伏美岳 (避難小屋横でヒグマと遭遇)
- GPS
- 05:36
- 距離
- 7.1km
- 登り
- 1,068m
- 下り
- 1,064m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山口へは,道々55号線の電柱等の案内標識に従って容易に行けました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備をされた登山道ですが,よく滑ります。 登山口駐車場の手前にある避難小屋でトイレを借りようと車から降りてトイレに向かう途中,小屋横の物置と思われる建物の後ろ側にいた大きな動物が逃げるのを目撃しました。距離にして2〜3メートルでした。その時点では鹿だと思い込んでいましたが,写真1枚目の小屋の撮影をして,目を左手に向けたところで,10数メートル先に,後ろ脚で立ち上がってこちらの方向を確認しているヒグマを発見しました。立ち上がった状態で2メートルぐらいの大きさだったと思いますが,しっかりと目があってしまいました。車まで1メートルほどの位置にいましたので,ゆっくりとドアのほうに手を伸ばして移動しようとしたところで,ヒグマが身を翻して後方の笹薮に走り去りました。誰でもが立ち寄る可能性のある避難小屋横でヒグマに遭遇しましたので,注意喚起として,記録に残すことにしました(写真を撮れる状況下にはありませんでしたので,文章のみです)。自分で感じたことなどは,感想欄に記載します。 |
写真
感想
自宅からの日帰り山行の対象としては難しい日高ですが,天候予報を眺めながら,未踏だった伏美岳に出かけてみました。
心配していた風もほとんどなく天気にも恵まれ,山頂からは多くの山々を眺めることができました。大雪や十勝岳連峰は白く冠雪しており,日高の山々も雪景色になっていました。高山はう冬山になっていることを確認できた山歩きになりました。
補給した水の量は,水が300ml,スポーツドリンク50mlほどでした。
【ヒグマとの遭遇について】
避難小屋物置の裏手のほうにいたヒグマに全く気が付かないまま,不用意にヒグマに接近してしまいました。最初に見た熊の姿は,逃げていくお尻の部分を目にしたのだと思いますが,茶色く見えたので,まずは鹿だと思いました。これまで鹿とは登山道などでも随分と遭遇してきていますので,「茶色のおおきな動物が逃げた」ということで,すぐに鹿が頭に浮かんだのだと思いますが,茶色の毛が長かったようにも見えましたので,ひょっとしたらヒグマだったかもしれないとも思い恐怖心が浮かびました。恐怖心を和らげたいとの思いもあってでしたが,過去の経験に基づく思い込みが優先をしてしまったようです。鹿だったんだと考えるようにしました。
とろが,トイレを使った後に車のほうに戻ると,10m強離れた地点で,後ろ脚で立ち上がってこちらのほうを確認しているヒグマを発見しまた。その瞬間に思ったことは,「あ,ヒグマだ」ということだけでした。次に浮かんだのは「逃げなきゃ」でしたが,同時に「急いで動いてはいけない」ということも頭の中に浮かんできました。たまたま,もう車まで1mほどの地点だったこと,車のドアに鍵をかけていなかったこと,どこかに「さっきのはヒグマだったかも」と思ったことが残っていて,ゆっくりとした行動をとるという気持ちを呼び起こしたのではないかと思います。
これまでも,排出したばかりと思われる糞や,何とも形容しがたい獣臭,後を追うような藪からの物音などにより,近くにヒグマがいるという実感を持つことがありましたが,実際にヒグマを目にしたのは,もう記憶のかなたになってしまった昔に一回あったものの,山歩き復活後では初めてのことです。今回遭遇したもは,大きさなどから判断して若いヒグマだったように思えます。
最初は,いきなり数メートルの範囲にまで近づいてしまったのですから,その場で何が起きてもおかしくはないと思われます。また,セミ取り中にヒグマが戻ってきてもおかしくはありませんし,ヒグマは私が小屋の写真を撮影している姿を見ていたようです。ヒグマがそこにいるという認識を持たないまま行動をしていたわけですから,結果としてヒグマからこちらとの接触を避けてくれたという,幸運だったとしか言いようのない事態だったと考えられます。
この避難小屋は林道を7km近くも入った地点にあるのですから,その場にヒグマがいても,当然といえば当然なのですが,避難小屋についた時点においては,小屋の近辺でのヒグマの存在は全く念頭にありませんでした。ここが最大の問題点だったと思います。奥深いところに登山口があるところでは,登山道に入ってからだけではなく,車から降りるに際しても,音を鳴らすなどして不意の接触を防ぐこと,万が一を考えて撃退スプレーを携帯しておくことが不可欠だと思いました。
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