爺ヶ岳→鹿島槍ヶ岳


- GPS
- 16:32
- 距離
- 23.7km
- 登り
- 2,450m
- 下り
- 2,447m
コースタイム
- 山行
- 3:47
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 3:58
- 山行
- 5:21
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 6:52
天候 | 1日目 曇り 2日目 朝晴れ→次第にガス 3日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
信濃大町→扇沢 バス バスは満席になると増便が手配されていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
概ね良好 注意ポイントには看板設置有り |
写真
感想
8月の三連休、気がつくと予定は入っていなかった。むむ、どうする?今更、宿は取れないだろう…。
SNSで、種池山荘のピザを知る。お、なんか楽しそうじゃん?案の定、空室は無い。試しにアクセスを調べ、しつこく空室状況を確認しに行く…。おおお!空いた!土曜日の種池山荘、そして日曜日の冷池山荘!!ありがとう~、お昼の冷やし中華そっちのけで必死に予約!!
さて、宿は確保した。あとは当日移動か?前泊か?当日移動だと登り始めは10:00過ぎ、種池山荘に16:00位には到着できるだろうが、うーん…。松本で前泊を探すと、いつもの宿が空いている。あぁ、奇跡だ、行こう、前泊で行こう~!!
金曜日の夜のあずさは遅れた。もう、これでもかというくらい遅れた。睡眠時間を確保したいという希望は破れる。
それでも翌朝は予定通りの電車とバスを乗り継いで扇沢駅に到着。そう、ここは観光地なのだった。家族連れが楽しそうだ、私もワクワクどきどき。
扇沢から少し戻ると柏原新道の入口だ。北アルプスで1番歩きやすいというふれ込みだが、地図を見るとイマイチ疑わしい。等高線がほぼ一本調子で密なのだ。
歩き始めるとなるほど、よくわかる。たしかに登山道はよく整備されているのだが、とにかく登らせてくれる。あぁ、ありがたやー_:(´ཀ`」 ∠):
所々で木立の間から扇沢駅が見える。だんだんと扇沢駅が小さくなるのに、ゴールが近づいてくる気がしない。
1人で歩くとペースが上がりがちで後半バテるので、ゆっくりを意識しながら足を運ぶ。扇沢駅で迷ったが、タオルを濡らしてきて良かった。早速、首に濡れタオル(端は胸元へin!)で暑さを紛らわせる。髪の毛も邪魔なのでバンダナ装着、いつものオバさんスタイルが完成だ。
途中、水平道というゾーンが出てきた。一瞬、黒部の水平歩道を思って緊張したが、登り続きのコースで唯一の癒しゾーンだった。
ここで体が慣れて楽になったと勘違いした私は、この後の登りに完全に心を砕かれる。
もう、無心で脚を動かすのみ。千里の道も一歩から…。よっこいよっこい脚を動かし続けると、ヤブの向こうに草地が広がっている。おお~、ステキだ~と数歩進むと、初日のゴール種池山荘が見えた。いや~、もう、一歩も歩きたく無い、ダラダラするぞ!
山荘前ではピザを囲む人々、そうだ、忘れてた!そもそも、ピザに惹かれてここに来たんだった…。到着はピザ〆切の数分後、残念、宿泊者用の14:00を待とう。
ひとまず、ぜんざいと零一でお腹を繋ぎ、待ちに待ったピザタイム!
このピザが本当に美味しかった。スーパーで売っているトースターで焼くだけピザとは違うようだ。生地はクラストタイプで裏には石窯で焼いたような焦げ目も良い感じについている。バジル風味の美味しいトマトソースに大好きな玉ねぎとベーコン、ピーマンにバランスよく散りばめられたチーズが最高だ。これはわざわざ食べに来たかいがあるね。
モリモリとピザを平らげ、あとはゴロゴロ。
少しうたた寝をしたら元気が戻った。山荘の周りを彷徨く。テン場は山荘の裏手、大型テントのスペースは無いと書いていたが、たしかに…。地面が碁盤目に区切られており、そこにテントを張るようだ。それにしても、ここまでテン泊装備で来れる方々、凄いねぇ。
山荘の横には小さな池。覗き込むと、黒いウーパールーパーみたいな物がわしゃわしゃしている。サンショウウオの幼生との事だ。初めて見た!
もう一種類生物がいたが、尋ねるのを忘れてしまった。あいつは何者だったのか…。
この日はとにかくよく寝た。星を見に行こうと思っていたのに、しっかり寝た。
日の出前に起きたので外に出てみたが、もう遅かったようだ。
身支度を整え、朝食をいただいたら出発。
予定では爺ヶ岳→冷池山荘(荷物デポ)→鹿島槍ヶ岳2峰を登って戻る予定だ。
前日より行動時間は長くアップダウンを繰り返すので、ペースが上がらないように気をつける。爺ヶ岳を目指して登って行くと、視界の奥にピャッと動く物が見えた。ん?顔を上げると、キャラメル色のオコジョー!オコジョがチョロチョロ動いている。落ち着いて!スマホを構える。ポーズをとってくれるではないか!調子に乗って動画も撮る。なんだか嬉しい。
オコジョに元気を貰って歩き、爺ヶ岳に登頂。中峰は帰りにしようかとも思ったが、お天気もどうなるかわからないので立ち寄る。
さて、ここからが本番。冷池山荘が遠くに見える、更に更に奥に布引山を越えた向こうに鹿島槍ヶ岳南峰、そしてその奥に北峰。行けるのか!?
冷池山荘に到着、荷物をデポできると思うと、意外と鹿島槍を目指す気持ちになれた。雨具と飲料、山頂で楽しむためにバーナーを残すと、ザックは思ったより軽くならなかった。かと言って、この暑さでは飲み物を減らす勇気もなく、軽くなった分マシだから~の気持ちで山頂目指してGO!
冷池山荘のテン場に出ると不帰嶮がよく見えた。
朝方はスッキリと晴れ渡っていたが、この日も日が高くなると暑く、山の斜面を上る上昇気流が雲を次々と生み出している。
目的地の山頂は見えたり隠れたり、黙々と歩くが一向に近づいてくる気がしない。本当に2:30で着くのだろうか?すれ違う人々の中にはヘルメットを持っている人も多い。うーん…、ヘルメットは持ってくるべきだったか?それとも、キレット越えの人々か?
などと考えながらやっと南峰へ到着。到着時点では北峰はガスの中。近くで見ると、一気に標高を下げて更に北峰へ登り返すようだ。今日はやめよう、ここまでで良い。
そう決めると居心地の良い場所でザックを下ろし、バーナーを取り出す。コーヒーを楽しむのだ♪残念ながらバウムクーヘンは途中で食べてしまったので、塩羊羹とコーヒー。
山頂でゆっくりしていると、時々雲が晴れて北峰が見える。結構たくさんの人が行っている様子。でも、今日はもう行かない。長い時間を山頂で過ごし、帰ろうとしたが、次のために北峰へのルートをのぞいてみた。休憩していた場所からは絶望的な下りがあるように見えたが、回り込んでみるとルートはきちんとある。うん、次は行こうね。
さて、下ろう。だいぶ脚が疲れているので、慎重に…。
思わず「あ!」と声が出た。山頂直下の斜面に雷鳥が、なんか、草の実をついばんでいる。それにしてもムッチリした雷鳥だなぁ。
番いなのか、二羽いた。
さぁ、改めて気をつけながら下ろう。
途中でクラツーご一行様とスライド、最後尾の人、山歩き続けてくれるかなぁ…などと余計なお世話の心配をしながらテクテク下る。
12:00過ぎ、まあまあ前日と同じくらいの時間で山荘へin。
汗で冷たくなった服から小屋着へ着替える。更衣室に入ると、窓全開!気が付いて良かった、一応、曇りガラス?の方の内窓を閉めて着替えた。使用後はオープン!ここでも濡らしたタオルは役に立った。デオドラントシートでは背中の真ん中を十分に拭けないのだ。スタート時に扇沢で濡らしたタオルなので、2日目のこの日は水なのか汗なのか?と問われるとかなり苦しいが、ゴシゴシ拭けてスッキリ~。
落ち着いたらラーメンと零一!いや~ノンアルがある山荘、ありがたい。
この日もゴロゴロうたた寝をして過ごす。それにしてもだいぶ脚が疲れたなぁ。無理しなくて良かったわ。
夜ごはんを食べたら夕日の様子を見るが、ダメそう。ガスの中ですわ。
消灯後に目覚めると22:00過ぎ。かなり迷ったが、トイレのついでに外へ出てみた。フリースで大丈夫な位の気温、見上げると星、星、星。天の川もくっきりと見えている。ペルセウス座の流星群はどの方向だっけ?既に外にいた方は見えたようだが、残念ながら流れ星は見られず。それでも、息を呑む程の星を堪能して再び眠りについた。
3日目は登山口までひたすら下山。
とは言え、爺ヶ岳への登り返しはある。帰りはもう、まき道一択!そう思っていたが、爺ヶ岳の誘惑に負けて登る。しっかりと景色を楽しみ、種池山荘を目指す。爺ヶ岳の中峰のまき道では雷鳥、爺ヶ岳から種池山荘の間では星ガラスがお食事中。それにしても、この辺りの鳥達はなんかムチムチしてるなぁ。
種池山荘でコーヒーブレイク、そこからはひたすら下る。柏原新道、そうか!たしかに歩き易い!柏原新道の真価は下りで発揮されるのだ!
無事下山、扇沢駅で破砕帯の水がジャブジャブ出ていたので、顔を冷やす、あぁ、心地良い。
バスで大町温泉郷へ、薬師の湯でスッキリ~!
お風呂上がりのジェラートを楽しんで帰路に着く…あ!時間間違えてた!!
大町温泉郷発は45分だった~!さっきのバスじゃん!?あぁぁ、暑い中1時間近く次のバスを待つ。うーん…疲れていると色々やらかすなぁ。平湯で新宿行きのバスに乗り遅れた記憶が蘇った。
種池山荘のピザは期間限定のようですが、食べに行く価値あり!の一品でしたよ。
あ、そうそう
今回のコース、私は種池山荘で一泊、2日目に冷池山荘に宿泊したが、登山口から一気に冷池山荘までくる方がたくさんでした。いや〜、皆んな凄いっすね!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する