蔵王山 蔵王古道で蔵王温泉から遠刈田温泉へ
- GPS
- 08:42
- 距離
- 24.1km
- 登り
- 1,070m
- 下り
- 1,643m
コースタイム
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 8:39
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
写真
感想
去年に引き続き8月に東北の山を登りに来ました。
蔵王山は冬の樹氷が有名であり、御釜を中心としたかなり開かれている観光地でなので、今まで正直あまり食指が動きませんでした。
ところが調べてみると、去年の鳥海山と違って(灼熱の車道歩きを思い出す)、麓からの参詣道が蔵王古道として残っている模様。ならば歩いてみるべしと、暑いのは勿論覚悟の上で行ってきました。ちなみに足元は去年同様に地下足袋スタイルです。
蔵王温泉の朝湯を浴びて5時過ぎにスタート。すっぽりと雲に覆われた山上を目指して歩き始める。
まずは酢川温泉神社にお詣り。これから始まらないと今日の山行目的がぼんやりするので。
序盤は実質スキー場の直登。斜度が登山用ではないので、舗装道とはいえかなりエグい。汗が一気にふき出す。
1時間ほど這い上がって平坦部へ。すっかり周りはガスガスの真っ白でサイレントヒル状態。人っ子一人いないスキーリゾート地を進む。
地蔵山へ向かう道がまた急登。途中に‘蔵王古道 ザンゲ坂’の標識。どうやら参詣道に入ったらしい。この辺りは冬場に樹氷が見られる地帯でもあり、スノーモンスターの骨格になりそうな木々が点在。
ロープウェイ駅の近くに大きな地蔵尊。そこからもうひと登りし、真っ白な地蔵山山頂を抜けていく。
木道、奪衣婆の石像、石枠の道を進むと、右手に‘近道’の文字。火山らしい岩がゴロゴロした山肌を丸印ペンキを頼りに登っていく。これだけガスっていると目印は本当にありがたい。
しばらくして蔵王山最高峰の熊野岳山頂に到着。早速お詣りした蔵王山神社を中心にかなりだだっ広い。むろんガスって眺望も無いので、社前の避難小屋の中で補給休憩する。
刈田岳へ向かう。ちょうど県境を越えたあたりでガスが消え始める。有名な御釜を見下ろす縁に到達した頃にはすっかり夏山模様。しっかりベタな写真も撮れた。御釜展望台の沢山の観光客を横目にしながら、目の前のピークを登る。
刈田岳山頂到着。鎮座する刈田嶺神社にお詣り。ここで‘蔵王古道地図’を入手。ヤマレコのルートと照らし合わせながら下ることにする。
頑丈そうな避難小屋を過ぎ、灌木帯の狭い道を降りて行く。ここからしばらく区間アサギマダラが沢山飛び回っていて、なんだか突然別世界に来た気分。剣ヶ峯からはまたガラッと火山帯の荒々しい景色が変わる。
大黒天の駐車場からは蔵王エコーラインを縫うように緩やかな山道を歩く。去年と大違い。
途中、駒込平で不帰ノ滝と熊野岳&刈田岳を眺望し、賽の磧の浮石に悩まされながら進み、蔵王寺にお参りして、蔵王不動尊に手を合わせ、あらゆる種類のキノコを発見しながらいつの間にやら標高を下げていく。それと共に気温も湿度も上がって行くが、森林帯の木陰でしのぎやすい。
一合目を通過してしばらくして完全に車道に出る。橋のたもとの大鳥居を抜けて右に曲がると、後はひたすら真っ直ぐ進む。
刈田岳から4時間半弱で蔵王古道を完歩し、刈田嶺神社里宮にゴール。早速お詣りして無事下山を感謝。バスの時刻までの小一時間ほど、隣接する共同浴場 神の湯で疲れを癒す。
信仰のお山とはいえ、山頂近くまで車道が通っているのは今は当たり前だったりするので、昔の参詣道を維持している意味はずっと問われていると思います。車で行けるのを片道4時間以上かかる道を歩くなんて、世間一般からしたら酔狂以外の何ものでもないわけで、信仰文化歴史の不可逆性をしみじみと感じずにはいられない山行になりました。
あと蔵王は冬に来ないといけないかなぁ。
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