毛無山〜十二ヶ岳〜金山〜鬼ヶ岳
- GPS
- 08:38
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 1,137m
- 下り
- 1,142m
コースタイム
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 8:38
天候 | 曇り一時晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 富士山溶岩の湯 泉水:場所柄,高めの料金が多い中で800¥は有り難い。 内湯と露天風呂があり,天気が良ければ富士山も見えるようだ。 https://www.fuji-sensui.jp/ |
写真
感想
急に季節が進んだみたいで,予定していた上越方面は天候が悪そう。急遽,以前にTVで見て行きたいなと思っていた十二ヶ岳を登ることとし,周回コースを計画した。
2時少し前に自宅を出発し,首都高を経由して河口湖ICで降りて,駐車場に5時ちょうどに到着。途中の談合坂SAで蕎麦を食べてきたのでお腹も膨れている。未だ真っ暗なので,登山者用駐車場を見つけるのに少し手間取ったが,草の生えた広場に無事駐車できた。他に車はおらず,数匹の鹿が驚いて逃げて行った。
ヘッドランプを点けて登山口となる「旧文化洞駐車場」まで車道を進む。車の往来は殆どないので快適に歩ける。途中3度ほど鹿を見かけるが,その内1頭は多分,車に当たったのだろう,車道の真ん中に血を流して瀕死の状態だった。夜間は方々で鹿に遭遇するが,中には車が近づいても逃げない奴もいるので要注意だ。
次第に明るくなる西湖沿いの道を1時間ほどで文化洞トンネルに着く。広い歩道が設けられているので,安心して通過できる。トンネル出口が「旧文化洞駐車場」の登山口になる。少し汗ばんできたので,ここで上着を脱ぎ身軽になる。ここから毛無山までの登山道は幅も広く良く整備されていて,気軽に歩ける。途中からガスが出てきたりしたが,上空はそれほど厚い雲もなさそうなので,その内に晴れるだろうと期待しながら登る。毛無山山頂が近づいたところで,ガスの漂う地帯を抜け,頭上には青空も見えてきた。ただ,富士山の辺りは未だ雲で厚く覆われ,何も見えなかった。
山頂に着いても富士山は雲に覆われていたが,暫く休憩している内に少しずつ雲の切れ目が現れ,富士山の頂辺りがチラリと姿を現した。しかし,直ぐに雲が隠してしまう。この後も展望ポイントはあるだろうと思い,十二ヶ岳に向かって出発する。
ここから十二ヶ岳までの各ポイントには,「〇ヶ岳」の標識が建っていたが,一寸,「岳」と呼ぶのは首を傾げるような処もあった。岩場が出てくるようなので,前日までの雨で濡れて滑り易いと嫌だなと思っていたが,湿っている程度で登り易かった。風も殆どなく,太陽が出ているので暖かい。時々,ガスが湧いてくるので,節刀ヶ岳や金山なども見えたり見えなかったりする。一から八までは頂上を踏んだが,九ヶ岳は稜線を通らず,南側を蒔くようにルートができていた。十ヶ岳では北側の下り斜面に残置ロープがあったが,稜線沿いに踏み跡が付いていたので取敢えずそちらを試してみる。樹の間の踏み跡を辿っていると,ガスの中に薄い光輪が見えた。丁度,太陽の位置が良く,ブロッケンが現れたようだ。久しぶりに遭遇する現象が嬉しい。路は直ぐに崖に出合い,降るにはロープが要りそうだったので来た路を引返す。少し下ると,先ほど立った地点のほぼ真下辺りに「十ヶ岳」の標識があった。
そこから十分ほどで十一ヶ岳に到着。ガスの向こう側には十二ヶ岳が時々顔を出していた。岩場を少し下ると吊り橋が出てきた。それ程深くないキレットに架かる鉄プレートの橋だが,雨のせいで濡れている。ゆらゆらと揺れる橋を両側のワイヤーを掴みながら慎重に渡った。その先は十二ヶ岳頂上までの100m足らずの登り。ここもホールドがしっかりしているし,滑らないので気持ち良く登れた。
傾斜が緩くなり十二ヶ岳に着いたと思ったら,一つ手前のピークだった。桑留尾(くわるび)への道標が建っている。そこから1分で十二ヶ岳山頂に到着。丁度,雲が切れて富士山頂が顔を出している。何と,黒々としていて雪が見当たらない。この時分にこんなことがあるのかと驚いたが,帰りの車中のニュースで観測史上最も遅い冠雪が今朝あったとの話題が。多分,少量なので離れた処からは見えなかったのだろう。ともあれ,短時間ではあったが富士山を拝めたのはラッキーだった。この後,暫くすると再び顔を隠してしまい,もうお目にかかれなかった。
金山に向かって下りにかかるが,ここの岩は濡れている上に落ち葉が積もっているために滑り易くて,些かの緊張が。2か所ほどで残置ロープを掴んでしまった。今ルート上で一番の難所だった。その後は再び快適な路が続いた。途中,雲が切れると束の間だけれども鬼ヶ岳や節刀ヶ岳が顔を出す。ただ,金山の頂は周囲を樹木で囲まれていて展望は余りないので,早々に次へと向かう。
雲が薄くなると,ルート上からこれから向かう鬼ヶ岳や,下方には西湖が見える。晴天の日に歩ければ,もっと気持ち良いだろうにと少し残念。鬼ヶ岳に着いた時には,ちょうど雲が少なく,これまで歩いてきたルートや,この先の王岳などの眺めを楽しめた。
鍵掛峠までの道のりでは,山腹の一部が赤や黄色に染まった眺めを楽しめた。やや霧がかかってぼんやりとはしていたが,今シーズンで一番秋らしい展望を楽しめた。鍵掛峠で下に広がる景色を眺めていると,王岳の方から二人連れがやってきた。本日,最初で最後の登山者だった。平日は人の少ないルートなのか?
これ以上,雲が減ることもなさそうだし,車の渋滞が始まる前に帰りたかったので,最後の下りにかかる。最初の内はやたらと曲がる九十九折の路で,膝には優しいが,中々,高度が下がらない。それでも時々現れる紅葉などを眺めながら下って行く。やがて堰堤が見え,沢筋に沿った道を下ると林道に出た。
ここからは少し荒れた林道を15分程歩くと,「西湖いやしの里 根場」に到着。茅葺き屋根の古民家などを集めた施設らしく,柵で囲まれた園内を多くの人が歩いているのが見える。ほとんどが海外の人のようだ。駐車場まで来ると大型バスがかなりの頻度で到着し,大勢のツアー客が乗降していた。これがインバウンドというやつかと実感した。それに引き換え,登山者用駐車場には数台のみで静かなものだ。
早々に着替えて,道の駅で土産を購入した後,温泉に向かう。何年か前にも利用した「富士山溶岩の湯 泉水」でざっと汗を流し,帰宅の途へ。未だ時間も早いので,それほど道路も混んではいない。それでも,都内を避けるために八王子JCTで圏央道に入り,境古河ICからは下道を使って19時20分に帰宅した。
今回は,登山ルート上からの富士山の眺めを一番の楽しみしていたのだが,限られた時間しか拝めなかったのが少し残念。しかし,この時期に黒々とした山頂を見られたのはラッキーなのか? また,適度な岩場が出てきたので歩き自体も楽しめた。冬晴れの日に,もう少し他のルートも含めた稜線歩きも悪くないかもしれない。
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