年登った朝日岳や和名倉山よりやや険しいという感じだった。早朝から登坂開始すれば日帰り登山も余裕だろうと思っていたのだが・・・山の険しさというのは歩行距離や高低差に比例するもんじゃないということを、この後思い知ることになった。。。
さて、この山は登山口までのアクセスもめちゃくちゃ遠い。公共交通機関を使うなら大井川鉄道終点の井川駅からバスが出ているが、神奈川からだと移動だけでほぼ1日かかる。なのでマイカーを使うことにしたが、車でも新東名の新静岡ICから山道を超えて2時間弱かかる遠さだ。SAで仮眠をとって深夜に登山口へ向かう。途中シカやアマグマ(?)が出てきてビビりながらも登山口のある諏訪神社に到着。近くに”てしゃんまくの里”というのがあり、駐車スペースがあるのだが登山者の長時間駐車は厳禁ということで、奥の諏訪神社の臨時駐車場に向かう。この神社への道がまたわかりにくい。井川方面からくる場合、南アルプス井川オートキャンプ場の手前の商店の脇を左に入り、民家の脇の細道を入っていくと神社にたどり着く(Googleマップで見ても道が載ってないが、航空写真で見るとなんとなく道らしき木々の隙間がわかる)。神社手前の左側にブロック塀があり、その脇、7〜8台縦列できそうなあり、そこに駐車した(他の車はなし)。脇に駐車場までの案内図があったので写真撮ってきたが、駐車場に着いてから案内図見せられてもなぁ・・・。
時刻はAM3:00。夜の神社は街灯もなく車のライト消すと真っ暗闇でなんか怖い。ナイトハイクの経験はあるが、これまでは月夜で明るい夜だった。今回は本当に真っ暗の中の登山になる。ヘッドランプを装着し、神社に手を合わせてから登坂開始する。最初の目標の小無間小屋までは約1000m標高をあげる。これだけで普通の登山くらいあるが、ここでは全行程の約1/3。前日の雨で落ち葉が濡れて滑りやすいが全般に歩きやすい道だった。小無間小屋に着くころにはすっかり夜が明けていた。先が長いので小屋で少し長めの休憩をとる。小屋は外観は古そうに見えますが中は掃除も行き届いていて、泊っても快適に過ごせそうです。
ここから先のルートは破線ルートで危険度も上がるので慎重に進む。まずは鋸歯と呼ばれる急峻なアップダウンの連続。誰がつけたのか”無間地獄”という別名がついており、実際に通ってみて言い得て妙だなと思った。ただ、往路では体力にも余裕があり地獄とまではいかなかったのだが、復路で本当の地獄を見ることに・・・。
朝から小雨模様だったのだが、この時間帯は晴れ間も出て、この先向かう小無間山や大無間山へと続く尾根、そしてなんと富士山も見ることができた。事前予報で眺望は全く期待してなかったので、これはラッキーだったΣ(・ω・ノ)ノ!しかし晴れたのはこの一瞬で瞬く間に白いガスが上がってきた。
鋸歯を通り抜けると、2つ目の難関の崩落地が見えてきた。周りがガスに包まれてるせいで、谷底は見えず吸い込まれそうな恐怖感を覚える。ロープは新旧4本ほどある。新しいのは一般の登山者の方が残置してくれたものらしい。ありがたく使わせて頂きます!今回、ここを登るにあたって登山用スリングとカラビナを組み合わせた簡易ハーネスを持ってきた。Youtubeで紹介されていたもので、今回初めての出番となる(作り方や装着方法は”簡易ハーネス"で動画検索するとたくさん出てきます)。ロープをしっかりつかんで登れば行けそうな気もしたが、そこはソロ登山、安全には気を使っていきたい。ロープの1本にハーネスのカラビナを付け、崩落地に取りつく。これで少なくとも谷底まで滑落する心配はなくなった。それでも登る足元からパラパラ小石が崩れる音を聞くと緊張感も増してくる。スリップに注意しながら、なんとか登りきることができた。
崩落地を過ぎると最後の難関、小無間山直下の急登が始まる。傾斜もすごいが目印も少ないので、どこが正規のルートなのかわかりにくい。とにかく頂上を目指してホールドできそうな場所を選びながら登る。古木や脆い岩を掴むと容易に折れたり崩れたりするので、神経使う。30分ほどでようやく小無間山に到着。体力もそうだが精神的にも消耗するルートだった・・・。
ここから大無間山まではアップダウンがあるが、道は歩きやすい。頂上が近づくにつれ残雪が目立つようになってきた。やっぱりあったか・・・多少藪漕ぎすれば雪のないルートを選んで登ることもできそうだったが、雪は結構締まっていたのでチェーンスパイクを装着して雪の上を直進することにした。頂上直下の最後の登りで、この日初めて、他の登山者の方とすれ違った。お話を聞くと明神橋から登ってきたという。所要時間を聞くと5時間半くらいとのこと。自分はここまで休憩入れて7時間半かかっている。健脚そうな方だったので、標準タイムより早かっただろうとは思うが、後で調べると距離も高低差も明神橋からのルートの方が少ない。鋸歯や崩落地がないことを考えれば、同じ体力なら田代からより登るより所要時間は少なくて済みそうな気がした。まあ今更ですけど・・・。
雪の斜面を登り切ってようやく大無間山山頂に到着。幸いなことに山頂周辺には雪がなく、腰を下ろして休むことができた。時刻はAM10:30。他の登山者はいない。とりあえず明るい内には十分下山できそうだ。早く出発した甲斐はあった。
山頂を満喫して下山を開始する。下山途中にさらに数組と登山者とすれ違う。天気悪いので最悪、登山者は自分1人だけでは?とも思ったがちょっと安心。登りで結構体力を使ったので小無間山へ向かう道でもペースが上がらない💦。問題は小無間山から先の難所3つ。まずは小無間山から急下り。登りより下りの方が怖い。おまけに下りのルートがわかりづらく、途中で確認したらコースを大分右に外れていた。YMAPなかったら知らずに谷底まで下りてしまっていたかもしれない。危ない危ない(・.・;)。登りと変わらない時間を要して崩落地に到着。ここも下りの方が怖いな・・・ハーネスをロープに結んで慎重に下りるが、油断すると即スリップしそうだ(;゜Д゜)
崩落地をなんとか越え、鋸歯にとりつく。アップダウンを繰り返しながら「ここ、こんなにキツかったか?」と思う。体力消耗した復路で地獄を見た気がした。
無間地獄を乗り越えようやく小無間小屋まで戻ってきた。時刻は15:30。当初予定では下山してるハズだったが、見通しが甘かったか・・・・(´-ω-`)。ここからは危険個所はないが1000mの下りがある。膝が悲鳴を上げ始めてきたので、1000m下りはなかなかキツいが、日暮れまでには十分時間があるので膝をいたわりながら下山を開始。途中雷段という場所で分岐を間違えるハプニングがあったが、なんとか18時過ぎに下山。あんなに早く出発したのに気づけば夕暮れ間際・・・。"(-"""
今回の登山は距離や高低差だけで山の険しさを量ってはいけないという教訓を得ました。怪我なく下山できて良かった!とにかくスゴい山でした。
二百名山(19)
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