槍ヶ岳 マウンテンドクターにお世話になりました。

2024年08月17日(土) ~ 2024年08月19日(月)

• GPS: 18:44
• 距離: 45.3km
• 登り: 1,790m
• 下り: 2,000m

コースタイム

1日目

• 山行: 3:44
• 休憩: 0:21
• 合計: 4:05

距離 16.8km 登り 432m 下り 93m

11:54 上高地バスターミナル
11:57 河童橋公衆トイレ
12:01 日本山岳会上高地山岳研究所
12:08 12:09 岳沢湿原・岳沢登山口
12:40 嘉門次小屋
12:46 12:47 明神館
12:51 徳本口
13:24 徳沢公衆トイレ
13:37 13:38 新村橋
14:13 14:19 横尾
14:19 14:22 横尾山荘
14:24 14:26 横尾
15:06 15:07 槍見河原
15:15 15:17 一ノ俣
15:25 15:28 二ノ俣
15:57 15:58 槍沢ロッヂ
15:59 宿泊地

2日目

• 山行: 5:16
• 休憩: 1:50
• 合計: 7:06

距離 5.2km 登り 1,216m 下り 189m

5:40 槍沢ロッジ
6:35 槍沢大曲り
7:29 7:54 槍沢・天狗原分岐
8:59 9:11 坊主岩屋下
9:17 播隆窟
10:48 11:17 槍ヶ岳山荘
11:40 12:24 槍ヶ岳
12:46 槍ヶ岳山荘

3日目

• 山行: 6:41
• 休憩: 1:03
• 合計: 7:44

距離 23.3km 登り 142m 下り 1,718m

5:46 槍ヶ岳山荘
6:28 播隆窟
6:41 坊主岩屋下
7:21 槍沢・天狗原分岐
7:56 7:57 槍沢大曲り
8:20 ババ平
8:43 9:00 槍沢ロッヂ
9:24 二ノ俣
9:31 9:32 一ノ俣
9:40 槍見河原
10:15 10:19 横尾山荘
10:19 10:26 横尾
10:26 10:29 横尾山荘
11:05 11:06 新村橋
11:18 11:30 徳澤園
11:33 徳沢公衆トイレ
12:08 徳本口
12:12 12:20 明神館
12:26 明神橋
13:04 岳沢湿原・岳沢登山口
13:12 日本山岳会上高地山岳研究所
13:16 13:25 河童橋
13:26 河童橋公衆トイレ
13:30 ゴール地点

天候

17日　晴れのち雨
18日　晴れ
19日　晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

往路は新大阪始発の新幹線で名古屋、特急しなので松本。　
アルピコ交通電車で新島々、バスで上高地バスターミナル。
復路は逆ルート

コース状況／危険箇所等

横尾と槍沢ロッヂ間は一部道が崩落し、木製の脇道が整備されてます。

その他周辺情報

槍ヶ岳山荘には診療所があります。

写真

8/17 14:26

横尾を過ぎると徐々に登山道になっていきます。

8/17 15:05

大雨で崩落した個所を補修して通れるようなっています。
本当にありがたいです。

8/17 15:19

8/17 15:39

道が崩落した後に木製の通路が設置しています。

8/18 5:39

槍沢ロッヂから槍の穂先だけ見えます。

8/18 8:50

山頂がなかなか近くなりません。

8/18 9:08

貝の化石跡。かつて海底がプレートの圧縮で盛り上がり日本アルプスになった証拠です。

8/18 9:16

槍ヶ岳に初登攀し、開山した幡隆上人はここに滞在していたそうです。
ここでのビバークは辛そうでそれだけで修行になりそうです。

8/18 11:39

槍の穂先（頂上）への道は渋滞していました。

8/18 11:48

三角点

8/18 11:55

山頂一帯は濃い霧に覆われていました。
晴れるのを待ちたかったのですが、次の登頂者もいたので、早々に降りました。

8/18 11:56

精一杯に元気さを表現しましたが、疲れた中年男です。

8/18 11:58

一瞬視界が少しだけ開けました。

8/18 14:03

下山後、しばらくしたら晴れました。
もう一度上る気にはなりませんでした。

8/19 5:40

建屋がいくつもある大きな山荘でした。

8/19 5:41

昨日、診ていただいた槍ヶ岳診療所です。

8/19 6:26

チングルマの群生地。

8/19 8:41

撮影機器：

SO-41B Sony

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 靴 ザック 行動食 非常食 飲料 地図（地形図） コンパス 笛 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 携帯 時計 タオル カメラ ラムネ 虫よけ 熊鈴 歯ブラシ 耳栓 カイロ 塩飴 トレッキングポール

備考

ダイアモックスを前日を服用していればよかったです。

感想

sonowapark

北アルプスの中でも人気が高く、毎年多くの登山者が訪れる槍ヶ岳に登りました。
開山者播隆の生涯を描いた新田次郎著の「八ヶ岳開山」では亡き妻を求めつつ飢饉に苦しむ庶民救済のために登山道を開拓したことになっています。その足跡の一部をたどるだけでも本当にしんどかったですね。

新大阪始発の新幹線と名古屋駅始発のしなのを乗り継いで松本駅、そこからアルピコ交通の電車で新島々、バスで上高地に向かいました。着いたのが11時15分頃。帰りのバスと電車のキップを購入し、軽く準備運動をして出発したのは11時50分すぎでた。この日に宿泊する槍沢ロッヂに4時まで着くように心持ち急ぎ足で歩きました。槍沢ロッジはお風呂もあり、快適でした。

翌朝は5時40分に山頂へ歩き始めました。徐々に岩が大きくなり樹木が低くなっていくのを感じながら足を進めました。
沢沿いから離れるとゴツゴツ岩道になり高くなった太陽からの陽射しが強くなります。
しっかりと足元に注意すれば危険な道ではありませんが、大変に長い道でした。標高2000�辰魏瓩�てから徐々にペースが遅くなりました。特に頂上の三角形が見えてからなかなか近づきません。

2年前に登った奥穂高ほど登頂難易度は高くないかなと思っていましたが、高山病が発症しました。登頂前日からダイアモックスを服用していたものの大曲りあたりから足取りが重く、休み休み少しずつしか進めなくなりました。特に山頂が見えるようになってからの道のりが遠く時間も長く感じました。
山頂到着後、宿泊手続きを済ませてしばらくゆっくりしてから山頂の穂先を登りました。多くの人が登り、渋滞気味でしたが、前の人を見ながらゆっくりと上ることができました。山頂一帯は霧に覆われ周囲は真っ白でした。記念写真を撮影、すぐに山荘に戻りました。
しばらくゆっくりしても体調が回復せず、食欲も全くないため山荘の受付スタッフにその旨を伝えると診療所での受診をすすめられ、別棟にあった診療所で受診しました。診察室はそれほど広くありませんが、ベッドや酸素ボンベなどが置いてあり、スタッフの方は5人ほどいました。医師の問診を受けながら血圧、血中酸素濃度を測定、聴診器での体調を見られました。診断の結果、肺に水が溜まるような重症ではないが、高山病との診断を受けました。酸素吸入を提案され、少しでも楽になればと30分ほど吸入すると気分が楽になりました。血中の酸素濃度も改善しました。ただ、頭の鈍痛と吐き気がしたため、薬を処方していただきました。
多くの登山者が訪れる場所だけにこのような診療所があると大変に助かります。本当にありがたいですね。なお、医療保険の適用外です。
本当のマウンテンドクターは山荘にいました。

その後はポカリスエットなどを飲みながらぼんやりとしていましたが、夕食時にも食欲は戻らず、わずかなご飯とお味噌汁を吐き気をがまんしながら少しずつ食べました。
食事後は談話室で足のマッサージなど体をほぐしながら呼吸を安定させることを意識しました。
夜はダイアモックス服用の副作用で何度かトイレに行ったため断続的にはなったものの、眠れました。

朝は夜明け前の4時に起床。
山頂で来光を見るため、山頂に向かう人も何人かいました。
一晩明けても食欲は回復せず、弁当の匂いだけで吐き気を催しました。
ゼリー飲料と水分補給をしてから山荘を出発しました。
歩き始めはゆっくりと足を進めること心掛けましたが、徐々に体調が回復しました。こうなるとペースが急ぎ勝ちになりそうになるところを、足を滑らせたり、躓いたりしないようにいつも以上に気をつけながら歩きました。
槍沢ロッジに着き、切れ間からわずかにのぞく山頂を眺めて、横尾に向け川沿いを歩きました。体調がすぐれなかったにもかかわらず、名残惜しくなるのは山の魅力ですね。
横尾、徳澤園と小休憩をし、すぐに出発して上高地バスターミナルに着いたの午後1時過ぎでした。今朝から固形物を何も食べていなかったので、ホットドックを購入、油成分が胃を刺激しないか少し気になりましたが、ゆっくりとかみしめながらいただきました。