ニセイカウシュッペ山(古川林道終点よりピストン~秋晴れと紅葉のご褒美!)


- GPS
- --:--
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 789m
- 下り
- 778m
コースタイム
- 山行
- 4:58
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 5:49
天候 | 朝方快晴、のち時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
コース中、1km毎に標識あり、ルートも明瞭で特段の危険箇所ナシ。見晴台から大槍北までの巻き道途中、幅の狭い岩場(ロープあり)では足元滑りやすく、すれ違い注意。 |
その他周辺情報 | 上川周辺には日帰り温泉等なし、層雲峡方面に多数。 |
写真
感想
SWツアー最終日、古川林道終点より北大雪のニセイカウシュッペ山(愛称「ニセカウ」)へ。前日はコンビニを求め人影もまばらな夜の上川周辺を迷走、深夜の古川林道ゲート通過も不安でしたが、SW中の多客期ということもあってか、ゲートは施錠されておらず(一応事前に上川森林管理署からヒミツの鍵の番号は聞いてありましたが)アッサリ通過。ダートの林道も水溜り多数(雨裂は結構深めで、スピード注意…)ながら、「登山口まであと○km」の標識も要所にあって、不安なく通行。林道終点の駐車場は大容量、先行車は一台のみ。既に寝静まっておられる感じで、当方も上川で調達の缶カクテル飲み、早々に就寝。
翌朝は未明から待望の真っ晴れ、一昨日の雨中の神威岳ハードツアーで痛めた脇腹や両足の筋肉痛もさほどでなく、朝食の後、クマ鈴つけ勇躍出発。ちょうどもう1台ソロの男性が到着、伺えば「天塩岳に向かったが林道が通行困難、落石に乗り上げジャッキアップしてやっとの思いで脱出した」由。やはり多雨期の北海道の林道走行は容易ならざるものがあり、直前まで要注意ですね…(汗)。歩き出して暫くは緩く快適な樹間の広い道。北の夜明けは早く、6時過ぎには目指すニセカウ方面からご来光。手前の大槍付近にはガスもかかって幽玄の趣でしたが、日が昇るとやがて消え、視界いっぱいに気持ちの良い青空が拡がります。紅や黄色に色づいた木々との鮮やかなコントラスト、1km単位でしっかり設置された「あと○km標識」にも励まされながら、斜面を巻き気味に登り、「見晴台」あたりまでやって来ると、右手に大雪山系の大伽藍登場!学生時代の大雪~十勝合宿は雨・ガス続きで、一つ一つの山影にはあまり鮮明な思い出はないのですが、こうして真横から全体を見渡すと、改めて「北海道の屋根」の名に相応しい、堂々たる山容です。ただ、今日あたりは紅葉見物のツアー客、ハイカーで黒岳・旭岳周辺はさぞや大混雑でありましょう。
こちらニセカウは、同じく紅葉真っ盛りのオンシーズンながら、先行登山者はお一人のみという静寂・マイナーぶり。後から来られた男女ペアに途中追い越され、件の天塩岳から転身のベテランソロの方と抜きつ抜かれつ(というより、お互いちょくちょく休み、立ち止まって写真など撮りながら)ゆっくりと大槍への巻き道を登り詰めていきます。コースタイムをかなりオーバー、というかもはやこの雄大な展望に予定などどうでも良くなり、やっと大槍北の展望ポイントに到達。ここまで来て、唐突に俗称「アンギラス」の鋭い岩峰と、対照的にフラットな平ヶ岳へと続く稜線が眼前にドーン!スケールはやや異なりますが、天狗平まで来て突然眼前に姿を現す「ニペソツドーン!」に迫る感動です。ニセカウ本峰よりも立派に見える「前衛峰」を巻き、さらに緩やかになった斜面を左へ巻き気味に登ると、一投足でニセカウ山頂に到着。ちょうど先行のペアの方が今まさに下山開始のタイミング、恐縮ながらお声がけし、山頂証拠写真を撮っていただきました(お引き留めして済みません…)。
こちら三角点ピークには立派な山名標識もあり、ほとんどの方はこちらだけで満足し下山されるようですが、尾根続きのもう一つのピークの方がどう見ても少し高い感じ(後で地図を見ると、やはり三角点ピークより4mほど高い模様)。ゆっくり登ってきた分、ガスがだいぶ上がってきて風も冷たく感じられたため、名残惜しい山頂を早々に辞します。それでもピークハンターの悲しい習性で、最高点ピークをしっかり踏み、証拠写真も撮って下山にかかります。大槍巻き道の手前までは順調ながら、このあたりから登ってくるハイカーが激増。ソロ、カップル、そして家族連れと1パーティ当たりの人数も増えてきて、すれ違いも一苦労です。見晴台付近では、シニアなハイカー十数名が賑やかに登ってきて、狭い平地は足の踏み場もない大混雑。一昨日の日高でほぼ丸一日人類に遭遇しなかったことを思うと、同じ北海道とは思えないメジャーぶりです。ともかくも、朝方に比べると大雪方面の展望も雲に閉ざされ、気温も上昇しながら、登山道周辺の鮮やかな紅葉、前方の大槍他の峨々たる山容にほぼ皆さん大満足のご様子。上着を脱ぎついでにプチ休憩していると「ずいぶん汗かいてるけど、山頂に走って登ってきたの?」とオバサマに訊ねられます。「朝は寒かったので…」とはぐらかし、このままオバチャン軍団にあれこれ質問攻めに遭うのもかなわないので、早々に下山を急ぎます…。
位置エネルギーを運動+熱エネルギーに変えながら、快調に緩斜面を下っていくうち、次第にすれ違う登山者も減り、コース脇のキレイな紅・紅葉、そして北海道ならではの低山帯での白樺・ダケカンバの「美白」の樹相を楽しみつつ、まずまずの時間に登山口帰着。すれ違ったハイカーの多さそのままに、駐車場は朝方の静けさが嘘のような大混雑。路肩にまで車がはみ出す中、山靴を履き替えて何とか車を出し、狭い林道でのすれ違いの苦労もなく、無事上川へと下りました。
今回の北海道ツアーでは、前半が天候・コース両面で日高の奥深き山の厳しい洗礼を受け、観光ルートでの「脱力日」を挟んで、締め括りはニセカウの快適で心身に優しい登降ルート、素晴らしい天候と展望、そして鮮やかな紅葉と大きなご褒美を貰った感じです。まさに「苦あれば楽あり」で、苦行ばかりの名山ツアーや、マイカーでの安直ピストンのみでなく、こういう「苦楽の組合せ」山行も悪くない、と思い直した次第です。北海道からの帰京後、3日経った本日(9/24)現在でも、日高・神威岳の後遺症である筋肉痛&脇腹痛の「苦行」は我が職場で続いておりますが…(苦笑)。
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